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使っても無くならない財布の使い道 小心者地味女子の場合  作者: 入間秋生
小心者地味女子 瀬田ミドリの場合
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ミドリの出発

やりたいことが決まると後は、結構するするとうまくいく。

ボランティア仲間の知り合いを紹介してもらい、そのまた知り合いを紹介してもらう

という風に、ボランティアの知り合いを増やしていく。


その中で資金繰りがうまくいかなくて、ここ2~3年活動できていないというNPOの方と知り合った。

その活動は、私も知っているものだった。

養護施設を出た後の、資金援助をしていたNPOだ。

何のために必要か、その夢の為に何をしているか、のような内容の弁論大会で一定数以上の賛同を得た子に、賞金として資金が提供されるのだ。

企業・著名人からの寄付や、弁論大会を見に来てくれる一般の方からの寄付で成り立っていたが、最近は寄付が集まらないというのだ。


その団体の会計をしている人を紹介してもらい、1千万寄付をする。

「宝くじが当たったので、匿名で」と言ってみると、意外とあっさり受け付けてくれた。

知り合いではなかったのが良かったのかもしれない。

知り合いだと心配しちゃうけど、知らない人だと「お金があるんだな」くらいにしか思わないものなのかもね。

支度金30万と月々5万の支援ということなので、1千万あれば1年は活動が再開できるとのこと。


基本的に、寄付は地道にすることにした。

一日5件以上、振り込みで寄付をすることを日課にしたのだ。

出かけた先でちょっと時間ができたら振込。

なるべくあちこちのATMを使って、いくつかの団体に入金。


子ども食堂は参加し始めで、まだまだ子ども達と距離があるので焦らずにマメに参加。

少しずつ信頼してもらうしかない。


自営業は輸入雑貨と家具のお店にした。

実際に店舗を構えるけど、ネット販売もしよう。

はじめは形だけお店があればいいや、と思っていたけど養護施設の子どもでバイトの決まらない子がいれば雇って、就職の練習をしてもらおうと思ったのだ。

そのためにはある程度ちゃんとお客さんに来てもらわないといけない。

ネット販売のやり方を覚えるついでに、PCも使えるようになってもらおう。


ただ商品の品ぞろえには自信がない。

昔イベント会場でバイトをした時に言われたのだ。

「君の好きな商品は面白いね。

君がお店をやったらコアなファンはつくかもしれないけど、大量には売れそうにないね」

と。

その人は有名百貨店のバイヤーさんで、バイト先は輸入小物を扱う店だった。

バイヤーさんは主力商品を確認した後に「君が好きな商品を説明してみて」と言い

私は私のお気に入りの商品をいくつか説明し、前述のセリフを言われたのだ。


その輸入小物屋さんは実店舗もあって、そちらでも販売に立ったことがある。

その時には店長に

「ミドリちゃんが販売員で立つと、売れ筋がいつもと変わるのよね~」

と言われた。


うーん・・・

品揃え、大丈夫かな・・・

まぁ仕方がない。

売れそうなものなんてわからないんだから、自分が好きな物を売ろう。


それから「なろう小説」を読んでいて主人公が、白蛇を祭っている神社にお参りするシーンが気になったので

神社を見かけるとお参りするようになった。


そうそう。

お店に飾るように「白蛇ちゃん」を石粉粘土で作りましたよ。

スリムで凛々しい感じも良いけど、丸いフォルムのかわいらしい感じ。

白一色だとちょっと寂しいので、しっぽの先を白からピンクのグラデーションにして全体に軽くラメを散らして。

うん。

結構かわいくできたと思う。

一匹じゃかわいそうだから二匹、お店の奥に神棚のように飾る。

お供えはお花がかわいいけど、お酒のほうが良いかな?


まだ商品の届かないガランとした店舗で私は今後の自分に思いをはせた。

ミドリの話はこれで終わりです。

私の他の話に比べると、ずいぶん多くの方に読んでいただけました。

ありがとうございます。

自分には話を膨らませる力と、継続させる力が足りないな、と思い至ったお話作りでした。


私事により最近参加できていない活動があります。

友人たちの活躍をSNSなどで見て、何もできないでいる自分を戒めるつもりで書き始めた話でした。

子どもたちの抱える問題を、色々な人たちが色々なアプローチで解決しようと奔走しています。

自分に言い訳しない生き方をしていきたいものです。


財布を拾った、町おこしをしたい地方公務員の話を書きたいなぁと思ったのですが

やってみようと思った町おこし案は、すでに成功例がありました。

実際の自治体がやったことを、なぞっても仕方がないのでちょっと検討中です。


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