表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/8

川津抗争 本戦

別視点も入れてみたり

キーンと音がして、後ろへ飛ぶ。そこへ絶え間無く矢が飛んでくる。弾いた後、剣を持ち直し、更に前へ飛ぶ。切りかかるが相手は1本の矢でそれを受け止める。


((集団来る。伏せろ))


司令からの《思念伝達》が届いた。後退し、あわてて伏せる。雨により視界が悪く何人居るかは不明だが、前からは銃を持った集団がこちらへ来る。先程の弓使いはその後ろへと後退している。銃声が耳を貫く様に響いている。起き上がると当たるのは直感で分かった。


更に爆音が響く。第二北門が破壊された。


「北館入口まで後退せよ!!」


どこかからか声が聞こえる。


「《銀鋭桜》」


「《悪食怒》」


自分のもてる最大限の技を使い、銀の美しい桜や、食い荒らされボコボコになった地面、他にも紫色の爆発などを後目に見ながら、全員後ろへ後退する。


「負傷者は応急処置され次第館内へ退避!!回復系も後退せよ!!!」


北館入口はもう既に撤退は完了しており迫り来る銃声を待ち構えていた。


「…奴らは〖大課題団 夏〗!?訓練生…無理だけはするな。後、1時間だ。1時間だけ耐えてくれ…。」


〖大課題団 夏〗!?委員会の最大戦力の武装集団だ。春 夏 冬 と3つの団がある。その中の1つがここに向かっているというのだ。やべぇ。耐えられるか分からない。

ひゅんと音がして積んであった土嚢に傷がはいる。俺らは一斉に攻撃を開始した。銃を持った集団に近づくのは難しい。

遠距離からの攻撃となる。


訓練生の中で遠距離向きの特個持ちは数名。彼らは撃ち合いを行っている。しかし、500人に及ぶ大団には効果はうすい。こちらの戦力は訓練生60名業務部30名経済部10名

数の上でも大幅に負けている。しかし、まさかのあいつがとんでもない活躍をした。何と飛んでくる銃弾の5割を委員会と自由隊の間で相殺している。


「やだぁー♡[中和者]で相殺ぅー♡」


語尾に♡のついた奴は銃の5割を無力化されていた。

はぁ…なんて不甲斐ない。くっそなにくそ。心の中に自分を自分で攻める声が反復している。


《厳守之契》

聞いた事もない新しい技を発動した。自由隊規則の、全ての不当な宿題に…の内容に基づき力が湧く。そして残りの5割の銃弾は全て弾き返した。そして近接戦に持ち込もうと、全員が土嚢より前に出る。しかしその瞬間油断していた。


狙撃手に撃ち抜かれた。体が一気に冷える。すぐ近くでひろとも倒れる。委員会は銃弾を防いだ元凶を始末しようとしたようだ。もう意識が持たない。ひろとと俺の特個が消えた今、土嚢より前に出た人は一斉に撃たれ倒れる。あぁ俺のせいだ俺が無力だから…俺が狙撃手に気付かなかったから…。

俺は意識を手放した。


____________


業務部教師三公の俺は絶句していた。俺は業務部だから普段は川津中学校で教師をしている。若くして校長である俺は持ち前の特個[巨眼鬼]で学校の状態や様子を把握し、とても過ごしやすい学校作りに励んでいた。


休日出勤で隣にある、基地に来ていた俺は抗争をいち早く感知し教師全員に伝えた。しかし、戦闘部は現在全員いないとの事だ。絶望の中俺は館内放送にて、


「現在、川津基地にて抗争が発生している。業務部、経済部の中で少しでも戦闘を行うことが出来るなら、北門に応戦に行って欲しい。頼む。指揮は私がとる。」


全体を見ることが出来るのは俺しかいない。戦闘経験はない。せめて戦闘部の到着に間に合えば…


「校長!!訓練生が現在寮にいます!!呼んで来ましょうか?」


「希望者で良い。無理矢理はさせるな。呼んで来てくれ。」


彼らは戦闘系スキルをもっている事が多いだろう。業務部1人より戦闘部訓練生1人の方が強いであろう。ただ、訓練もまだあまりしていない者を前線に出すのは気が引けた。


「訓練生です。応援にきました。」


彼らはすぐに全員が駆け付けた。もう既に第一北門は破られていたが第二北門の防衛は間に合ったようだ。だが、俺には集団が迫っているのが見えた。[念話]を持っている、三崎主任に警告を送ってもらう。


その後すぐに後退し、銃弾を浴びながらも反撃している者達の姿を見た。しかし、訓練生2人の特個により銃弾を、無力化したようだ。しかし俺には見えていなかった。[隠蔽狙撃手]が木に隠れていることに。2人は撃ち抜かれ、反撃体制であった彼らを容赦無く銃が襲う。


「負傷者を連れ北館1階を放棄し2階へ撤退せよ!!!」


俺はそう命令をだした。この基地には現在、宿題国民成長法の成立に関する、重大な資料が保管されている。奴らはそれを狙っているのだろう。表向きには田沼小学校隣接基地にあるとされている為、田沼小学校を標的にしたのは分かる。しかし、上層部にしか知らされていない事を委員会が知っているのはおかしい。


そんな疑問は目の前の光景を見たら吹き飛んだ。


「こんにちは。稲嶺教育二公。統率が取れていると思ったら貴方でしたか…死んでください。あぁー実際には殺しませんよ。俺の支配でで精神だけ死んでください?」


くそっ体が動かねぇ。精神に強い痛みを覚える。うっうごけねぇ。くそっ。意識が持たない。その瞬間から記憶は吹き飛んだ。


「ほぉら。稲嶺君?部下に指示を出そうか…?」


「はい。全員反撃をやめ投降せよ。」


「うん!いいねいいね。これからもよろしく。あ、普段は普通にしてていいからね?」


「はい。仰せのままに。」


目が覚める既に抗争はおわっていた。







読んでいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ