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婚約者に会おう。

今日は婚約者が来る日ー

朝から朝食も抑えて食べなきゃいけないわ、コルセットで締め上げられるわであら大変ー

あー、面倒臭い。


コンコン

「失礼します、旦那様がそろそろ出迎えの準備を、と。」


「分かったわ。」


~玄関~

「お父様、遅くなって申し訳ありません。」


「いや、いいんだよ。それより今日は一段と可愛くしてもらったね。

シャーロットはいつも可愛いけど。」


「ありがとうございます。お父様、そう言えばユリウス王子はどんな方なんですか?」


「あぁとても賢い子だと聞いているよ。

婚約者云々は置いておいてもシャーロットと良い友人関係が築けるんじゃないかな。」


「旦那様、ユリウス王子がいらっしゃいました。」


「本当だ、シャーロット、堅くならずにいつも通りでいいからね。」


「分かりましたわ、お父様。」



「よくいらっしゃいました、ユリウス王子。

このような所に来てわざわざ来ていただき、ありがとうございます。」


「いや、こちらこそ申し訳ありません。

父上が無理を言ったとか…」

おお、第一印象はいいな。

でも何か雰囲気が好きじゃない。


「いえいえ、そんなことは…

あぁ、ユリウス王子、この子がシャーロットです。」


「シャーロットです。これからよろしくお願いいたします。」


「あぁ、よろしく頼む。」


「シャーロット、後はお前が屋敷の案内をしてあげなさい。」

はぁ、やっぱこうなるか。めんどい。


「分かりましたわ、お父様。」

うわ、反射って怖い。思ってもないことが口から出たよ。

「ユリウス王子、行きましょう。」


「あぁ、よろしく。」


「こちら、我が家の自慢の庭ですわ。」


「よく手入れが行き届いた庭だね。

…ところでシャーロット、君は一体何が目的だい?」

は?この人一体急に何いってんの?


「申し訳ありません。何をおっしゃっているのか私には理解が出来ないのですが…」


「そのままの意味だよ。顔かい?地位かい?」


「全くもって意味が分かりませんわ。」


「嘘はつかなくていいよ。どうせ君も僕を見てはくれないんだろう?」

あ、こいつ面倒臭いやつだ。


「そんなことありませんわ。私はあなたがどんな方であろうと関係ありませんもの。」

どのみち婚約はしなくちゃだしね。てか興味ないし。


「皆最初はそう言うよ。でもいずれは離れてくんだ。」


ブチッ


「うじうじうじうじ煩いですわ。」


「え?」


「貴方はただ、それを自分の未熟さの言い訳にしているだけです。

上に立つ者の周りには自然と素晴らしい人間が集まってくるのです。

貴方のお父様がそうでしょう?

貴方の周りに邪な考えの者が集まってくるのは貴方が未熟で、操りやすそうに見えるのです。

まぁそれはご自分がよく分かっているようですが。

分かっているのなら尚更言い訳に使ってはいけません!」

あー、久しぶりに長文喋ったわー


「……僕だって、父上みたいになりたいよ、でもどうしていいか分からないんだ。」

あら、泣き出しちゃった。


「ならば、自信を持つことから始めましょう。」


「自信?」


「はい、自信を持つと周りが見えてきます。

周りが見えるということは、自分に足りないものが見えてくる、ということです。

今でも努力はなさっているのでしょう?」


「うん、努力、してるよ。」

あれ、何か最初と雰囲気が違うような…


「それならば努力していることに胸を張ってください。私には分かりませんが、きっと貴方がしている努力は生半可なものではないんでしょう。

それとも、手を抜いているのですか?」


「そんなことない!僕はいつも努力して…」


「それで良いのです。まずはそれを自信としてください。

そして、出来ることが増えればきっと、周りも変わるでしょう。」


「…シャーロットも変わる?」


「私は変わりません。今も貴方のことは何とも思ってませんから。」


「そっか。」

あれ、何でちょっと嬉しそうなのかしら?

まさかエム?


「シャーロット、僕は変わるよ。

自信を持って君の横に立てるようになったら君に言いたいことがあるんだ。

そのときは聞いてくれるかい?」

言いたいこと?何かしら。まぁいいか。


「えぇ、勿論ですわ。」


「良かった。」

すごく嬉しそうだし、大丈夫だよ…ね?


後日、国王陛下から

最近ユリウスが前向きになったがどんな魔法を使ったんだ?

という内容の手紙が来たが、心当たりがなく、疑問に思う、シャーロットでした。



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