二話
何故だろう、書いていると悪友の扱いが雑になっていく。
〜ガラガラ〜
癒希と一緒に教室に入ると、目の前に悪友の尾上 優斗がいた。
「おっはよー!朧!癒希ちゃん!」
「ああおはよう・・・相変わらずテンション高いな優斗」
「そこが良い所なんじゃない?優斗は」
見た目は黒髪のイケメンなのに性格がそれを台無しにしてるんだよなぁ
はぁ真面目にしたらちゃんとモテるのに・・
「はぁ・・」
「どうしたんだよ朧?具合でも悪いのか?」
こいつは普段はアレなくせに、なんで心配するときは過保護なんだよ・・・
「おーい?朧?」
「大丈夫だ・・それよりもなんで扉の前で突っ立ってんだよ」
正直に言うと邪魔なんだが・・・
「今、絶対に邪魔って思っただろ?・・・まぁ良いや 朧 お前に用があったんだよ」
なんなの?なんで思ってる事が分かるの?読心術でも使えるの?
「そいえば、舞ちゃんは何処にいるんですか?」
「ここにいるわよ?てか、あんた達退いてよ教室に入れないじゃない。・・・邪魔よ優斗」
「なんか俺だけ辛辣だなオイ!?」
それが優斗の運命だからな。うん仕方ない
「早く教室に入りなさいよ?いつまで扉の前で喋ってるのよ?うん?どうしたの?・・・ああ行ってらっしゃい」
「いつまで?」
「何故俺に振る?」
「なんでだろうね〜?」
コイツは何故人を苛つかせるのが得意なのだろうか。
「うりゃー!」
「ぎゃー!」
あ、今優斗が舞にジャーマンを決められたな
「そ、そいえば癒希ちゃんは?」
ジャーマン決められたのにもう復活してやがる!?
「今、お花を摘みに行ってるわよ」
花を摘む?・・・ああ、そうゆう事か。
「何だ?トイレか?」
はぁ、空気を読めよ優斗・・
「うりゃ!」
「ぐぼら!」
今のは良い所に拳がはいったな・・
「ただいまってあれ?何で皆扉の前にいるの?」
「いや、俺は早く教室に入りたいんだが」
優斗が明らかにスルーされたな、ん?てか優斗が動かないんだが・・・
まぁ良いか
「良くねぇよ!?ちょっと位心配しろよ!?終いには泣くぞ!」
〜キーンコーンカーンコーン〜
「チャイムも鳴った事だし、席に座るか」
「まさかのこれもスルーするのかよ!もういいや・・」
おい、そんな所で項垂れるなよ先生が来たら邪魔になるだろう?
「よーし、お前ら席に座ってって・・何してんだ尾上?」
「いえ、気にしないでください・・・」
「そうか、なら席に座れ。」
「香織ちゃん・・心配ぐらいしてよ・・」
「いいから席に着け今日は転校生を紹介しなきゃいけないんだから」
て、転校生?こんな山の上にある学校を選ぶだなんて物好きもいたもんだな。
「じ、自分の事は棚にあげるんだね」
「俺にはもう此処しかなかったからな」
「まだ気にしてたんだね・・・あの事」
「当たり前だろ?癒希・・・あいつは・・俺が殺してしまったんだから」
なぁ、美夜お前は俺をどうしたいんだ?
次回の更新も来週の日曜、午後6時予定です