婚約者が決まった。
あー、暇だなー
つまんないなー
これからの作戦でも練るかー
確か攻略者は5人。
ヒロインの幼なじみと、私の婚約者、騎士団長の息子に、悪役令嬢のお兄様…あれ?私のお兄様?
やばっ、もう会ってたのか。
まぁヘタなことしなければ大丈夫でしょう。
後一人は隠しキャラなんだよなー
隠しキャラ出す前に飽きたし。
テンプレでは隣国の王子とかだけど…
まぁどうにかなるか。
てか冷静に考えてみたけど、ヒロインの幼なじみと騎士団長の息子って私関係なくない?
じゃあ他の令嬢が悪役に…?
それは可哀想だなー
まぁ内容覚えてないからどうしようもないし、もしそうなったらそのときになったら助けるか。
コンコン
「失礼します。シャーロット様、旦那様がお呼びです。」
?何だろ
「分かりました、今行きます。」
~お父様の仕事部屋~
コンコン
「失礼します。」
あら、お父様だけかと思ったらお母様もいる。
「おぉ、来たな、私の可愛いシャーロット。」
「はい、お父様、お母様。何のご用ですか?」
「それがな…」
お父様が言葉を濁していると。
「貴方に婚約者が決まったのよ。」
5歳で婚約者…
すげぇなー
「そうですか…お相手は?」
「ユリウス・ウォーカー。この国の第一王子だよ。」
はぁ!?何て面倒な…
「第一王子ですか?私にそんな資格があるとは思えませんが…」
「シャーロットは贔屓目なしにしても歳以上の立派な淑女よ。
それにね、お母様は、現国王の妹なの。」
おお、今初めて聞いた。
「だからその娘である私と婚約すれば血筋がより濃いものになると。」
「あぁ。でも、王家だがミリアは妹だったから、我が家に嫁いできてくれた。」
「あら、やだアルバートったら。
私が貴方に一目惚れして無理矢理結婚を取り付けたんじゃない。」
「そうだったかな?
僕も君のことを愛していたからよく覚えていない。」
「あら、愛していたって今は愛していないのかしら。」
「そんなわけないだろ?」
うわぁ、甘甘な雰囲気…
「えっと、お父様、お母様。つまりは?」
「あぁ、すまん。
つまりは、この婚約は断ることが出来るんだ。
私達も本当はこの婚約は反対で、ずっと断り続けてきたんだがな。しかし、向こうがどうしてもと言って、引き下がらなくて。条件を取り付けたんだ。」
「条件…ですか?」
「あぁ、どちらかに本当に思う人が出来、その相手が立場にふさわしい人間だった場合、この婚約は白紙になるんだ。」
マジか!やった!これなら王子とくっつけた方が良くない?
王太子妃になんてなりたくないし。
家はどうにでもなるし、ヒロインは優秀だから問題ないでしょ!
「分かりましたわ。それでは失礼いたします。」
「あぁ、後1つだけ。早速明日ユリウス王子が来るから、そのつもりでな。」
明日!?
「明日なんてまた急ですね。」
「あぁ、向こうが顔合わせは早い方がいいだろう、と。」
「分かりました、それでは失礼いたします。」
あー、面倒。さっさと白紙にならないかしら。