27話 準備期間
ロビーで飯田と合流する。
「飯田!状況は!?」
「自衛官は現在市民の皆さんの避難誘導に向かいました!ですが自衛官が足りず全員を守ることは難しいかと!」
当たり前だ。
そもそも今から何が起きるのかもわからな……
[今から始まるのは迷宮厄災、通称イベントです]
あ!?お久しぶりです。
今から色々説明されるのか?
だとすると助かるんだが。
[まずイベントの範囲内から出ることは出来ません]
え?一般人を逃さないのか!?
だとするとゲキマズじゃない?
[イベントは不定期に様々な所で開催されることになります。これからその概要を説明します]
その後話された内容を纏めると、
1 イベントはこれからも開催されていく
2 16歳以上がモンスターに襲われることになる
どんなことがあろうと一度は襲われる。
ただし70歳以上も襲われない。
3 戦う人物のレベルが高いほどモンスターは強くなる
4 このイベントは殺戮が目的ではなく人類の強化が目的である
5 職業は戦闘系にしといたほうがいいよ
6 イベントの開始は今日の18時からで24時間経つとモンスターが消えイベントの範囲からも出られるようになる。
とのこと。
この様子じゃあの猫が言ってたイベントとは別みたいだな。
この地域がダンジョンそのものになった感じみたいだし。
「ていうか俺と戦うモンスターだけ強くなってない?」
「まぁ、ガンバってください。」
そういえば自衛官のレベルはどうなんだ?
これによって対応が変わってくるし。
「自衛官ってレベルは?」
「ごく限られた自衛官はあなたの会社のダンジョンに行っています。私も含めてほとんどのレベルが1ですけどね。」
なるほど。
まだダンジョンに入ったことのある人物がいないもんな。そりゃそうか。
「とりあえず一般人の方には1対複数で当たるように指導しましょう。出来れば自衛官と一緒にあたりたいですね。」
[イベント開始は明日の午後6時からです。]
なるほど。すぐに始まるわけじゃないんだな。
じゃあまずは準備しなければな。
「俺は見回り行ってくるぞ!」
「わかりました!私も少し動きます!」
まずは混乱を収めないとな…
そうして俺は悲鳴が聞こえる外へと飛び出した。
これは俺の業務の管轄外なんだがな!