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使っても無くならない財布の使い道 小心者地味女子の場合  作者: 入間秋生
小心者地味女子 瀬田ミドリの場合
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フィレンツェでまったり

フィレンツェ到着!

まずはタクシーでホテルへ向かう。


到着したのはホテルというより宮殿。

庭も建物も見学のし甲斐がありそう。

ここに泊まるのかぁ~


素敵な建物だ。

ホテルへ足を踏み入れてため息が出る。

ラウンジが美術館です!

すごい!


壁面や天井には彫刻とフレスコ画(だよね。たぶん)

調度品も触って良いのか躊躇ちゅうちょしてしまうようなものばかり。

廊下にもソファがあり天井も窓も高く、気持ちが良い。


部屋はシングルとのこと。

入ると庭に面したリビングルームがある。

奥の扉はベッドルームとバスルーム。

全ての部屋が庭に面していて、開放的だ。

天井には明り取りの窓。


そう。最上階の部屋にしたのだ。


ベッドルームの中央あるのは、私の知っているシングルベッドとは明らかに違うサイズのベッド。

本を読むのに良さそうな、小さなソファと間接照明。


リビングを挟んで反対側の扉にはドレッシングルーム。

その奥がバスルーム。

床も壁も大理石。

バスタブは金の猫足がついた置き式のヤツだ。


なんかもう!なんかもう!

ホテルの見学と部屋でまったりするだけでもいいんじゃない!?


エステやスパの楽しめる施設も館内にあるのは事前に調べてある。

もちろん毎日エステに行こうと思っている。

バルコニーからプールを見下ろし、まずは庭を散策しようと決めた。


翌朝、ホテル内の庭に面したレストランで朝食を食べる。

午前中はエステを楽しみ庭園を散歩、とホテル内を満喫。

朝と同じレストランでランチを食べたら、スケッチブックと読みかけの小説をもって街へ出かける。


まぁとりあえずは、一番の目的であるウフィツィ美術館へ。


目当ての絵にたどり着く。

やっぱり綺麗。


美術品を題材にした小説の中に

「美術館に飾ってあるのはよくできた模写で、本物は金持ちしか見れない」

なんて記述があったけど、本当だろうか?

まぁそんなこともありそうだけど。


私にはこれが模写なのか本物なのかわからないのだから、偽物でもいいや。

美術品の持つ価値や、本物である事の価値は見る人によって違うだろう。

私にとっては妄想加速装置だろうか。

美術品の作者と、美術品を介して空間を共有している感じが好きだ。


描いた人が、作った人がいた場所に、自分がいるというのはすごくときめく。

この角度から見てどう思ったのだろう?

出来上がった時には?


ああ。来てよかったなぁ・・・

やっぱりこの絵が好きだ。

この色が。この表情が。この構図が。

かわいらしく若いマリア様が。

昔私はこのマリア様に一目ぼれしたんだ。


一日目はウフィツィ美術館で日が暮れた。

翌日からも午前中のスケジュールとウフィツィ美術館までは一緒。

後は気ままに散歩したりスケッチしたり。


ボーボリ庭園でぼんやり読書をしていると、猫が寄ってきたのがうれしかったなぁ。

じっと座っている私を無害だと判断したようで、

本を読んでいる間、足元や私の横に寄り添ってモフモフの猫がいてくれた。


他の観光客が手を伸ばすと、逃げてしまってその人は肩をすくめてこちらを見た。

「なんであなたには触れるのかしら?うらやましいわ」

とでも言ったのだろうか。

私は肩をすくめ、微笑んで見せたが優越感でいっぱいだった。

猫は至福!猫は正義!

ああ、実家の猫たちにも会いたくなってきてしまった。

フィレンツェ。大昔に行きました。

その時の思い出を基に書いたので、現在の状況に合わない部分があったらすみません。

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