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第弐拾弐話 現場

 わたしは、沖縄から帰って来てからしばらくして、応接室でメルテムさんとオズメン帝国への帰国について話していた。


「では、ブルベル帝国の兵士達もそちらに一旦お預けし、非人道的な行いはしないという事でいいですか?」


「あぁ。勿論だ。命の恩人の顔に泥を塗るようなことはしない」


「それなら良かった。これからも、仲良くやりたいものですね」


「あぁ。ほんとにこの国には世話になったからな」


「いえいえ。お世話になったのは寧ろこちらですよ。航行技術とインフラ整備の技術の引き換えに銃の扱い方で手を打ってくれるとは思わなかったし……」


「それがよ。実はあたしは、前から銃を扱う特殊部隊を作ろうと考えていたんだ。この国にきて、その考えは正しかったと思った。これからは銃の時代が来る。それに、この国は近代化というよりも、未来化が進んでいて、質では列強諸国を圧倒するだろうな」


「そう言ってもらって、感激です」


「ちょっと話が脱線してしまったな。元に戻そう。それで人数的に今ある二隻の軍艦両方使わないといけないと思うが、大丈夫か?」


「それなら問題ないんだな~」


「え?」


「今日は天気もいいからカーテンを開けましょうか」


 わたしがカーテンを開けると、窓からは巨大な要塞が二つ見えた。


「この短時間で二隻目を!?」


「えぇ。大ヤマト帝国が世界に誇る最強姉妹の妹、長門型戦艦二番艦、陸奥(むつ)


挿絵(By みてみん)


「長門と陸奥……可愛げは無い姉妹ですね……」


「えぇ。ですが、これからは大日本帝国(ダイヤマトテイコク)を守り、国民に愛される姉妹になるでしょう」


「もしかして、この姉妹で送っていただけるのか……」


「ええ。大日本帝国(ダイヤマトテイコク)にはまだもがみと新しく造船されたもがみ型二番艦、くまのがいますから。きっとこの護衛艦姉妹が大日本帝国(ダイヤマトテイコク)を守ってくれますよ」


挿絵(By みてみん)


「またさらっと新しい軍艦の名前出しましたね……」


「とりあえず、一週間後、オズメン帝国に皆さんをお送りします。わたし達の事は気にしないでいいので、無事帰国される事を願っています」


「あ、あぁ……。ありがとうございます……」


 メルテムさんは顔を真っ青にしながら部屋を出た。この分だと、オズメン帝国の人々を始め、他の国々に対等、もしくは上から目線で話ができるだろう。

 わたしはメルテムさんが部屋を出て、皇居から出たタイミングで、葵と一二三に直ぐにわたしの部屋に来るように連絡を取った。

 わたしが農業と鉱業の進捗具合の資料を見ていると、葵と一二三がわたしの部屋に入ってきた。


「お~。来たね。まずは、長門型戦艦二番艦、陸奥、もがみ型二番艦、くまのの就役おめでとう」


「あぁ、ありがとう。だが、テストも無しにいきなり就役させて大丈夫か?」


「今回のオズメン帝国までの航行がテストみたいなもんだから」


「そんな無茶苦茶な……」


「姉さん。乗員達の命がかかっているのですから、今回は急を要するという事で認めますが、次はありませんからね」


「分かった分かった」


「それで、僕達を呼んだ理由は何ですか?」


「葵にサプラ~イズ! 葵には一二三のスキル造船をあげる」


「え!? でも、姉さんもおっしゃっていたじゃないですか! 僕より一二三さんの方が知識があるから適正だって」


「そうなんだけど、一二三がどうしても現場に集中したいって事だったから」


「あぁ。葵には突然すまないな。このスキルはかなりの集中力と体力を使う。現場で常にこれらが不足していては命取りになってしまう。俺のわがままになってしまって本当に申し訳ない。だが、俺を除くと適任は葵しかいない。頼む。この役目、変わってはくれないか?」


 一二三は葵に深く頭を下げた。葵はしばらく悩んでいたが、決意した顔になると話し始めた。


「顔をあげてください。寧ろ、僕なんかであんなに立派な軍艦を作れるか不安ですが、精一杯頑張ります。ですから、僕にその役目、任せてください」


「ありがとう」


 一二三と葵は固く手を握っていた。わたしはその場でスキルを発動させて、一二三のスキル造船を葵に移動させた。


「葵。移動させたけど、ちゃんと使えそう? 試しにもがみ型でやってみて」


「分かりました」


「分からないことが合ったら、いつでも聞いてくれ」


「はい。ありがとうございます」


 それから、葵は一二三のアドバイスを受けながら、着々と完成させていった。

 四日後。わたしの部屋に葵が来たので進捗を聞くことにした。


「どう? ちゃんとできそう?」


「はい。ですが、まだ僕には一隻ずつが限界です。それに、もがみ型なら原子力機構が出来ますが、一二三さんのを真似しているだけなので、別の船は石油じゃないと厳しいかもしれません」


「そうか……」


「すみません。僕の勉強不足で……」


「いいよいいよ。一二三にゆっくり着実に教えてもらいな」


「ありがとうございます」


「そういえば、例の件はどうなってる?」


「あ~それなら準備満点です。みんな張り切ってます」


「なら、安心だね。オズメン帝国及びブルベル帝国兵士の送別祭!!」

画像→Wikipediaより

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