おねぇと文学少女……どうして差がついたのか? 全身、反響の違い
この作品は「なろうラジオ大賞2」の参加作品です。
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八月のお盆休み、とあるイベント会場の前。
抽選に外れたサークルの少女が牛乳を売っていた。
これで活動費を稼ごうという魂胆である。
当選してれいば、空調が効いた場所で(薄い)本を売れたのに……。
そんな思いを押し殺し、少女は明るく声を出す。
「牛乳、牛乳はいかがですかぁー! 搾りたてですよぉ~!」
露出多めの衣装にメリハリがある身体。動くと豊かな胸が揺れる。
何を想像したのか、野郎どもが殺到!
彼女の番重は、アッという間に空になった。
少し離れたところで、同じサークルのおねぇ(少女の先輩)も牛乳を売っていた。
「牛乳、牛乳はいかがですかぁー! 搾りたてですよぉ~!」
露出多めの衣装にメリハリがない身体。動くと豊かな肉が揺れる。
何を想像したのか、全員ドン引きである。
彼女の番重は、いつまでも重いままだった。
☆
「あ~、先輩! 全然売れてないじゃないですか!」
休憩時間、おねぇは後輩に怒られていた。
「な、なぁによぅ! 私だって、一生懸命に売ってたんだからね! 売れなかったのは……そう、場所よ。場所が悪かったんだと思うわ!」
「ほーん。じゃあ、今度は場所を交代しておにぎり売りましょ。先輩も全部売ってくださいよ?」
「良いわよ。私の底力を見せてあげるっ!」
☆
一段と暑さが増した中、少女がおにぎりを売っていた。
「おにぎりいかがですかぁー! 私が心を込めて握りましたぁ~!」
露出多めの衣装にメリハリがある身体。夏の暑さに飛び散る汗。
何を想像したのか、野郎どもが殺到!
彼女の番重は、アッという間に空になった。
少し離れたところでは、おねぇもおにぎりを売っていた。
「おにぎりいかがですかぁー! 私が心を込めて握りましたぁ~!」
露出多めの衣装にメリハリがない身体。夏の暑さに流れる滝汗。
何を想像したのか、全員ドン引きである。
彼女の番重は、いつまでも重いままだった……。
売り上げのノルマを達成した後輩は、さっさと会場を後にした。
おねぇな先輩は、イベントが終わるまで頑張った。
☆
「げっ……」
その夜、イベント関連のニュースを見ていた後輩は絶句した。
見出しには、こう書かれていた。
『イベント会場で集団食中毒発生! 原因は牛乳とおにぎりか?』
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