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告白って何ですか??  作者: 七永久
1/1

恋愛力

「あのこれ僕の気持ちです受け取って貰えませんか??」

うはぁこれバレンタインのやつだ よくあるやつだ

学校の屋上まで....友達力ともだちりょく全開でここまで呼び出して貰いました

が まだ彼は来てません

?? じゃあ さっきのあのこれ僕のって何かって??



恥ずかしい.......


練習ですが何か??


もうね 何回もやりましたよ はい 後ろに見えないよう持っている手は汗で残念なくらいベタベタですよ

もうね 帰りたいですよ本当 三丁目の池崎さん家《ち》のあいつの吠えまくる声怖いけど帰りたい 通うルートは譲れないので (あおい)と一緒がいいけどね

けど 


高校上がった時から この僕の視界に貴方が入ってしまって映る記憶の全てが 僕の感情 成長 膨れ上がる力のスタート

高2のこの2月14日って日まで優しく流し続けてくれた 

最愛の人に言いたい 僕はここにいます.......

違うな 伝えたいのは 貴方の側にいますってことを......



ってちょっと最愛のって何??

確かに 名波さんは僕の気持ちを全部埋め尽くす存在ですが なんだか違う言い方が あるんじゃない??

そう 僕に問いかける 大好き.....最愛より上の大好き

 

はい


それが答えですか??


う~ん 自分が分からなくなってきました


校舎の上に広がる重さを感じさせない僕の視界 抱き締めてくるねぇ

穏やかでつんつん冷たさがまとわりついて 綺麗だなぁ 冬っていいなぁ


はっ そんなことより 今真っ直ぐ視線の先にあるドアノブが 動きました!!


もう正直 鼻血が出そうです ゴメンね 表現がバッチくて(きたなくて)


そのチョコレートよりやや色褪(いろあ)せた感じの無機質な扉が

ゆっくりと開いた.......


登場!!


ヤバい!! 思考が停止する!! 


すいません片想いの僕が 出すぎた真似しました


相変わらずまとう空気は 柔らかい音楽のよう 滑らか感半端ない


いやマジで

 

彼は僕の存在を確認すると 分かりやすい照れ笑いとまるで言葉が溢れ出してます的な体の落ち着きない動きと共に僕の前を目指してきた


「あの....何??.......」


前に来てくれて言ってくれた言葉は 素っ気ない(そっけ)感じ..........

だが!! 僕の心は今 限りなく行ける天高く昇りきっていた

お構い無しに言葉が溢れ出す


「僕.........」


あれ??


言葉が溢れ出す...........


はずなのに........


おい!!はる!!(僕の名前です)

なんだお前!!

今はいつまでも無いもの この瞬間は立ち止まりも優しく抱き締めてもくれない

待った無しの物語みたいなもんだろ??

話してみようよ 自分の気持ち........

「マエカラダイスキデシタモシヨケレバツキアッテモラエマセンカ??」(チョコレートは??.......)


えっ??


何今の言い方??

ヤバすぎるよね??

僕大丈夫??

僕が言った瞬間彼は 僕の見たくない困り(こま)顔を見せ始める始末

「ごめん...............」

???

???????.....................

「っあっ...........」

今僕フラれました???

失恋しました??...........

「いやっ 僕こそごめんなさい」

思わず謝っちゃった 何の自信もなかったけどフラれた時の事 考えてなかった.......(考えたくなかった.......)


はずかしいぃー!!!


首より上に 何故か全身の熱が集まって意味もなく髪の毛を指先に巻き クルクルクルクル...............

だはぁ!!(心の声です....)

僕を見ている名波さんは 何か言わなきゃと思ってくれたのか

「今は無理だけど 来世ぐらいなら........ねっ」



????


ライセ??



確か 次の人生的な...........



僕の後ろにあるチョコレートは 行き場を失い御まじないが如く綺麗に桜色に塗られたマニキュア(小指にはホワイトのハートマークが表れています(あしらわ))の指に鷲掴みにされて悲鳴をあげています



「俺 葵が好きなんだ」



はいっ??



「そうだよね」



訳が分からない言葉を発してしまった


解らない

解らない

解らない

解らない

解らない..........................




ワカラナイ..........................




葵は 僕の親友です 太陽のように明るい代わりのいない存在

葵が好きって言うのは分かります

僕も大好きです

大好きだけど...........

熱が体の下へと下がっていく

まるで一目散に逃げ出すが如く 


あぁ 僕が無くなろうとしている


音が

風が

光が

彼が

僕の重みが

数えきれない大切なものが無に還る(かえ)

消えたい

考えたくない




視界が ふるふると揺れ出す

涙なんてもので


「ごめんね........」

彼はこの場の空気にそして僕に 耐えられなくなったのかゆっくりと離れていく

「気にしないで 僕大丈夫だから........」

聞こえないか細い声に 彼の背中を追いかけさせる

あぁ





座るよ.......



彼........



大好き.......



葵 ダメだった なんかごめんね




周りに有るもの受け入れる感覚を 放棄している僕

内側からの発信も放棄




僕の来世は何処にあるの??

心が締め付けられて体がきゅっと小さくなる

今の僕が嫌いになる

彼が好きじゃない僕

何なの????

何??????

僕が終われば

次は来世が来るの??

涙だけが僕の存在をこの場に留めようと コンクリートの床と繋がる(つな)

嫌だ

脱力感

沸かないイメージ

思考が

葵が心配??.....

やめて

無いよ



ある!!

向こうには!!

柵を越える

祈り力無く落ちるんじゃない!!

校舎屋上 空との境目(さかいめ)

走れる柵沿い狂ったように走りその先広い場所へ その身を預ける

途端に 僕の全てが欲しいと地球が全力で引っ張り始める

そう落ちているのね 僕............



ライセ.........





















「ハイッ  ストップ」






「困るんだよねそういうの」

「へっ??」

「来世??」

「いえ 私の名前はロカです」

「どうでも良いわそれ」

まるで僕は 何か大切なものを取り上げられた時のように

頬を少し膨らませご機嫌斜めを アピールする

「予定には無いことです 貴方の今の状況」

「死んだの僕??」

「その直前ここに来てもらいました」

床は静かな水面 薄暗い周りは 果てしなく続く開放感があり

心が暴れたりしない

これは表現が変ねと思い 気持ちがまだ整理できていないと気付く



何言ってるの??


僕.......



何なのこの状態 急に言葉と体と心が別々の方向へ走り出した

立っていることが出来なくなり 体が不思議で滑稽な崩れ方で 床へと近づき 結果的に一体化してしまった

「何をしてるんです??貴方は」

「もうすぐ人生が終わろうとしているのに」

「寝そべっているだけですか??」

「存在の揺らぎが感じられたのですが まさか死ぬ瞬間とは」

「それも予定外の」

「貴方はこの行動で 右腕を失います」

「単刀直入に言うと 私に右腕を下さい」

「死ぬ時に右腕が無くなるの??」

「結果的には跳んだ方向にある木に引っ掛かり引き千切れます」

「うわぁー悲惨だね」

「どうするの??僕の右腕??」

「誰かは分かりませんが差し上げます」

「それは右腕がない人が助かるってことだよね??」

「そうです」

「僕は無くなるのに誰かが幸せになるの??」

「そうです」

「何だ それなら全部あげるよ 目も 心臓も それから内臓全部!!」

「死ぬのに持っててもって感じだよね」

「ふっ.........あはははははは!!」

????

何故かロカと名乗っていた美しい女は 声高らかに 笑い出した

「全部か........」

そう言うと彼女は 真紅に彩られたネイルが美しい指先を 僕に向け 下から上へ跳ね上げる時 ぼそりと呟いた

(ざん)...」

右側に衝撃を受けたと認識するすると同時に 視界一杯 赤色が立ち込める


!!!!!!


感覚が警鐘を鳴らすより一瞬早く 聞いたこともない低い唸るような慟哭が空間全体に走り渡る

耳に詰め込まれる声 これは僕の声

右腕は宙を舞い 名残惜しいとでも言うように 体との間を血が埋め尽くす

「えがぁぁぁぁーー!!!!うぅぅぅぅーー!!!!」

訳の解らないことを叫び 痛さを認識して 押さえようとするがそこには既に腕がない

のたうち回る僕にロカがそっと近づいてくる

「その痛み忘れないように......」

恐怖で出来るだけ離れようとする僕の右肩を撫でる

すると痛みが嘘だったかのように無くなった

「へっ?????」

辺り一面撒き散らしていた血は跡形もなく消えていた

そして腕が元通りになっている

と思ったのも束の間(つかのま)

「違う!!!!僕のじゃない!!!」

ハートのネイルではなく 真紅のネイル!!!

そう これは彼女の腕!!

意味も分からず 彼女に視線を向ける黒い品のあるタイトなスーツ眩しい《まぶ》くらい純白のシャツに落ち着いた小さな赤いネクタイが可愛くあしらわれている のたうち回り泣き崩れていた僕を見下ろす彼女の右腕が見当たらない.......... 

「腕.......無いよ........どうして.......」

「貴方を助けるために 血分けをしたのです」

「このまま貴方が自らの存在を消そうとした世界に戻ると右腕を失い数秒後望みが叶うのですが 私の気まぐれで変更をかけます」

「血分けって何??」

「僕死ななくて良いの??」

「人を思う気持ちがあるのなら 自分の事も大切にしてください」

「自分を捧げようとする貴方は嫌いではないですよ」

「血分け 私の血を貴方に分け与えます 今回は腕自体を差し上げましたが無くなれば命を落とすかもしれませんしね 」

「私は貴方達より 少し力を持っているのです」

「それが貴方を助けます」

「これからの歩みに明るい道が有らんことを」

そっと僕の頬に添えられた手 蒼き地球のような瞳を近づけ優しく囁く(ささや)

「戻します踏ん張りなさい はる」

その瞬間 周りの全ての大気が上を目指している!!

違う!!


落ちている!!

右腕は木に干渉した感あり!!

下に正門通路石畳!!


あっ




踏ん張れぇ!!



着地!! 落ちて接触した場所の石が砕け周りに飛び散る!!!

あり得ない音に ちらほら下校途中の生徒の視線が集まる

目の前にいた男子生徒がぼそりと呟く

「今.....落ちてきたよな??」

はるを凝視する....



ゆっくりと立ち上がる

 


パンパンとスカートの(ほこり)をはらう



そして蒼き地球のように 美しい瞳を彼に向け 一言












「あんたパンツ見たでしょ!!」










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