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俺が神様?  作者: 神取優
第1章 旅立ち
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第1話 三途の川

 俺が目覚めて 最初に気付いたのが、(ここは川かな) 源流の元の様なチョロチョロとした川を流れている。ただ流れて行くだけで、手も足も出ない じゃない・・手も足もないのだ。ただ 川の流れのままに流れて行く。


 何時間たったのだろう、次第に川が広がり深くなってきた。途中 幾筋もの小川が合流していく。その幾つかの川から 火の玉?が流れてきて 俺と合流していく。みんな同じ姿をしているから 俺も同じ姿?なのだろうか。


 火の玉?達は、間隔を開けてぶつかる事もなく、静かに流れて行く。声をかけてみるが、声が出ている気がしない。そもそも 火の玉?が 声を出せるのだろうか?


 やがて、剣山のような場所に流れ来た。川から何本もの尖った岩が突き抜けている、その岩に火の玉がぶつかり 弾かれる。すると 距離が詰まった 隣の火の玉が 弾かれた様に慌てて距離をとる。あくまでも 間隔は維持されるようだ。一見、ピンボールの様な動きで火の玉が 岩に当たっている。


 俺が幾度か岩にぶつかり、次の岩に向かっていると・・・

 「悪いね。少し遅くなった。」

 誰かに声をかけられた。どの火の玉だろうと 周りをキョロキョロしてみるが、どの火の玉から声をかけれたのかわからない。

 「そっちじゃない、上だよ。」

 俺は、視線?を上に向ける。裸に布を巻いている・・手に白い弓・・背中に白い対の羽をゆっくりとはためかせ・・・キューピット???だろうか?、俺に話しかけてきた?。

 「そうだよ。」

 間違いないようだ。

 「来るのが遅くなってしまった、少し 説明をしないと混乱するよね。それに、これからの承諾も必要だし。」

 説明?承諾?なんの事だ?それに、こいつが来たら、俺の火の玉、川の真ん中で止まっている。火の玉達が流れていくのを無視するように 川に止まっている。


 「では、少し説明をしよう。私がどう見えるかは 君の知識なので こちらでどうしようもない。」

 俺の知識?俺が作っているイメージという事かな?

 「それで あっている。」

 「君は、生まれる前から病弱だった。幾度か学校に行っても すぐに病院に担ぎ込まれるような子供だった。」

 そう、おれの大半は ベットの中・・それしか記憶がない。

 「本来は、・・・もっと丈夫な・・・すこし、手違い・・」

 やけに小さな声が・・・えっ?手違いってなに?

 「この先の・・・で、本来・・・」

 なにか言っているようだが、途切れ途切れで?(意識してやっているようだ)聞き取れない。

 「(お詫びに)君の輪廻転生に 干渉する事にした。」

 お詫びと言った気がした。

 「君の承諾が必要だが、これからの流れに干渉する事が 出来る。」

 確かにできるだろう、現に止まっている。でも、なぜ?

 「この川は、君たちが言ってる『三途の川』というものだ。死んだ魂が集められ 川から突き出ている岩により浄化リセットされる。ここいらは、『忘却の川』と言われている場所なのだが、岩とぶつかると記憶を吸い取れる。」

 えっ?俺、何度かぶつかったよね・・俺?・・俺ってだれだっけ?

 「自分の名前を失くしたのか、それは大したことではないな。転生したら名前も変わる。」

 そうなのか?・・転生?・・そうなれば 名前も変わる よね(少し納得・・あっ!確か 遅くなったとか・・・)

 「まあ、小さな事は 気に無しなくてもいい。」

 おぃおぃ!

 「君への干渉する事だが。転生する前の記憶を持つ事と、前の病弱な体を浄化する事、特別にスキルを一つ与える事、とした。」

 急に話を振った。文句を言っても無駄臭い・・・ん?なにか言っている。記憶の保持?体を丈夫にしてくれる?特別なスキル?なにそれ・・かなり美味しそうな話。

 「気に入ったようだな。どうかな?この話を受けるか?受けなければ、このまま流され全てを忘れるだけなのだが。」

 流れの先の 無数の岩が見える・・あれに幾度もぶつかれば、全てを忘れる・・だろうな・・・でも、まて・・・なんで俺に こんな話を振る?お詫びなら 前世の記憶は邪魔になるのでは?

 「実はだね、・・・」

 こいつの話は、かなり胡散臭い。小説だと、こいつは『神様』と言われている奴だろう?でなきゃ転生とか無理でしょ?まあ、嘘っぽい神?の話は、・・・。


 神でも失敗する事はある。ちょっと目を離した隙に、この『三途の川』の岩を上手に使い、勝手に転生した奴がいる。そいつも転生前の記憶をもっている。神は、直接 現世に影響を与えていけないので 手出しできない。そこで 俺が代わりに世の中が乱されない様に見張ってほしい。様は、神様代行という役割っぽい。俺が神様?

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