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男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
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第829話 速度

「次はどちらへ?」

「クラフト研究室かな」


 カメラを回しながらクラフト研究室にお邪魔する。


「こちらはクラフト研究室です。アンネ室長、ごきげんよう」

「ご機嫌よう、ソラ様。おや、撮影中か」


 思わず身に付いてしまった令嬢口調が出たことに軽く笑われてしまった。


「はいって……あれっ?エレノア副室長はどちらに?」

「姫は仮眠室でぐっすりしているよ」

「また夜更かししてたんですか……」

「まだ若いからね、羨ましいよ」

「歳を取ってきた時に皺寄せが来るんですから、そういうのはよくないです」

「ソラ様はたまに年寄りみたいなこと言うな……」

「お父さんの受け売りです。本当に良くないんですから、アンネ室長からもよく注意してくださいね」

「あれが聞くタマでもないだろう?婚約者なんだからそっちで管理してくれ」

「それはそうですけど……」


 僕とが無理やり寝かせていたのに、最近はそれを見越して研究室に籠るようになってしまった。

 時折無理やり疲れさせて寝かせることで健全な睡眠生活を送らせているものの、なんだかそれだけ聞いていると王城生活がつまらなくて抜け出すやんちゃなお姫様みたいだな。


「今は何をされていらしたんですか?」

「ああ、今は魔力貯蓄容量の最適化の研究を主にやっているんだ。そういえばソラ様、エルーシア殿、武器を貸してごらん」

「はい」


 アイテムボックスから魔甲を取り出して渡す。


「サツキさんから聞きましたよ。今までの五倍貯められるようになったんですよね?」

「五倍になったのはオリハルコンに限った話だが……。まぁそんな装備を買えるのは聖女様くらいのものだろう。はい、出来たぞ。試してみて欲しい」


 魔甲からオリハルコンの宝石を取り外し、付け替えてから僕たちに渡してくれる。

 

「そこを付け替えるだけでいいなんて、まるでHDDの付け替えみたいですね」

「えいち……?」


 あ、そうかまた伝わらない話しちゃった……。


「ソラ様、これ凄いですよ!魔力貯蓄だけでなく、魔力貯蓄速度と魔力供給速度が両方上がっているみたいです」

「ほんとだ……」


 手の甲だけでなく手の平からも魔力が取られていく感覚がする。

 こういう時魔力の流れが目に見えないから、皆さんに伝えられないのがもどかしい。

 ハイエルフが羨ましい。


「立体化したことによって、魔力を360度から吸収、発散するように効率化できるようになったんだ。これも発想の転換だな」

「なるほど、そういった研究を日々行っているのがクラフト研究室なのですね。ありがとうございました」


 よし、良いのが撮れたかな。

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