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31話 人間らしくて

久しぶりに本編を投稿します。

少し構成を考えてました。サーセン。


 「皆さんこんにちは!巷で話題の岡本です!」


 ふぅ、掴みは上々か?

 まぁ、視聴者の反応なんてわからないけど。


 「この世界にダンジョンが現れて早数日。世界の情勢は急激に変化していってます。」


 「未知の物体、凶悪なモンスター、そして人を超人へと至らせる職業。」


 なんともまぁ愉快な世界になったもんだ。

 一昔前なら眉唾だった話が現実になったのだから。


 「そして今、人類は初めての試練に挑みます。」


 空間が静まる。

 今ここにいるはずの記者たちも戦うことになるから当然か。


 「怪我を負うかもしれません。意識を失うかもしれません。最悪…命を落とすかもしれません。」


 生唾を飲む音がする。


 そりゃ死ぬのは嫌だよな。

 慣れた俺でさえ怖いんだ。死ぬってのはそんだけ怖いことなんだ。


 「でも逃げる事は出来ません。覚悟を決める必要があります。」


 まぁ、そんな事は


 「無理ですね。」


 

 会場がざわめく。

 現在自衛隊よりも頼りになりそうな奴がそんなこと言うんだから当たり前か。

 


 「いきなり死ぬのを覚悟しろなんて無理な話です。それが出来るほど人間は強くありません。」


 「じゃあどうすればいいんですか!?」


 ある記者の人が叫ぶ。

 他の人たちも不安そうな顔だな。


 「ズルくても惨めでも足掻いてください。」


 耐える。そうすれば助けが来るかもしれないしな。


 「それが出来たら苦労しませんよ……」


 確かにな。

 ただ、これに関して言えることはただ一つ。


 「そんなの気合いと根性ですよ。」


 はっはっは、記者の女性がポカンとしてる。

 飯田ぐらいしか笑ってないぞ。


 「命の奪い合いになると何より精神力が重要です。もう気合いでもなんでもいいので無理矢理殴りかかるぐらいで行った方がいいですよ。」


 自分に言えるのはこんぐらいなんだよな。

 根性論を鼻で笑う気概ももう失せた。


 生き延びるためにはなんでもやるのが俺だ。


 「最後に一つ!

 もう無理だなんて思うかもしれません。きっとそういった場面もあるでしょう。」


 「絶対に諦めるな!ありきたりだが死んだら悲しむ人が1人はいるだろ!いないなら俺が悲しむ人になってやる!」


 某有名な漫画のセリフに諦めたらそこで試合終了といったものがある。

 終了するのは人生だけどな。洒落にならん。


 「以上!武運を祈る!」


 最後は勢いだな。

 でも何かが伝わったのかはわからないけど顔つきが変わったか?


 恐怖を抱えながらも前へ進もうとする顔。

 

 人間らしくて良いじゃないか。


 始まるまであと6時間


報告 なんかTwitterにログイン出来なくなってしまいました。

 しばらくツイートが途絶えますが死んではいないので安心してください。

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