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愛情  作者: 紅葉
2/11

天使

「っとなるため下二段活用になり、未然形となります。では、この文を紬さんお願いします。——紬さん?」

「先生ー、紬さん寝てます。」

「はぁー、では紬さんには寝ていた罰として、今日の授業のノートを出してもらいます。誰か起きたら紬さんに言っといてください。」



 ——お昼休み——



「さん、むぎさん、紬さん。起きてください。」

「うわ!おはよう。楓。私もしかしちゃって寝てた?」

「それはもうぐっすりと——」

「ほんと何してんのあんたは!英語の宿題は結局間に合わないわ。古典の授業では寝てて、ノート提出する羽目になるわ。」

「はい。すみません。」

「だからあれほど気をつけろと言ったのに、しかもあんた——」といつもなら鬼ママモードに入るのだが、1限あたりからなぜか上の空で、話しかけても聞いてなかったと言われたり、自分から率先して会話に入ろうともしないし、でも楓とは普通に話しているようで、私に対して冷たい気がした。

 紬は葵の席の方に向かった。

「あのー、お願いがあるのですが。葵さん。」

「なんですか、紬さん?」

「古典のノート見してくれませんか?」

「それは……無理ですね。」

「う……」

「しょうがないですね、私ので良ければ貸しましょう。」

「ありがとうございます!」

「その前にお昼にしましょうか。」 

「いいよー、あ、やばいお昼忘れた!」

「先屋上にいるね。」

「はーい。購買でなんか買ってきてほしいものある?」

「わたくしは大丈夫です。葵さんは?」

「じゃうち、スーパー水ほしい」

「わかったー!」

 紬は急いで教室を出て購買へ向かった。

 紬が行った後、葵と楓は沈黙のまま屋上へ向かった。

 屋上に着くと楓と葵しかいなく、楓は葵に話しかけた。

 「どうしたんですか?いつもより紬さんへの態度が冷たいですが。」

「別に。」

「もしかして、朝蓮さんが紬さんと話していたのにヤキモチを妬いたんですか?」

 葵は図星をつかれて、驚いた。

「そ!そんなこと……」

「わかりやすいですね。」

「紬には……」

「分かってます。言いません。紬さんと蓮さんが付き合っていたのに、紬さんに葵さんは小さい時から蓮さんのことを好きであるなんて。なので、あなたもわかりやすく態度に出すのは気をつけてくださいね?」

「うん。」

「——今でも好きなんですか?」

「——うん。蓮は私にとったらヒーローだから。」

 一方紬は、購買に到着していた。

「へぇー、ここが購買か、すごい」

 人生初の購買に心が躍っていた。カレーパンとメロンパンと自分の分と葵の分の飲み物を買い、購買から出ようとすると男子が廊下でうずくまっていた。

「あのー、大丈夫ですか?」

 そう紬が聞くと男子は顔を上げた。

 その顔は、とても可愛らしい顔で、背が小さく髪の毛が白色でふわふわしていた。少しだけめが外国人とのハーフなのかな?

「はい、大丈夫です。少し人混みに酔ってしまっただけなので。」

 男の娘の顔を青白く、唇の色は薄かった。

 いや、大丈夫そうには到底見えないんですけど……

「とりあえずここだと余計に酔ってしまうかもしれないので保健室いきましょう。動けますか?」

「はい、大丈夫です。」紬は男の子に肩を貸して、保健室に向かった。

 ——保健室——

 保健室に着くと、先生が不在で紬が先生を呼びに行こうとするが、男の娘は休めば良くなります。と言うので、ベットを借りて座った。 

「これどうぞ?気分が良くなると思いますよ?」と紬はお水を渡した。

「ありがとうございます、さっきよりも良くなりました。」

 あー笑顔も可愛いなー天使みたいだ!。

「クラス戻れそうですか?無理そうならクラスまで送りますよ?」

「1人で行けそうです。ありがとうございます。あなたはとても優しくて天使みたいですね。」

 いえ、あなたの方が百倍天使です。

「天使さん、お名前を聞いてもいいですか?」男の子はうるうる目で尋ねてきた。こんな顔されて無理なんて言う人いないだろ。恐るべし、男の娘。

「一年三組の如月紬だよ。」

「じゃー隣のクラスですね!僕は四組です。」

「え!そうなの?」

 そういえば隣のクラスにめっちゃ可愛い男の娘がいるって言ってたような……

「隣のクラス同士よろしくお願いします。」

 そういいながらまた微笑んだ。可愛い、こっそり取って待ち受けにしたらやばいだろうか、いや大丈夫だろう。

 紬はスカートのポケットからスマホを取り出し写真を撮ろうと電源を入れると、お昼時間まで後三十分しかなかった。

「あ!友達待たせてるんだった。ごめん、もう行かなきゃ。本当に大丈夫?先生呼ばなくて。」

「はい。いつものことなので。それより、お水のお金ぐらいかえさせてください。」

「あー、いいよいいよ。大丈夫。人を助けるのは当たり前だし」

「心の中まで天使なんですね。」男の子は今まで笑っていた以上に可愛く笑った。

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