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ハルちゃんも大人になったのね~♪

 ソフィアと恋人になり数日がたった。


 別に隠す必要はないから、ソフィアと付き合うようになった事は身内には報告している。


 コン太やアリサはやっと付き合うようになったのかと言ってきたし、父さんに言った時にも大して驚かれなかった。


 俺的に1番驚いたのは母さんだ。


 俺もソフィアも母さんに言うのが1番緊張した。

 泣かれて駄々をこねる事は覚悟していた、下手したら暴れるんじゃないかと思ってたが、実際は


「あら♪ おめでとう! 良かったわねソフィー♪ ハルちゃん? ソフィーの事大切にしてあげてね?」


「も、もちろんだよ! ……ってそれだけ?」


「ハルちゃんも大人になったのね~♪ あっ! 明日ママもパパとデートしてこようかな?」


 そう言いながらいなくなる母さん。


 後日父さんに聞いたのだが、ソフィアと付き合っている事を報告した時は、母さんは一日中泣いていたみたいだ。


 ただ、ソフィアが今まで聖剣に封印されながらも勇者一族のため頑張っていたこと、そして封印が解けて普通の女の子に戻った時に、もし普通に恋愛をする事があったら、母さんは全力で応援しようと決めていたらしい。


 母さんもソフィアが俺の事を好きなのを知ってたから、正式に付き合うまでは息子の俺を目一杯可愛がりたかったみたいだ。


 そんな母さんに感謝している。


 ただ姉ちゃんはそうはいかなかった。

 特に何を言うわけではなかったが、姉ちゃんに報告した次の日、俺の部屋にあったパンツが全部失くなっていた。


 穿くパンツがなくて困ったよ、姉ちゃん!




 そんな感じで俺達の交際は順調にスタートした。

 といっても、今までと大して変わらなく、街の見回りをしながらデートしている。


 ただソフィアが甘えてくるようになったのにはビックリした。


 いつもは手を繋ぐところを腕を絡ませてきたり、いつもニコニコして俺の顔を覗きこんできたと思ったらキスをせがんできたり……


 そんな事するタイプだとは思わなかったが、そんな可愛らしいソフィアもとても魅力的だ。


 こんな幸せな日々が長く続くと思っていた。



 しかし……



 俺の家でネイトさんと仕事の打ち合わせをしていたら、朝から出かけていた父さんが、いきなり家に駆け込んできた。


「ハル! ソフィアが倒れた!」


「えっ? ……」





 父さんに連れられて病院に行き、病室を開けると……



「ソフィア!」


 病室のベッドに横になるソフィア。


 その表情はとても辛く苦しそうだった。


「ハル……」


「ソフィア! 大丈夫か!」


 こんな時、なんて声をかければいいかわからず、そう聞くとソフィアは弱々しい声で


「ハル……私、もう……」


「どうした?」


「私……もう、ダメかも……」


「何言ってんだよ!」


「身体に力が入らないの……それに回復魔法も使えない……」


「ソフィア! そんな事言うな! きっと大丈夫だから!」


「私……分かるの……こんな風になった事ないもの……きっと、封印が解けたら……長くはないのね……」


「ソフィア……」


「ハル? 私が……私がいなくなっても……街のために……みんなの為に頑張って働くのよ?」


「何を! そんな……俺、ソフィアがいないと何も出来ないんだよ! だから……そんな事言わないでくれ!」


「ハル…… あなたはとても優しくて勇気のある子よ? ……それに何も出来なくなんかない、自分で思っているよりみんな頼りにしてるの、だから自信をもって……」


「ソフィア……」


 そしてソフィアは段々息苦しくなってきたのか、途切れ途切れになりながらも、辛いのは自分なのに、俺を励ましてくれる……ただ、今はそんな話を聞きたくない。


「ソフィア! もういい! 必ず良くなるから大丈夫だ! だから今はゆっくり休んでくれ!」


「ハル……愛してる……私がいなくなっても……幸せ……に……なってね……」


「ソフィア! ソフィアーーー!!!」


 なんで……なんでこんな事に……


 やっと素直になれて恋人になったのに……


 こんな事ならもっと早く自分の気持ちを伝えていれば良かった……


 ソフィアがいないなんて……考えられないよ!

 


 もう足に力が入らず床に崩れ落ちる……


「ハル……」


「ハルちゃん……」


 父さんと、先に病室にいた母さんが俺の肩に手を置く。


 ショックすぎて涙も出ない……


 これは夢かとも思う。


 いつもとなりにいるのが当たり前……

 いや、いつもとなりにいて欲しい存在がいなくなる……そんな事……耐えられない!


 


 するとお医者さんが病室に入ってきた……


 そしてソフィアの様子を見て、俺達の方を向く。

 


「みなさん……」


 まだソフィアがいなくなった事を認めたくない俺は耳を塞ごうと…… 















「検査の結果、ただの風邪でした…… こじらせちゃったかな? 今日1日、点滴したらだいぶ良くなると思いますよ♪」



「えっ? ……風邪?」


「ええ♪ 安静にしてて下さいね~、それじゃあ、お大事に~♪」



 ……はっ? 風邪? ソフィア、もうダメって……ウソだろ?


「すぅー、すぅー……」


 よく聞いてみたら、ちゃんと息してたよ!

 ソフィアの弱々しい姿を見て、俺勘違いしちゃったよ! 恥ずかしい……


 父さんと母さんも俺を見てクスクス笑ってるし!


 とにかくソフィアは今日1日に入院する事になったので、俺は父さんと母さんと一緒に家に帰った。


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