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真実を求める者
コリントスの王子オイディプス、両親の愛を一身に受けて育った彼は、丈夫な体をもち、精悍な顔つきの青年に育っていた。
ある日のこと、宴の席で酔っぱらった若者に「お前は国王の実の子ではない」、というそしりを受けたオイディプス。
その言葉がひっかかった彼は両親にたずねるも「そのような戯言、気にするでない。お前はわたしたちの愛する息子だ」オイディプスにはある欠点があった。猜疑心が強いのだ。疑りぶかいといってもよい。
心に生じたわだかまりを取り除くためにオイディプスは旅にでることにした。