プロローグ 世界が変わった日
新連載!
よければブックマークなんかしてやってください。
はぁー。
会社って何であるんだろうか…
今は8月の月末。
学生たちは泣き叫び、セミは死に絶え、俺は会社でエナジードリンクとタップダンス。
今年入社したばかりの新卒である俺はやっと仕事にも慣れてきて何とか上手くやっている。
会社もブラックというわけでもなく至って普通の会社だしな。
給料は割といい方。
そんな会社にも仕事が多い時期もある。
入社史上1番の忙しさに頭もおかしくなりそうだ。
しかも…
「あちぃ…」
いくら朝の7時とはいえまだ夏だしな…
くそぅ、今日の飯はざる蕎麦でせめてもの抵抗を見せてやる…
新卒の財布じゃ天ぷらはつけられないけどな!
だが!コンビニでアイスは買わせてもらうぜ!
これが俺の完全犯罪だっ!
いかん、そんなこと考えてたら会社に着いちまった…
比較的小規模の会社だからまだ誰もいないみたいだな。
今日の掃除当番は俺だから鍵は持ってる。
トイレ掃除は俺の得意分野だ!
…なんか悲しくなってきた。
懐から取り出したタイムカードには岡本竜也の文字が。
これをガラスの扉越しに見える機器にかざせば地獄の時間の始まりだ。
じゃあ今日も1日張り切っていきま……
ブーッ!ブーッ!ブーッ!
え!?
なんだ!?地震か?
いきなりスマホが鳴り出したんだが。
とりあえずネットニュースをつけるか。
「緊急事態です!緊急事態です!
謎の物体が高速で地球に向かって接近中!
繰り返します!
無数の謎の物体が地球に向かって接近中!
およそ3分後に地球に衝突すると見られています!
謎の物体は光を放っており目視でも確認可能です!
ありとあらゆる方向から謎の物体が飛来しています!原因は不明!」
は?嘘だろ?
どうせ新手のドッキリだろ?
笑いながらなんとなく空を見上げる。
空を見上げると恐ろしいほど神秘的な光を放つナニカが猛烈な速度で降ってくる。
おかしいな?
何か変なものが見えるぞ?
さっきまでいつもの日常だったじゃないか。
あぁ、これは…終わったな。
理屈や理論なんてもんじゃなく本能が察した。
あれはダメだ
その事実だけが伝わってくる。
まわりの人たちも動揺したり泣き叫んだりしてる。
クッソ…母さん元気かな…
女手一つで育ててくれたもんなぁ…
そうこうしてる間にどんどん近づいてくる。
蕎麦食いたかったなんて考えてるのは俺がお調子ものだからだろうか。
昨日のうちに食っときゃよかった。
こうして振り返るといい人生だったな…
いやそうか?
光を放つ物体は地球に衝突し辺り一面を光が包んだ。
しかし全人類の予想に反して地球は存続する。
謎の石は地球に溶けて消えてった。
この世界にステータスや職業といった人を超人に至らせるための力、
そしてダンジョンを残して。
これからよろしくお願いします!