仁義なき「L」VS「G」
次は魔術の間だ。
そこではニカウとアルスが掃除をしていた。
「おや?どうされました?」
「今、掃除中ッス」
「いや、ちょっと考え事だ。」
2人は顔を見合わせると、スポンジの様なモノを寄越す。水に濡れている。
「手伝えッス」
「何か思い浮かぶかもしれませんよ?」
指定された通り、ゴシゴシと中央の陣以外の刻まれた字を消し始める。意外と消えにくい。
「これ、なんなんだ?」
「召喚陣ッス。これの周りに色々、刻んで触媒を用意すれば召喚できるッス」
「それがニカウの本職なんですよ……ふん!」
他の2人みたいに力んで、ゴシゴシと擦る。
だんだん、コツも掴んできた。
「触媒ってなんなんだ?関係するものか?」
「そうっスね。有機物から無機物まで。情報から……」
情報か。
スマホでもあれば……
「…………。」
あるじゃん!そうだ!スマホだ!情報源なら……
取り出してみる。手に持って、ハッとする。
(しまった。電波か。)
そう、ここは魔界だ。日本でも地球でもない。
諦めつつ、「そう言えば、起動するのか?」と電源を入れる。
入った。しかも、電波バリ3だ。
「ウソだろ………」
電話とかしてみる。思い切ってテレビ電話。
………。
……………。
「あ、じいちゃん!!」
「なんだヒロか。一日戻らないで何してんだ?おばあが心配してるぞ。」
繋がった!?
「いや、それが………」
しまった。言い訳を考えてない。
「ここは魔界だ」なんて言えない。
「なんです?何してるんですか?」
「何スか?それ」
厄介な事に、そこへ2人が割り込んでくる。
「何だ、友達か?」
「あ、もしかしてお祖父さまですか?」
「興味深いッスね。」
「お、おいお前ら……」
「お祖父さま、唐突なのですが少しお孫さんをお借りします。もちろん、3食保険付き、日給高時給で!」
「仕事なのか?」
「え、あぁ、うん………」
「先に言っとけ。しばらく戻らねぇんか?」
「うん。」
それだけ伝えると、じいちゃんはアッサリとオーケーした。
間違いない。スマホが使える!原理はともかく、スマホが使える!どう言うことだろう。電波は魔界までなんて高性能な会社だ。
「ニカウ!確か、情報があれば召喚陣は使えるんだよな!?」
「もちッス」
「よし!!ミナリアは?」
「確か、庭ですよ」
「準備しといてくれ!!」
部屋を出て、庭に向かう!
これならイケる!情報を糧に何かを呼び出せて、スマホが使える!なら、もう答えは1つだ。
「ミナ!!ミナリア!!」
ミナリアは庭先で、城壁に張り付いた植物と格闘していた。
パチパチと音を鳴らす植物に向かい、農作業用のクワを振りかざす!
「にぎゃあ~!!」
しかし、触れるや否や火花が散り、姫は炸裂音と共に弾かれる。
踏み潰された猫みたいな声をだして、尻もちを着く。
「うぅ~………」
「大丈夫か?」




