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届かない

 おれは、自分があまり好きではない。

 昔から身体だけは大きくて、誰よりも力持ちだったというのに。

 昔から誰よりも臆病で、誰よりも非力。

 そんな自分を変えたくても、変化が怖くていつまでも動き出せない。


 好きな人は居る。

 だけどその子に、想いを伝える勇気はない。

 その人はおれと違って、負けず嫌いでなんでもできるかっこいい子だ。


 昔、その子に言われたことがある。

 「自分より弱い奴は嫌い」、だと。

 女の子である彼女より男であるおれの方が強いに決まっているのに、何を言っているのだろうと思った。

 だけど、彼女が言っているのは、そういうことではなかったのだと最近ようやく分かり始めた。


 彼女は、意志が強い。

 やる時はその辺の男よりも、華麗にやってのける。

 いつも、その子が眩しくて仕方がない。

 いつまでも、同じ場所に居たい。

 なのに、彼女はどんどん遠くへ行ってしまう。


 無力な自分が歯痒い。

 でも、彼女に追いつく自信がない。


 それでも彼女はどんどん先へ行き、色んな人を惹きつける。

 そんな人達が、羨ましい、妬ましい、腹立たしい。


 だけどそれは、自分が弱いせい。

 それなのに、嫉妬するのもおかしな話なんだ。


 でも、だけど、それでも。

 言い訳するおれに、彼女はいつもしかめ面するだけ。



(2015.03.19)

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