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対能力者部隊 Cの5班  作者: 木ノ村 定
9/46

緊急任務再び(1)「メオル視点」

9話目です。1日で2,3話分投稿しているのですがある程度完成させてから投稿して良かったです。

作りながらだったら絶対モチベが消えていた。

翌日。よく眠ることができ、疲れは残っていなかった。


いつも通り、身支度を整えることから始め、朝食を摂って談話室で本を読む。

今日も班員たちの起床は遅い。当直以外は全く気配がしない。

慣れたなぁ…などとしみじみ思っていた。


本に目を戻した瞬間、拠点中にまた警報が鳴り響いた。

また!?と驚くがすぐに準備に取り掛かる。流石に全員起きたのだろう。拠点中が騒がしくなる。


装備を慌てて整え、ガレージに集合すると班長とドライバーの人たちが先にいた。

班長は険しい顔をしている。まだ集合に時間がかかりそうなので声をかけてみる。


「班長、険しい顔してますけど、今回はそんなに大変なんですか…?」

「はい…。4班担当地域内で大規模な機械兵の出現を確認したんですけど、あまりにも数が多い…。4班と5班で本隊の合流待ちになっています。…はっきり言って今回はかなり危険です。人死には覚悟です。」

かなり事が大きいようだ。話を聞いているうちに班員が全員集まったらしく、班長が説明を始める。

概ね、先ほど話した内容と同じであった。


先ほど班長が口にした「本隊」とは対能力者部隊の本隊のことである。

私たちが所属する「班」は部隊の末端で、小規模から中規模の侵攻や能力者の暴走に対処する役割を持つ。

「本隊」は大規模な事案に対処するのが役目であり、最新鋭の装備や強力な能力者が集まっている。

今回のような大規模な真世界団の侵攻が起こった場合、担当区域の班が対応、本隊の合流まで持ちこたえるという流れになる。

もちろん班だけで解決してもよいのだが、到底無理な話だ。


説明が終わり、全員が装甲車に乗り込む。


目的地に着き、装甲車を降りる。

今回は住宅地らしく、ビルだらけの前回よりは視界がよかった。


海が近い。海の方面にはビルの立ち並ぶ港湾エリアがある。

貿易など商業が盛んな地域らしい。その港湾エリアからはすでに煙が上がっていた。


銃声や爆発音が聞こえてくる。ビルもいくつか倒壊しており、主戦場がよくわかる。

今回も前回と同じメンバーで4班の戦力不足を補うことになっている。4班の戦力が劣っているわけではなく、相手の戦力が膨大なのだ。


早速、住宅地の1か所から破壊音が聞こえる。恐らく、止めきれなかった機械兵が住宅地に浸透してきたのだろう。


私たちの担当なのですぐに走って向かう。テルシアは家の屋根に飛び乗り、そこから直行していく。今回は機関銃ではなく、よく整備していた自分の銃を持ち出してきたようだ。


あちこちから建物が倒壊しているのか煙が立ち上る。


後ろを走る班長は端末を見て他のメンバーに指示を出しながら走っている。オペレーターは前回はやる気0だったが今回は流石に真面目にやっているらしい、インカムから常に敵の位置が伝えられる。

ただ、居場所の特定、交戦地予測などをひたすら出すのが精いっぱいらしく、班長が情報を元に指示をしてカバーしている。


テルシアが先行して交戦しているポイントにたどり着くと、既に5,6機分の残骸が転がっていた。5分ほどしかなかったはずだが、ありえない速度で機械兵を屠っているらしい。

今も丁度1機が崩れる所だった。


異変を察知したらしい3機の機械兵が家を破壊しつつこちらに寄ってくる。

テルシアは瓦礫を遮蔽物にして機械兵の視界に入らないように接近していく。


私も負けてられないと1機に狙いを定めて撃つ。

あわよくば仕留めたかったが弾丸は少し上にずれて胸部の装甲に当たって爆発する。


衝撃で機械兵の動きが一瞬止まる。

私を見つけた機械兵3機は一斉にこちらに銃口を向ける。


かなり口径の大きい銃なので当たればミンチ確定。慌てて目を付けておいた家の後ろに飛び込む。

班長も既に別の家を遮蔽物にして隠れているので心配はない。


遮蔽物にした家に機械兵の一斉掃射が降り注ぐ。

長い時間は持たないことは分かっていたので隣り合った家々で視線を切りつつ、離れていく。


ある程度離れてから機械兵の様子を確認すると3機の間をテルシアが飛び回っており、彼女が踏み台にした機械兵は同士討ちか彼女の銃で次々と破壊された。


機械兵は銃がなくとも圧倒的な膂力で人間など虫のように殺してしまう。

そんな機械兵に0距離で挑むなどどんな胆力をしているのか。


機械兵が完全に倒れたのを確認して、テルシアの元へ戻ることにした。


9話目どうだったでしょうか。

もし良ければ一言でも感想をいただけると幸いです。

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