表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
1092/1282

第860話 反撃

「いってらっしゃい、みんな」


 ワープ陣の前で聖女院の皆さんに見送りをしてもらう。


「ソラちゃん、リンちゃん……!」

「わわっ!」

「サクラさん?」


 二人ともまとめてサクラさんに抱き締められてしまった。


「あなた達子供達に任せるしかないなんて、本当に情けない話ね……」

「もう成人ですよ、私達は」

「サクラさん、こういうのは適材適所です」

「絶対に、帰ってくるのよ?先に死んだら、許さないから……」


 顔は見えなかったけど、その声は震えていた。

 きっとまだ克服できていないトラウマを恐れているのだろう。

 僕は大丈夫とその大きな背中を抱き締めた。

 僕たちが無事に帰ってきたその時には、彼女のトラウマも少しは解消していることを願おう。

 願わくば彼女が再び魔王に会わないことだが。




 南の国の端までワープすると、今度は子供の方が待ってくれていた。


「来たわね」

「真桜ちゃん、親衛隊の皆さん、前線のキープありがとうございます。結構押し返しましたね」

「お安いご用よ。まさか齢1でカンストするとは思わなんだ……」


 パシッとハイタッチを交わし、役割を交代する。

 真桜ちゃんは魔王の侵攻があったときに備えて一度聖女院へ下がっていてもらうことになっている。

 ここからは一転攻勢、僕たちの攻める番だ。


「ステラが居るところが最前線よ」

「分かりました、ありがとうございます」

「二人とも、勝ってきなさい」

「「はいっ!」」




「ディバインレーザーッ!」

「サンダーボルト!」


 しばらく前に進むと、エクレールさんとステラちゃんがいた。

 守りを固めるためには過剰戦力であることは認知していたけれど、きちんと僕たちのために歩みを進めてくれていた。


「多重眷属憑依――」

「あっ、師匠っ!」

「『『下がっていろ』』」

「「は、はいっ!」」


「『『――崇高なる覇王の逆鱗よ、今我(うけたまわ)りし祝福が賊子を蹂躙せし紫電の驟雨(しゅうう)となれ――』』」


 眷属憑依を行って特大の最上級魔法を放つまでのスパンを極力まで減らした。

 魔境は残忍な魔物が多く棲息しているが、遠くから一撃で倒してしまえば、何のリスクも持たなくて済むようになる。

 昔のステータスじゃあそんなことできなかったけど、今の僕にならその戦法が使える。


「『『――叛逆の炸裂閃弾バースト・オブ・リベリオン――』』」


 まるで流星群かのような曲線の巨大隕石が降り注ぐと、辺り一面の魔物を文字通り蹂躙していく。

 辺りの魔物は全て邪神が生成した魔物だから、心置きなく倒すことができる。


「相変わらず無茶苦茶ですねぇ、師匠はぁ……」

「『『さて、反撃開始だ』』」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ