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36話 耐久戦

本日2本目。

近々テストがあることは考えてはいけない。


 休憩所を出て5分。

 ようやく戻ったが……


 「おい!柳!大丈夫か!?」


 「問題ねぇ…少し噛みつかれたぐれぇだぁ。」


 訛りが酷い自衛官…柳が腕からかなりの量の出血をしていた。

 おそらく狼に噛みつかれたのだろう。


 「少し?どう見ても縫うレベルじゃねえか!?」


 「大丈夫だって…」


 「いいからさっさと手当してこい!」


 このまま戦闘続けてもロクなことにならない。

 言い方は悪いが足でまといになりかねない。

 コイツにも少しは休んでもらおう。


 「……わかった。無事でいてくれよ?

 後で上官に怒鳴られちまうからなぁ。」


 少しの冗談とともに病院へと駆けていった。

 病院にはアルコールなんかも置いてあるし正しい判断だろう。

 あいつも最低限の治療なら自分で出来るだろう。


 柳もいなくなりあたりを見渡しても誰もいない。

 いるのはモンスターの群れだけだ。


 他の自衛官たちは重要な施設の防衛にあたっているからな。他の一般人の方も安全なところが多い。

 無線で本部に応援を要求した方がいいか。

 ずっと一人は流石に危険すぎる。


 「こちら第三休憩所防衛を担当する者。人数が少なすぎる。至急応援を要求。」


 「了解。しばし待たれよ。」


 しばし、か。

 これは当分来ないと思っていいか?


 「スゥー……ハァー……」

 

 深呼吸。体内に酸素を回す。

 少しでも生存確率を上げるために。


 いわゆる四面楚歌。周りには味方はおらずただ敵がいるだけ。

 そんな状況だからこそ自分の限界の少し先まで手を伸ばさなければこの戦いは勝てない。


 やってやる。ヤケクソでもなんでも生き残る。



 「ワォ!」


 狼の鳴き声が響くと同時に体が痺れる。

 だが、弱くなった狼程度なら大したダメージも受けない。所詮痺れる程度だ。

 それどころか味方まで巻き込んでるからプラスまである。


 「[チャージショット]!」


 弾丸が青い光を纏って30メートルほど離れたゴブリンに命中する。

 命中したゴブリンは即死。

 少しだけ残る死骸すらも吹っ飛んでいく。


 近づいてきた狼は銃そのものでで殴り付ける。

 脳震盪を起こして倒れ込んだ狼に一発打ち込んで殺害する。


 銃器保護のお陰である程度粗雑に扱う程度では傷つかないくらいには丈夫だ。


 基本スタンスは拳銃で、近づいてきた敵にはこうやって殴りつけるのがいいか。

 にしてももうちょい性能のいい銃が欲しい。


 コイツら相手じゃピストルは威力が強すぎる。

 もうちょい威力は弱くていいから連射性の高いマシンガンなんてあったら最高だ。


 とはいえ無いものねだりしても仕方がない。

 今は目の前の敵に集中せねば。







 岡本サイド


 サンドゴーレムを塵にしていた時に腰につけた無線機から一本の連絡が入る。


 「第三者休憩所防衛の人手が足りて無いとのことです。応援に向かってくれると助かります。」


 第三か。なるほど。こう言った連絡は初めてだな。

 俺がいなくても回っているようで何よりだ。


 「了解しました。至急向かいます。」


 さて。

 至急とは言われたがここから急いでもおよそ30分はかかる。


 流石に一人で戦ってる訳では無いと思うがそこの人達には耐えてもらわねばな。


 じゃあ行くか!

 まだ見ぬ誰かを助けに走り続ける。

 飯田さんは瞬間火力出すだけなら使う銃によりますが既に岡本並みはあります。


 まぁ、死ぬほど継続戦闘能力がないので今回みたいな雑魚がわんさか出て来るみたいな場合だと結構きついです。

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