1/3
プロローグ
紳士淑女のみなさん、いらっしゃいませ。「万屋」部長、水月蓮です。
ここ「万屋」では、様々な依頼を承っております。
例えば。
野球部の欠員を補うだとか。
吹奏楽部の楽器のメンテをするだとか。
教員の資料まとめを手伝うだとか。
恋のキューピットになるだとか。
……他にもたくさんありますが、一つ一つ挙げていてはキリがありませんから、ここらで割愛を。
さて、何故部長である私が、ここでこんな説明をしているかといいますと。
これから話すことは、私達「万屋」を中心に起きる怪事件ですから……。
……では、始めましょう。
―――――怪談話の始まり、始まり……