表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/48

うるさいわよスイカのお化け!

「俺の勘違いかなぁ? 確か父さんに盗賊の被害にあった村に行って被害状況を聞いてきてくれって言われただけだと思ったんだけど……」


「何言ってるの!? 困ってる人がいてその元凶である悪が目の前にいたら戦うのが勇者じゃない!?」


「勇者って……俺達は村を調査して報告するのが仕事じゃなかった?」


「それならその前に解決して手柄をハルのものにすれば当主への道は近くなるわよ!」


「だから俺は当主なんて無理だしやりたくないの! 何でソフィアがやる気満々なんだよ!」


「大丈夫よ! ハルは最高の当主になれるって

信じてるから! 私にまかせて!」

「話通じねぇ……」


 どうしてこうなった……


 気が付いたら数十人いた盗賊はソフィアによって全員ボコボコにされて気絶してるし……


 俺は頑張ってソフィアを止めようと声をかけたがもうどうしようもなかったんだよ……


 とにかく盗賊達に盗んだ物とさらわれた人がどこにいるのか探りたかったのに、ソフィアのせいで盗賊達は壊滅、とても話を聞ける状態でもない。


「もうやってしまった事はしょうがないとして、こいつらどうする?」


「全員捕まえて連れて帰るしかないわね……ユートの部下の人達に頼もうかしら?」


「あれ? そういえばあの人いなくない?」


 おかしいな? ソフィアが突撃した時は居て、ソフィアが大暴れしている時にチラッと目があってお互い苦笑いしたのに……


「探してるのはこのイケメンかしら~?」


 背後から声がして振り返ると怪しげな3人が立っていて、その内の1人が父さんの部下を捕まえていた。


「何だお前ら! その人を離せ!」


「何よ! 勝手に人の家で暴れといて! アンタ達を止めようとしたら、そこの木の影に隠れ様子をうかがってるアンタ達の仲間を見つけてね、捕まえさせてもらったわよ♪」


「お前らここの盗賊の仲間か!?」


「そうよ~♪ ワタシはカーマ盗賊団のリーダー、そして3姉弟の長女のカーマよ~♪」


「同じく3姉弟の次男……じゃなくて長男のリーロだ!」


「そして私は末っ子で長……次女のミヅキよ!」


 こいつらがここの盗賊達のトップ3って事か!?

 ていうかリーダーって奴どう見ても男じゃねーか! スキンヘッドでヒゲ生やして、体だってムキムキのゴリマッチョだし!


 誰もそこに触れないしこれはツッコんだら負けか? するとソフィアが


「リーダーって言ってるあなた! あなたどう見たって男じゃない! 長女って何よ!」


 言っちゃったよ~! ツッコんだらいけない雰囲気だったじゃん! ソフィア空気読めよ!


「うるさいわよスイカのお化け! 体は男でも心は乙女なのよ!」


「スイカのお化けってどういう事よ!」


「2つのだらしないスイカぶら下げて何言ってるのよ! ワタシ達の仲間を痛め付けてる時だってブルンブルンさせて! アンタの隣に居るかわいい顔のボクだってそう思うわよね~? 戦いそっちのけで凝視してたもの♪」


「ハル! あなた私が戦ってる時そんなとこ見てたの!? ハルのスケベ!!!」


 ……戦ってるって一方的だったし……止めるために声をかけてもムダだったし、現実逃避してたらスイカも暴れてるのが目に入っただけだし……

ああーすんげぇなー、どうなってんだアレって思って見てただけだから断じてスケベではない!


 胸を両腕で隠しながらこっちを涙目でにらみつけるソフィアに何も言わないまま、カーマに問いかける。


「とりあえずこのバカが勝手に暴れてしまってすまない、俺達はオズク村の村長に頼まれて盗まれた物取り返すのとさらわれた人を助けに来たんだ」


 バカって何よ! とか言ってるけどほっとこう……するとカーマは


「だから何? 返せって言えば返してくれるって思ってるの~? それにこっちには人質だっているのよ~♪ この人だってそう♥️」


 そう言って捕まえてる父さんの部下の頬にキスをする。


 よく見たらあちこちキスマークだらけじゃないか! 部下の人も泡吹いて白目向いてるよ! もうやめてあげて!


「そんな簡単にはいかないのはわかってるつもりだけど、ただどうしても気になるんだよ、何であんなバラバラの家を狙ったんだ? それに金目の物だけ盗んだ家と人だけ連れてった家、どうせ盗みに入るならどっちも持っていけばよかったのに何でそうしなかったんだ?」


 するとカーマは一瞬嫌そうな顔をしたがすぐに表情を戻して


「それがどうしたって言うのよ!? たまたま時間がなくなっただけよ! バラバラに盗みに入った方が逃げ切れる確率が上がるからそうしただけよ!」


「そう言われると何も言えないけど、それでも何か引っ掛かるんだよな~、本当は別に目的があるんじゃないか?」


「ボク? あんまり好き勝手ベラベラ喋らないでくれるかしら? いい加減にしないと痛い目みるわよ! あなた達! やるわよ!」 


 するとカーマの隣にリーロとミヅキが立ってこちらに向かって構えている! クソっ! 戦うしかないのか? 俺弱いのにどうしよう? と考えていると


「あれ~? ハルくんこんなとこで何してるの~?」 


 振り返るとそこには小麦色の肌にビキニアーマー、そしてのほほんとした喋り方の見知った人物が立っていた。


「アリサ! 何でここにいるんだ!?」


「ママが久しぶりに仕事頼まれたからそれに着いてきたら迷子になっちゃって……何か声が聞こえたから来てみたんだけど、ハルくんがいてよかったよ~! ってどうしたの~?」


「アリサ! 危ないから逃げろ! それで父さん達に知らせ……」


 するとアリサに向かってミヅキが攻撃を仕掛けた。


「私達の邪魔はさせないわ!」

「何この子~? いきなり斬りかかってきて危ないな~!」


 ミヅキの奇襲を盾で防ぐアリサ、そしてそのまま盾で弾き飛ばす。


「くっ! この露出狂女! 盾で弾き飛ばすなんて、どんだけ馬鹿力なの!?」


「露出狂じゃないよ~! これは立派なダークエルフの正装だよ~!」


「そんな正装あるわけないじゃない! 聞いたことないわよ!」


「でもママが正装だって言ってたよ~? 特にパパと戦う時には大切だって言ってたし~」


「それはただあんたの父親の趣味じゃないの!?」


「う~ん、よくわからないけど私は気に入ってるから露出狂なんて言われると怒っちゃうよ~!」


 向こうでバトルが始まっちゃったよ! どうしよう? 父さんに連絡してもらって助けを呼ぼうと思ったのに! 何かいいアイディアがないかソフィアに聞こうと横を見ると


「この筋肉ダルマ! 痛い目見るのはあんたよ!」


「何よ! スイカのお化け! かわいい彼を馬鹿にされて怒ってるの? あっちこっちプルプル震えさせちゃって! ププッ!」


「何ですってー!? さっきからスイカのお化けって! いい加減に許さないわよ!」


「スイカのお化けが何か言ってるわ~? そんな無駄にデカいスイカなんて早く収穫しちゃいなさいよ! あはは~♪」


「ムキー! もう許さない! 覚悟しなさい!」


 あ~、こっちでもバトルが始まっちゃったよ……俺はどうすればいいんだよ……


「あの……じゃあ僕の相手は君かい?」


 ヒョロヒョロでメガネにバンダナ、そしてシャツをインしているリーロとか言う奴が俺に話しかけてきた。


「いや……俺はそもそも戦いに来たわけじゃないんだけど……」


「そうなんだ、でもみんな戦ってるし僕達も戦わないといけない空気だよね、周りの空気を読みなさいってよく兄さ……姉さんに言われるから仕方ないけど僕も行くよ!」


 そんな空気読まなくていいよ! ってか俺は戦いたくないって言ってるんだからこっちの空気読めよ!


 そう思っててもこっちに向かってくるリーロ。


 もう俺はどうしたらいいんだよ!誰か教えてくれ!

少しでも気に入っていただけたらブックマークや評価などよろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ