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フリードと雪華と暗雲

前回からかなり空きましたが続き。次はキャラ纏めかな?




そうフェルが声を掛けた先、姿を表したのは氷雪国の現王であり守護竜王であるフリードとそのパートナーである雪華・ウル・インフィニティで。雪華の右手には竜王との契約の証である宝石のサファイアが輝いていた


「あの子の右手にあるのって...」


「そうだ紅月。彼はお前と同じ竜王使いの雪華・ウル・インフィニティ...フリードのパートナーであり伴侶だ」


「初めまして紅月さん、俺は雪華・ウル・インフィニティと言います。同じ竜王使い同士宜しくお願いします」


「あ、初めまして。俺は紅月・アル・インフェルノイド...こちらこそ宜しく」


礼儀正しく頭を下げる雪華につられ紅月も頭を下げた。雪華のその礼儀正しさをみた凪が「ウチのフーラにも見習わせたいな」と呟いていたのは気にしないでおこう


「しかしお前自ら出迎えとは珍しいなフリード」


「偶にはいいだろ?それにテメーの契約者がどんなやつか見たかったからな」


チラッと紅月を見つめフリードはニヤリと笑った


「成程な…中々いいんじゃねーの」


「当たり前だろう。この俺が認めた契約者なのだからな。それにしてもお前の伴侶も随分成長したな」


「当たり前じゃねぇか。俺様の伴侶だぜ?」


フリードとフェルの話に全く着いてけない紅月達はどうしたものかと頭を捻っていると雪華が声を掛けてきた


「あの2人は顔合わせたらあんな感じなので気にしないのが一番ですよ」


「そうなんだ...ねぇ雪華くんは「くんは必要ないですよ紅月さん。気楽に雪華と呼んで下さい」そう、なら雪華はさ、いつフェルと知り合ったの?凄く親しそうだし」


「あぁ...それはですね」


初対面とは思えないやり取りに紅月のみならず他の面々も不思議そうに首を傾げてみせた。未だ何か言い争っている2人を横目に雪華は語り始めた


「俺とフリードさんが契約する時に偶然居合わせたんですよ。居合わせたと言うより怪我の療養を兼ねてですがね」


「怪我!?」


「俺とフリードさんが契約したのは丁度"黒星院"との戦いの最中でしてフェルさんはその時加勢しに来てたんです。俺達の契約が終わるまでフェルさんが1人食い止めてくれていたんですが多勢に無勢...致命傷とはいかなかったけどかなり深手を負いましてね...結果としてその戦いは引き分けでしたけど」


その戦いの後、フェルさんの怪我が治るまでこの国で俺達と過ごしていたので結果仲良くなった訳です


「そうだったんだ...」


雪華の話を聞き終わり紅月は本当にフェルの事何も知らなかったのだと改めて自覚した。何も知らない自分がほんの少しだけ憎く思えた


「そんな顔しないで下さいよ紅月さん。もう過ぎた話です。それにここだけの話何ですが...フェルさんここに来る度、紅月さんについて延々と語っていたんですよ」


「フェルが??」


「えぇ。それはもうずっと貴方の話ばかりでした」


思い返しただけで胸焼けが...と遠い目をしながら語る雪華に紅月はクスリと吹き出した


「やっぱりフェルさんが言ってた通り貴方は笑ってた方がいいですよ」


「え?どういう意味なの?」


「それは...「おい。何を吹き込んでいる?」いえ何も」



「あれ?フェルもういいの??」


「うむ。大体の話は済んだからな」


背後から紅月を抱き締めフェルはジトリ...とした目を向け雪華から離れると問いかけてくる紅月に対して嬉しそうにそう答える。

その姿は例えるなら犬猫のようで目撃した雪華達は仕方ないような微笑ましいような何とも言えない気持ちになった


「私、時々フェルさんが可愛く見えるのだけど気の所為かしら?」


「安心しろフーラ。俺もだ」


「まさにギャップ萌えってやつかにゃ??」


「普段硬派な人が特定の人に対して見せる姿は何とも素敵ですよね」


「すげー今更何だけどよ...実際の所紅月くんとフェルって何処まで進んでるんだ??」


「言われてみれば確かに···」


「昔からの知り合いの様ですしもう結婚してそうですよね」


アーリアの何気ない一言に全員が首を傾げる。見た感じ結婚したてのような感じもするのだが意外な所から返事が帰ってきた


「何言ってやがる。アレでまだ付き合ってないぞ?彼奴ら」


「紅月さんって見た目はやり手のようですが意外と恋愛方面では鈍い所有りそうですしフェルさんもそっち方面では鈍感ですから」


「それにフェルはあぁ見えて年下気質の甘えたがり屋だぜ?」


『!?!?』


フリードからもたらされたフェルの知られざる情報にアーリア達は目を見開いた。いやだってあのフェルがまさかの年下気質の甘えたがり屋だなんて誰が信じる。未だ紅月に引っ付いて離れないフェルと仕方ないなぁと言いながらもフェルを可愛がる紅月を見て「あ、うん。納得したわ」と同意せざるを得なくなった


「納得した所でさっさと引き上げるぞ」


「ですね。いつ追っ手が来ても可笑しくは有りませんから」


お前らも何時までイチャついてんだ!早くしろ!!とフリードの一声に仕方なくフェルは紅月から離れるとフリード達の後に付いて城へ続く道を進んでいった




























首都"ユナイト"の中心に位置する"ユナイテッド城"その隣に聳え立つ"クロムナイツ"教会地下──


「教皇様..先程"反逆者"を見付けたとの情報が入りました」


「そうか...して何処で見掛けたと?」


「海焔国より南西に位置する樹海付近にて見掛けたとの事」


「成程な...」


「如何なされますか?」


コトリと手にしていた聖杯を祭壇に置き教皇と呼ばれた男がゆっくり振り返るとニタリと笑う


「"黒蝪蝶黒蝪蝶(クロアゲハ)"を氷雪国に向かわせるんだ。そして反逆者共々滅ぼせ」


「ですが反逆者の中にある"暗黒星暗黒星(ブラックスター)"は...」


「奴等の"暗黒星"が無くとも支障はない問題なのは奴等が生きている事だ」


「かしこまりました...グリーム教皇様。その様に指示を出します」


「あぁ...」


スっと一礼をし去っていく使徒を見送りグリームと呼ばれた教皇は目の前にある巨大な紫色をしたクリスタルを眺め語り出す


「我等が主"狂王カースドラゴニック"様...必ずや我々が貴方様の御身を復元致しますので今暫くお待ち下さいませ...」


そして貴方様が目覚めた時...この世界を我々"闇の一族"の物に...


ドクン──ドクン──・・・


と脈を打つ宝石を優しく撫でながらグリームは微笑んだ

不穏な空気の中切る!

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