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間話 自衛隊員は決心する

今回は飯田さんのお話です。

書いてて結構楽しかった。


 結局行かせてしまったな…


 飛び込んで行った勇敢な一般…いや、元か。

 元一般人の男性を見届けてため息を吐いた。



 僕と岡本さんの付き合いはそう長くない。


 もともと突如現れたダンジョンを封鎖するために動き封鎖したダンジョンから奇跡的に生還した一般の同年代。

 顔はイケメン。煌びやかなイケメンというわけでなく物語だと普通と表現されそうなイケメンだ。


 それが僕の岡本さんの第一印象だった。



 その後も一緒に蕎麦を食べたり(一緒に食べたとは言ってない。)事情聴取を行ったりと色々過ごしわかったことがある。


 まずは性格。

 基本的には物怖じせずどんどん人との距離を詰めていきいつの間にか心を開いてる。

 母も同じようなことを言っていた。

 身体能力もレベルアップのせいか明らかに人離れしてる。

 

 だがそんなことより…

 

 この人明らかにおかしい。


 だって死にそうな目に何度もあってきたのに何で笑ってられるんだ?

 常人なら気が狂ってもおかしくない。

 あの人の精神力は異常なんだ。



 正直あの人の過去に何があったのかわからない。


 身元の調査は行われたらしいけどまだまだ下っ端な僕には回ってこなかったからね。


 「あの人の心配か?」


 「ああ、あの人は一般男性だったろ?」


 「そういやそうか。

 あの身体能力を見せられた後に一般男性と言われてもなぁ。」


 同僚から声がかかる。

 


 「だけど、なんかあの人見てるとすぐ帰って来るんじゃないかと思うがな。」


 「まぁ確かにな。」


 不思議な魅力を持つ人だ。

 なんとなくだが惹きつけられる。

 あの人の快活な笑い声のせいだろうか。

 

 なんにせよ待つことしか出来ない自分に歯痒さが募る。

 



 「集合!」


 上官から声がかかる。


 「岡本さんの帰還を待つ中お前らには大切な話がある。」


 普段から怒鳴られっぱなしの上官の存外優しげな声に一同、


 「あんたそんな声出せたんかい!?」


 と叫ぶ。無論心の声だ。


 聞かれたら走らされ…嫌だ。もうあの地獄は見たくない。


 「この地球にダンジョンが出現し、我々の出番も増えてきた。

 これからはもっと過酷にもっと危険な任務になるだろう。そのためお前らはやめるかどうかを選べ。」


 え?そんなこと言っていいのか?


 今の自衛隊は慢性的な人手不足だ。

 それなのにそんなことを言うなんて…


 「無論やめて欲しくはないがな。

 そうも行くまい。諸君らの人生がかかっている決断だ。慎重に考えろ。」

 


 そうか…上官が、そんなことを考えてくれてただけでもどれだけ嬉しいことか。

 もし辞めるならそのあと僕は何がしたいんだ?

脳裏に浮かんだのは笑っている同年代の男の人の顔。



 ……よし!決めた。

 もし岡本さんが許してくれるなら…


 「教官!お話があります!」


 「そうか。で、どっちなんだ?」


 「私は…」



 この日を境に僕の人生は大きく変わることとなる。

日刊部分別6位まで上がってて嬉しくなっちゃうなぁー!

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