消えた日常
新しい作品です!
上手くできるか分からないですが応援よろしくお願いします!
不定期更新です!
『チリリリリリリッ、チリリリリガン!』
僕は朝からうるさい目覚まし時計のアラームを思いっきり叩いて止めた。
このままもう一度眠りたいという欲求をなんとか払いのけ憂鬱な気分で起床する。
僕は榊大和、高校2年生だ。
高校は、県内では『いい方』で結構有名な私立青ヶ崎高校に通っていて、まぁ……そこで俺はクラスの全員に可愛がってもらっている。『いい方』はどこいったんだろうかね。
食事を済ませ家族にあいさつをした後家を出て学校に向かった。ちなみに挨拶は仏壇に向かってだ。僕の両親は中学3年の3学期、僕が受験勉強をしている時に車の交通事故で亡くなってしまった。そこから、親戚の家に渡ることも考えたが家族で過ごした思い出のある家を出て行く決心がつかず、バイトと親の僅かな保険金で家計を保ちながらその家で一人暮らしをしている。
学校に着き、クラスにある自分の席でいつものように本を読んでいると、隣からガツガツとデカイ足音が近づいて来た。
僕は内心『またかよ』と思いながらもちゃんと対応しなかったら後が怖いから話しかけられたらちゃんと返そうと心に決めて読書を続けた。
そして、その足音を立てていた者が話しかけてきた。
「おい榊。ちょっと金貸してくんね。昨日ちょっと使い過ぎちまってよ~今金欠なんだわ」
僕は内心で『いつもいつも俺から金を捲り上げて何が楽しんだよ。金がないんならバイトで稼げドアホ!俺だって毎月の支払いで大変なんだよ!』と罵ったはいいものの絶対に声には出せないし逆らえば殴られるため大人しく財布から野口英世様を一枚取り出し目の前にいる、クラスの問題児で不良と名高い早瀬亨に差し出した。なぜこんな奴がこの学校に通えているかというと、まぁこいつの親父がここの校長で試験なんかほとんど受けずに裏口入学を果たしているからだ。ほんと、世の中は権力とお金でなんでもできるのね。
「チッ。たったのこんだけかよ。使えねぇな」
彼は感謝の言葉もなくそう罵って他の男子のグループの方に行った。
僕は寂しくなった財布をバックにしまってやっと大人しく本が読めると思ったが次はクラスのもう一人の問題児でギャルの酒井京子が俺を呼びだした。
こいつも逆らったらあとが怖いため大人しくそちらに行った。
「榊、ジュース買ってきて」
酒井はそう言って来たがいつものことなので大人しく飲み物を買いに行った。
なぜこいつに逆らえないかというとこいつのおじさんがここの学校の教頭らしくてこいつの発言一つでその生徒は退学処分になるらしい。教頭の分際でそんなことできんのかねと思っていたが過去に彼女に楯突いた奴が退学なっているらしい。
本当に『いい方』ってのはどこいったんだろうかね。
飲み物を買い酒井のところに戻りジュースを渡したが償いの言葉もなく手をひらひらして『さっさとどっか行け』と催促してきた。
毎回毎回なんなんだよ…と思いながらも決して口に出さずに大人しく自分の席に戻った。
もちろんジュースの代金なんかは僕持ちだ。
こいつら校長と教頭の子供なんだから絶対に金があるはずなのに僕から捲り上げるとか本当にクズだと思う。まぁ他のやつも僕をパシるは殴るは蹴るはでクラスの一部を除いた全員がクズなんだけどね。
僕が本を読んでいると女子生徒と男子生徒が俺に近づいてきた。
「今日もやられてるな大和」
「大和君も何か言い返さなきゃ!」
二人は僕の数少ない友達で男の方は高山尚人。それで女の方が入谷千郷だ。高山のほうは小学校からの幼馴染で入谷さんの方は高校から知り合ったのだが僕にすごく絡んで来るのだ。
絡んでくれるのは嬉しいけど高山さんは学校では人気だから話しかけられてる俺に敵意の目が多いいのが難点なんだよね。それでまた暴行を加えられるんだけど僕は全く入谷さんのせいだとは思ってない。なぜかだって?そんなの僕がよく分かってる。僕の顔はランク付けするなら中の下(周りは中の上だと思ってる)だし勉強もあまり得意じゃないし(だいたい学年300人中70位ぐらい)運動なんかはもってのほか(体育の授業は全部休み)だからなぁ。こんな僕とは釣り合わないんだよ。
「ありがとう二人とも。僕は大丈夫だよ」
「そんなこと言ってるがもう財布の中ないだろ。よかったら昼飯奢るぜ」
「ほんと!助かるよ。もう財布の中237円しか入ってないから!」
「こまけぇのによく覚えられんなお前」
「よかったら私のおかずも分けてあげようか?」
「ありがとうございます!ありがとうございます!本当に僕はいい友達を持ったよ!」
「なんか照れるが友達が困ってたら助けてやらねぇとな」
「うん。私もできることなら協力するよ」
僕は二人の優しさのお陰で頬から雫が流れてきそうだったがぐっと堪えて昼飯を確保できたことを喜んでいた。
僕の家はさっきも言った通りバイトと親の保険金でなんとか暮らしを保てている。それなら高校行かずにずっと土木作業とかしてればいいんじゃ?とか思うだろうがそれだと僕の体がもたないんだよ。
僕は昔から虚弱体質で体育もだしそんなハードな仕事はできないんだ。今やってるバイトだってクリーニング屋さんの受付だったりコンビニのレジの店員だったりでそこまでハードじゃないバイトをしている。だからなるべく高校を出て室内でできる仕事を探そうと思ってる。例えばアニメーターとかイラストレーターとかかな。実は僕、アニメとか小説が好きなんだよね。特に異世界ファンタジー的なものが。それが原因でいじめられてるんじゃ?と疑問に思っただろうけどそういう行動は一切してないしまずそういう会話を学校ではしないからバレないはずなんだよね。絵を描くのも好きだからよく家で模写をしてるんだ。
『キーンコーンカーンコーン』
チャイムがなり各々が自分の席に戻った時、先生が入ってきた。
「おはようみんな」
彼女は林愛花と言って僕たちのクラスの担任をしている。
「みんないるかな~」
「先生いつも言ってますが入ったらドアを閉めてください」
そう言ったのは容姿秀麗で成績優秀、さらには運動神経抜群でクラス委員長を務めている立川凌悟だ。彼は神経質な性格で、ドアを閉めてなかったりと細かいことでも注意するのだ。じゃあいじめられないんじゃないのか?と思うだろ?それが全くそうじゃなくて、逆にそいつが俺をいじめてるリーダーみたいな感じなんだよね。軽く説明すると、
凌悟がA君に僕をいじめろと命令をして、A君が僕をいじめる。そんでもって入谷さんがそれを止めに入ってそこでさらに凌悟が止めに入るという感じだ。つまり、凌悟は入谷さんに想いがあって入谷さんを自分に惚れさすためにそういう計画を立てているのだ。そんでもって、僕は入谷さんと仲が良さそうだからという理由でずっと目を付けられている。
「あらら、ごめんね~凌悟君。みんなもごめんね」
彼女はドアを開けたらそのまんまにしてしまうためいつも開けっぱなしでそれを注意するというのが朝の日課みたいになっている。
「それでは点呼をって…うぇえ!?」
先生がドアを閉めて黒板の前に立って僕たちに向かいあって何か言おうとしたが足元に広がった幾何学模様のような魔法陣がクラスに広がりそれに驚いた先生がへんな声を上げた。
クラスのみんなもその魔法陣に気づき椅子から転げ落ちたりなんか「やったー」とか言っているやつがいた。
そして、クラスが阿鼻叫喚となっている中魔法陣はさらに光が増していき、瞬間、僕の意識は闇に落ちた。
これからも頑張っていくので応援よろしくお願いします!