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第肆拾弐話 イ号作戦

 わたし達はジパングを開放することにしたのだが、わたし達にはもう一つ問題があった。

 アラビア半島にある領土だ。実はアラビア半島には既に文官達を送り込んで引継ぎをさせていた。しかし、彼らの知識だけでは統治は厳しいだろう。そこで私は栗林夫妻をアラビア半島に送り、アラビア連邦国を建国するという案を御前会議で提示したのだ。だが、独立を保障する代わりに、わたしを皇帝とした立憲君主制とし、採取した石油の四割を日本に提供するという条件とする。それと、みんな大好き満州鉄道ならぬアラビア鉄道を敷く! 素晴らしい!!

 これを実現させるために、栗林夫婦には頑張ってもらう! その間に、残りの面々でジパングの開放を目的とした、イ号作戦を実施する!!

 そのイ号作戦をおさらいし、開始を宣言するために、わたし達は今皇居にて御前会議を開いていた。栗林夫婦には早くアラビアに行って欲しかったので、海上から思念伝達での参加だ。


「それでは、イ号作戦の作戦説明を開始致します。今回説明致しますのは、陸軍大臣兼陸軍大将のわたくし、山下 友美が致します。今回の作戦で重要となるのは、どれだけウミちゃ、いえ、ウミ天皇陛下をどれだけ祭り上げられるかです。こちらが官軍というのをとことん主張するのです。これは全員に徹底させてください。

 では、作戦の概要を説明いたします。わたし達が最初に上陸するのは長崎です。ですが、恐らく、敵方による妨害が行われると予想します。先日、偵察の為に、九九式双発軽爆撃機を長崎に送りました。その情報によると、五つの大砲が設置された高台が港を覆うようにしてそれぞれ正面と左右に計三つ。加えて、岬にも大砲が設置されているようです。三つの高台は、もがみ型護衛艦のミサイルと精密射撃で破壊、岬は、敵に圧倒的な力を見せるためにも、やまとの主砲で岬ごと破壊します。それで、敵が怯んだ隙に、第一師団が上陸、長崎で敵の掃討を行います。港の安全が確認され次第、新設した第二近衛師団<梅>と共に、ウミ天皇陛下が上陸、こちらの正当性を国民に訴え、仲間を集めます。そして、機甲大隊が所属する第二近衛師団で素早く九州を開放、第一師団は長崎の安全確保と、本州と、四国からの敵の上陸に備えます。ここまでが、第一フェーズです。

 次に、我が国が製造した秘密兵器、空母赤城の出番です。ウミ天皇陛下の情報提供により、敵の主力である、源ノ宮家は鎌倉に大きな城を構えている事が判明しました。そこで、赤城に九九式双発軽爆撃機を搭載し、敵の城を徹底的に爆撃いたします。しかし、九九式双発軽爆撃機は赤城には帰還できません」


 ここで、アルゴさんが友美ちゃんに疑問をぶつける。


「ならば、九九式双発軽爆撃機とその乗員はどうするのですかな? まさか、そのまま敵に突撃させるのですか!?」


「いえ。そのようなことは致しません。長崎への上陸が成功され次第、急いで簡易的な空港を長崎に建設させます。恐らく、敵は対空兵装を持っていないと思われますが、万が一に備えて、赤城には零戦も搭載させます。このようにして敵主力を直ちに殲滅し、敵に次は自分達かもしれないという恐怖を与えます。これが第二フェーズになります。

 第三フェーズは比較的簡単です。敵主力を一瞬にして失い、混乱している敵の隙をついて、本州と四国に上陸、京都と奈良まで一気に進軍します。そこで、ウミ天皇陛下を正式な天皇とし、その事を伝えるビラを飛行機で全国に撒きます。そうすれば、敵の大多数はこちらに寝返るでしょう。こうなれば後は時間の問題です。賊軍の天皇を捕らえ、処罰する。

 この三つのフェーズを完遂することによって、ウミ天皇陛下によるジパング王国が誕生いたします」


 次はアルナさんが疑問を友美ちゃんにぶつける。


「作戦の内容は理解しました。ですが、我々の本国の守りと、指揮官の配属はどうなっているのですか?」


「それについては、海軍大将であるこの白雪 葵が説明致します。まず、最初に上陸する第一師団の指揮はアルナさんにお任せいたします」


「はッ!! お任せください!」


「次に、ウミ天皇陛下を護衛する<梅>ですが、ここは重要な部隊になるので、友美さん直々に指揮をお任せいたします」


「了解! お任せあれ!」


「本国の防衛ですが、これは瞳さんにお任致します」


「了解であります! 何人たりともこの国には進行させないのであります!」


「次に海軍について説明させていただきます。第一艦隊には『やまと、もがみ加えて上陸部隊用の木造船二十』指揮官は幸樹さんにお任せ致します」


「任しとき!」


「ア“ル”ガに任せて大丈夫なのか? やまとが沈みそうなんだが……」


「ア“ル”ガちゃうわ!! ア“リ”ガや!! 大丈夫やって! あん時とは状況が違うわ」


「それもそうだな」


「そして、一二三さんには第二艦隊の『赤城、くまの』をお任せ致します」


「了解! 空母こそ俺の本領よ!!」


「そして、本国の守りは第三艦隊『のしろ、みくま』指揮は僕がとります。残りのやはぎは現在、アラビア半島に向かっている途中なので、参加しません。これが、陸海の守備です。加えて、本国と長崎には零戦を飛ばし、防御の穴をカバーします。以上で、割り当てと、防衛についての説明を終わります」


「以上で全ての説明が終了しましたが、何か質問はありますか?」


「いけ~ん。京に入る時は、ウミちゃんだけじゃなくて、わたしも連れてって」


「葵姫陛下。それは流石に厳しいかと」


「いえ。姉さん、いや、葵姫陛下の要望に答えましょう。最終目標を達成する為にも、ここは葵姫陛下直々のアピールが必要です」


「ありがとね。他に何か意見や質問はある? 無いなら、始めようじゃない。開放を……!」

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