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序章

書き直しました。もしよければよんでいって下さい。

死神。

それは、死んだ人間の魂を、冥府へと送ることを、使命とした存在。

 

死神学園。

 そこは、優秀な死神の育成を、目的とした学園。

 すべての、死神見習いが、一度はこの学園に在籍し、勉強をする。

そして、卒業前にある実技テストに、合格することで、初めて一人前の死神として認められ、冥界【ヘルヘイム】で働くことができるのだ。


今まさに、その『死神学園』恒例行事である、実技テスト、冥界契約【ヘルヘイム コントラクト』が行われようとしていた。




「緊張するな」

噂に聞く実技テスト。

それは、初めて、自分ひとりで行う、魂刈り。死者を冥界へ送り、安らぎを与える。

また、生きていた頃に、犯してしまった罪を償いさせ、浄化した魂で、新たなる生命を受けさせる。

死神の仕事のひとつである。

「おっ。緊張してるの?」

 そう言いながらこちらに近づいてくる少女。

「うん? ……なんだ、フロイデか」

「なんだとはなによ! もぉー」

 彼女の名前はフロイデ。同期の死神見習いで、僕の友達である。

「で、どうしてそんなに緊張しているのよ? たかが、一人、魂を狩るだけじゃない」

「たががって……初めての魂刈りりだぞ! そりゃ緊張もするだろ!」

魂狩り。言うだけなら簡単だが、実はいろいろ大変なのだ。

まず、魂の存在する場所、『人間界』は、死神の力を長時間使う事ができない。


死神の姿は普段、人間には見えない。

しかし、それは死神の力の賜物であって、長時間、力の使えない人間界にいるためには、どうしても人間の姿(仮の姿)になりざるおえない。

つまりは、殆どの時間を人間の姿で過ごさなければならないのだ。

そのため、地域の人間との交流は必要不可欠になってしまう。


ほかには、死神法【モルテレッジェ】と呼ばれるものがあり、これに反した死神は罰を受ける。

死神法の中には、人間界での規約もあり、例としては、

生きている人間を狩らない。

建築物を無暗に壊さない。

などがある。まあこれは、死神界でも同じようなものだが。

「だいたいフロイデ。お前はもっと緊張感をだな……」


『はーい。今から実技テストの最終確認を行いますので、皆さん静粛に~』


なんとも間の抜けた声が会場に響く。

「……こんな中で緊張感を持てと?」

 フロイデの視線に、目を逸らす。

「さ、さーて、説明を聞かないとな!」

「……ごまかしたな」

 少年は苦笑いしながら先生の声に耳を澄ませる。

 フロイデもしばらくは、少年をジト目で見ていたが、特に反応がないと見るや、諦めて会場中央にいる先生に視線を移し、説明を聞く態勢い入る。

 このときの少年の内心は、冷や汗ものだったが、うまく誤魔化せたようだ。


『では今から説明に入りますね~。

 まず、今回の実技テストは皆さんの知っての通り、魂刈りです~。

 参加者は会場の両端にあるゲートをくぐってください。

 するとそのまま、今回の試験会場になる、人間界に行けますので、その瞬間から、テストスタートです~』

(こ、この教師しゃべり方ウゼェーッ!)

 会場ほとんどの生徒が、心が一致させた瞬間である。なかには、目をハートマークにして、熱心に先生を見つめるバカもいたが、それは少数のようだ。

「あの先生、威厳無さ過ぎだろ」

思わずそんな言葉がこぼれてしまうほどの、緊張感の無さだった。

「でも、あの死神。見習い時代の成績トップだったらしいよ?」

「マジで!?」

 死神見習いでトップ成績といえば、エリート中のエリートで、かなり上の役職が貰えたりするのだが。

「でも何で、そんな人が学園の教師をしてるんだ?」

「……さぁ?」

「知らないのかよっ!」

 肝心なところがぬけてるヤツだった。

『はーい。私語はやめましょうね~。では続きを……ごほん。

人間界で過ごされるのに必要な資金などはあらかじめこちらが用意してあります~。

 ですので、まず、人間界に行く前に必要な道具や資金を受け取ってから行くようにして下さいね~

ちなみに人間界に行くには、そちらにあるゲートを潜ってくださ~い」

(その語尾を伸ばすのやめろ!)

 またもや、会場の生徒の気持ちが一つになった。

ま、中には目をハートマークにし、指を組み、腰をくねらせているアホもいるが、気にしないようにする。


『では、覚悟の決まった者からゲートへどうぞ~

 ちなみに生徒は皆バラバラの場所に転送するようになっていますのであしからず~』

 

「ふうー。ついに始まるのか。やっぱりちょっと緊張するな」

「ふふっ。そんなに緊張しなくても大丈夫よ。君はそんなに成績が悪い訳じゃないのだし、何とかなるわよ」

 フロイデは、微笑を浮かべながら 僕に言う。

「……ありがとう。そっちも気をつけろよ」

「うん! じゃ、私は行くね」

 フロイデは、少年に、手を振りながら、ゲートに向かっていく

「さて、ぼくも行くかな」

少年は、一人気合をいれ、ゲートへと向かう。


今後、このテストが死神界を騒がす事になるが、いまはまだ誰も知らない。


週1で基本、投稿しよと思っています。よろしくお願いします

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