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昔から恋焦がれていたような感覚に!

 街に帰るために走る俺達。


 えっ? もちろん俺はカーマにお姫様だっこされたままだよ? 慣れてくると案外いい感じの乗りごこち?だ。


 しばらくすると街が見えてきた。


「何か煙上がってないか!?」


「ええ! それに街から人が逃げてきてるみたいよ!」


「大変! 急ぎましょう! ハルちゃん飛ばすわよ!」

「うぇぇ~!!!」


 街に近づいていくと……


「ああ! ハルとソフィアちゃんじゃないか! 大変だよ! 街でガラの悪い奴らが大暴れしてるんだ!」


「何人ぐらいいたんだ!?」


「わからない! 気付いたらどんどん増えていって100人くらいはいると思う!」


「えっ! そんなに! それで父さん達は?」


「ユートさんは最初に襲われた本屋に行ったのは知ってるけど……他の所はアツシさんとその仲間が向かってた!」


「調査に行ってた他の人は!?」

「まだ戻って来てないみたいだ!」


 チクショウ! 調査に行って手薄な所を狙われたんだ! とにかく街に入ってみよう!


「ソフィア! とにかく街に入って逃げ遅れた人を助けよう! みんな! 俺達が先にいくから逃げ遅れた人を発見次第、街の外に連れ出すのに協力して欲しい!」


「わかったわハル! 行きましょう!」


「ハルちゃん! ワタシ達も手伝うわ! リーロ、ミヅキ! いいわね!?」

「「オッケー! にぃ……姉さん!!」」


 街に入った俺達は集団で行動し救助が必要な人を探す。


 あっちこっち襲われてメチャクチャになってるな……クソっ!


「大丈夫か!」

「ああ……ありがとう……」

「早く! この人を街の外へ!」

「まかせろハル坊!」


 救助しながら進むと、盗賊達がいた。

 数十人は居るな、するとソフィアが


「あんた達ね! この街をメチャクチャにして! 許さないわ! くらいなさい!」


「聖剣突きー!」

「「「「「ぎゃゎーー!!!」」」」」


 すげぇ……いっぺんに5人以上は吹っ飛んでった!


「やるわねソフィアちゃん! ワタシも行くわよ! ……ってあなたちょっとタイプかも♥️」


「なんだお前ら! ってイヤぁーーー!!!」


「あら? あなたもカワイイ顔してるわ♥️ ブチュー♥️」

「や、やめ! ぎゃーーー!!」


 すげぇ……いっぺんに5人くらい捕まえて次々とブチューってしてるわ……何人か泡吹いてるな……


「よくもやりやがった……ってオゴッ!」

「お前ら調子にグェッ!」


「女の敵! やっぱり男なんて……」

「……子供達を泣かせたのは君達か!?」


 ミヅキとリーロもやるな! って俺の方にも来た!


「このガキが!」

「うわぁ! この!」

「あっ! あっあぁー♥️」


 俺が氷の魔法を使うと男が悶えて倒れた、俺の魔法なんて大した事ないはずだけど……


「どうしたんだ? 俺の魔法じゃ一撃でなんて無理じゃ……って! 何てこった!」


 俺の放った氷魔法は氷柱みたいな感じだ、それでよく見るとその氷柱が男のお尻に…………

 ゴメンよ? わざとじゃないんだ! だからそっちの方に目覚めないでくれよ?


「ハル! 大丈夫!? ってやるじゃない♪」

「ハルちゃんもなかなかやるわね♥️」


「たまたまラッキーだっただけだよ……とりあえず先に行ってみよう!」


 少し進むとアツシさんが立っていて周りには数十人の盗賊が倒れていた。


「アツシさん! 大丈夫!?」

「おお! ハルか! 俺は何ともないぜ!」


「すごい数だね……」

「こいつら大した事ないな! ただ何か狙いがあるみたいだな、特に物も盗んでないけど何か探してるような様子だったな、それとユートだな」


「えっ? 父さん?」


「ああ、探し物しながらユートの方を目指してるみたいだ」


「それで父さんはどこにいるの?」


「ユートなら本屋の方で戦ってるはずだ、ユートの方に集まってくるからアイツもなかなか移動出来ないんじゃないか?」


「じゃあ俺達は父さんのいる方に向かってみるよ!」

「おう! 気を付けろよ! 俺もここらへんを掃除したら向かうからな!」


 アツシさんと別れ、父さんがいるという本屋の方へ向かう俺達。


 街は盗賊が暴れたせいで外壁などがあちこち壊れたりしているがアツシさんの言っていた通り、家や店の中まで荒らされている所はほとんどない。


「盗賊の目的がよくわからないな、今まで通ってきた所を見てもほとんど荒らされてないし……」


「そうね……銀行とか宝石店の前も通ってきたけど何もされてなかったわ」


「でも本屋とか服屋、化粧品店は結構荒らされてるわよ?」


「何なんだ?さっぱりわからないし……何か目的が分かれば対策を考えられるのに……」


 本屋の近くまで来ると大勢の盗賊がいるのが分かった。


 50人くらいはいそうだな!父さんは大丈夫か!?


「そこをどけ! 俺達の邪魔をするな! おいお前達! 勇者だからって怯むなよ! こいつは俺達の1番の敵だ!」

「ユート! 俺達はお前を許さない!」

「すべてはあの人のためだ! 覚悟しろ!」


 父さんが狙われてるみたいだ! いくら父さんでもこれだけの人数を相手にするのは大変だろう、俺達も助けに入ろう!


「みんな! 父さんを手助けしよう!」

「ハル、分かったわ! 私にまかせて!」

「ワタシ達も行くわよ!」


 父さんを取り囲むようにいる盗賊に向かって走り出す。


「あんた達! ユートから離れなさい!」

「何だこの女!うぁっ!」


 ソフィアが盗賊の襟首を掴んで投げた!すげぇ馬鹿力だな……


「このガキ! って? この顔! 何だ! 何か俺には殴れねぇ!」


「いやむしろ抱き締めてペロペロしたい!」


「こいつは男だぞ!? なのに何でこんなに昔から恋焦がれていたような感覚に!」


 何か盗賊達が俺を避けてくれているぞ? というかこの視線……メチャクチャ寒気がする!


 盗賊達の間を通り抜けて行くと中心の方に傷付きながら何かを守るように片膝をついた父さんが居た。


「父さん!」

「……ハルか? ケガはないか?」


「俺は大丈夫だよ! それよりも父さんが!」

「心配しなくてもこれくらいなら大した事はない……それよりもこいつらをこの店に入れないようにしなくては……」


「この店にそんな大事な物があるの?」

「……ああ、この店には命をかけても守らなければいけない物が……」


「そんな! 一体何があるんだよこの店に!」

「それは……」



「はーっはっは! ユート! 何だそのザマは! 情けないなー! やっぱりお前にはふさわしくない!」


「誰だ!」


 盗賊達の後ろから父さんを馬鹿にしながら現れた人物に父さんは目を丸くしている。


「父さん! あいつの事知ってるの!?」


「あいつは…………」 

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