花見考
中国からの留学生に聞いたことがある。
日本で美しいと思うもの。
お正月の振袖姿の女性たち。春の桜と答えた。
中国では花と言えば桃の花を云うらしい。花は愛でるが、日本のような花の下での宴はないという。
3日の日にシルバーカレッジ卒業の仲間たちと花見をした。今年よりバーベキューが禁止になったとかで、弁当飲み物各人持参であった。
神戸の街中に少し小高くなった丘(標高80メートル)がある。会下山と一応山がついている。街中ということもあって斜面に沿って家が立っている。丘の頂上が、桜が植わった公園になっている。
古くから人が生活していた跡があり、現在の神戸の発祥地と表現されることもある。眺めが良く、海も見える。戦時中は対空放射の軍の施設が置かれていた。今は春は桜、夏は浴衣姿のアベックが夜景を楽しむすスポットになっている。
11時集合だったが、朝から雲一つない晴天でそれまで家で時間を潰すのも惜しい。早く出てスケッチの1枚でも描こうと考えた。神戸はたくさんスケッチしたが会下山は描いていない。
早く描けて雰囲気は掴めるから、戸外のスケッチは葦ペンを使っている。中腹に高校がある。時間的に登校時間と重なった。
「毎日か、大変やな~」と声をかけると「わかってくれます。遅刻しそうな時は地獄です」と男子学生達は答えた。
ポイントを見つけて描き出すと、女学生たちが覗き込んで行く。そうだ女学生を入れればいいと思った。覗きに来た二人の女生徒に絵に入れるので後ろ姿を写真に撮るけどいいかと訊いた。
「ええ、後ろ?わたしら前に自信あるんやけど…」と笑った。後ろ姿でOKを貰った。
プロフの絵がそうである。
花見は日を決めるのが難しい。満開かと思っていたら、春嵐で花びらが散ってしまったり、満開で晴天に恵まれるのはそうそうない。この日は20度もあって暖かく、一杯飲んだ後の昼寝の気持ちよかったこと。
出来は良くないが、このスケッチを見るとその日が思い出せて楽しめるのだ。
しまった。二人の前からの写真を撮ってあげたら良かった。メールで送るからとか言って、女学生のお友達ができたのに。ああ~歳だ。
投稿先が今月でサービス廃止。引っ越して来た。ここも画像が入れられればいいのだが・・。