表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
男の大聖女さま!?  作者: たなか
第31章 頽堕委靡
1028/1282

第809話 参拝

「人いっぱいだね」

「ソラ様の一度の放出量よりは少ないですね」

「なんの話してんの……」


 一回に数億とか出るらしいから、それと比べるのはおかしい……って、変な話させないでよ全く。


 御詣りを終えて参道を歩いていると、このザビアー神社に押し寄せる沢山の参拝客に驚く。

 元日を避け、結構朝早く来たつもりだけれど、それでもこれだけの人々が居るのには理由がある。

 第93代聖女、ゼノン・ザビアーさんの血縁者であるエルフ種のザビアー家が神主や巫女さんをしているこの神社は、予てより「聖女の友人であるエリス様が時々覗きにくる」かもしれないというどこからか広まった都市伝説のようなものがあり、民の皆さんはそれを信じて何か神頼みやお祈りに来るときは真っ先にここに足を運ぶそうだ。


 もちろん聖女院の裏手にある聖女院が管理している神社もあるけれど、あそこは山の上で参拝しに来るのにも一苦労だからユーザー層も老若男女とはいかないし、それにセキュリティもしっかりしているから妙な行動できないし、その分敷地に入るにも民からするとちょっとお高いくらいのお金も取られるので、ある程度懐に余裕がある人じゃないと来れない所だ。

 でも聖女院の経営しているという事実もあり、時々イベント行事で僕たち聖女がいることも多いので、多少なりともお金がかかっても訪れるお客さんは多いらしい。


 それと比べるとザビアー家の神社は基本フリー解放されているし、アクセスもしやすく庶民のみかたのような神社だ。


「『慈愛の聖女』様!」

「ご機嫌麗しゅうございます」

「ごきげんよう、皆さん」

「きゃあ!可愛らしいお声!」

「ご婚約おめでとうございます!」

「本日はご婚約者様とお参りでございますか?」

「あちゃぁ……集まってきちゃった……」


 流石に聖女(フリー素材)、顔が世界中に割れている僕は素の姿でお忍びなど到底無理なのかもしれない。


「こらこら、ソラ様も私的なご事情でお越しになられているのですから、私達がお邪魔してはなりませんよ」

「はぁい、神主様」

「テオさん、お久しぶりです」

「お久しぶりです、ソラ様。再び当社にご用命くださり誠にありがとうございます。ついでに我が愚女もいただいて貰えると幸いでございますが……」

「いや、流石にピアさんとは年が離れている気が……」


 どうして親御さん達は皆本人の同意なく娘さんを僕に薦めてくるの……?


「長寿のエルフ種にとって、数十年の差など蝉の寿命程度のものでございます」

「ちょっ、ちょっとパパ!恥ずかしいこと言わないで!もう、ごめんね、ソラ様……変なこと言って」


 否定しないってことは、ピアさんも年齢的には問題ないの……?

 エルフの価値観、よく分からないな……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ