緊急任務の後 「メオル視点」
8話目です。
今回はかなり短めです。
1時間ほど待機していただろうか。
「状況終了です。お疲れさまでした。」
そんな班長の言葉と共に初の対真世界団任務は終了した。
迎えに来た装甲車に乗り込み帰路に就く。
待機中もそうだったが、帰りの車内でも班長とテルシアはほとんど言葉を発さない。
別に険悪な雰囲気がある訳ではない、むしろ二人は居心地が良さそうにすらしている。
談話室でもいつもこんな感じなのだが、なんだか自分がここにいることが場違いな気がしてきてしまう。
「…5班の任務っていつもこんな感じなんですか?」
無理やり話題を捻りだす。
「そうですよ。基本的に3班と4班の応援が主ですね。最近新設されている各アルファベットの5班はカバーが主な目的で設立されているんですよ。」
「へー、初耳でした。」
まだAからCまでしかないですけどね。と付け加える。
確かに防衛ラインを超えた機械兵の被害を未然に防ぐことができるなら、それに越したことは無い。
今回は簡単に対処できたが、銃器を持たない一般人では機械兵が1機であろうと太刀打ちは難しいだろう。
能力者でも機械兵を能力のみで相手取れる能力を持つ者は少ない。いたとしても精々1機壊せれば上々。複数機いた場合は絶望的である。
実際に防衛ラインから逃れた機械兵や、転移はぐれしてきた機械兵による被害は少なくない。
仕事に差がないのは分かっているが、重要な部署に付いているような気がして少し気分が上がったのだった。
拠点に着いた後はその場で解散だった。
各班の成果などの報告は各班のリーダーだけで行うことになっていたので、私はそのまま自室へ直行した。
汗まみれで気持ちが悪かった体をさっさとシャワーで洗い流す。
髪を乾かして、そのままベッドへダイブした。
もう動く気力はない。
既に微睡みつつある頭で今日の緊急任務を思い返してみると、今日の出来事にも関わらず、やけに遠い出来事に感じた。
きっと変な班長やオペレーター、規格外の少女に機械兵への恐怖など沢山の現実離れした事態のせいだろう。
自分の射撃制度も中々のものだったよなぁ…と少しにやけつつ眠りに落ちていった。
疲労のためか空腹などで起きることもなかった。
8話目どうだったでしょうか。
書いてて、「あぁ…こうした方が良かった…」と思うことがたくさん出てきている所です。
お試しで書いてみましたが、事前に試しておいて良かったです。
もし良ければ一言でも感想をいただけると幸いです。