2話 こいつの存在自体がイロモノ。
本日1つ目。
悲報 我が社、ダンジョンになる。
いや、精神科に連れてこうとしなくていいから。
マジだから。
しっかしどうするんだこれ?。
今日休み?それは知ってる。
むしろこれで会社あったらなかなかマジキチ。
「タッツー!おーい!」
考え込んでる間に同僚が来た。
言っとくがラノベの様な恋愛を期待してる輩にはお帰り願おう。
だって男だもん。
割と筋肉の男がタッツー呼びしながらこちらに走ってくるぜ!
「おーう。恵原ー。これ見てみ?」
「遠目で見えたけどひでぇなこりゃ。」
そういえばこいつどんな職業貰ったんだ?
「お前どんな職業だったんだ?」
「俺は一般人とかレスラーとか脳筋とかだな。」
こいつが脳筋なのは今更だしイロモノはなさそうだな。
ていうかこいつの存在自体がイロモノだし。
「で、入んないの?」
「入る訳ないだろ。アホなのか?」
「え?アホ?誰が?」
そこからかよ。
せめて何か返せよ。
「とにかく、何でダンジョンに入んなきゃ何ねぇんだよ。」
「だって面白そうじゃん。」
「だからと言って危険だろどう考えても。」
確かに面白そうなのは認める。
俺は某勇者ゲームが大好きだしな。
宝箱とかあったら飛びつく自信しかない。
「少し入るぐらいなら大丈夫だって!」
「だから……はぁ。少し覗くだけだからな。」
このままじゃこいつ一人で突っ込みそうだからな。
それに人間知的好奇心には勝てないんだよ。
はい。行ってみたいんですよ!男の子だもん。
「じゃあ鍵開けるぞー。」
「おう!」
ガチャという小気味のいい音が鳴りガラスの扉が開く。
二人が同時に入ってもなんの変哲もないロビーが広がるばかりだ。
ここにモンスターはいないのか?
じゃあここはダンジョンではない…?
「思ったより何もないのな。」
もしかしたらダンジョンに繋が…
「つまんねぇなー。」
そういうこと言うなよ。
だって…
その瞬間床が白く輝く。
そこには明らかに魔法陣的な何かが描かれていて……
「こうなるじゃねぇか!」
咄嗟にドアの前にいた恵原を押し出し視界が切り替わった。
あーやったわ。1分前の俺にラリアット食らわせてやりたい。
石造の壁が続くダンジョンに生身で放り込まれましたとさ。
しかもあの脳筋はいない。絶対戦闘強いのに。
一人ぼっち。しかも早くここを出ないと餓死だとさ。
めでたくないめでたくない。
後であの脳筋には一発言わんと気に食わん。
そのためにはここから出ないとな。
未来のことを考えてないとやってられん。
え?モンスター?戦って意味あるん?
目の前には青いプレートとサバイバーの文字が光っていた。
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