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勇者パーティの魔王  作者: クロウサ
2章 新たな出会い
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29.ウェスタルの王

 シンとライアスが城の前まで来ると門番に止められた


「ここから先は王城だ何のようだ」


「王様にアルベ村のシンが来たって王様に言えばわかると思う」


 シンがそういうと門番の1人がしろの中に入って行った


 しばらくすると確認に行った門番が戻ってきた


「確認が出来た通って良いぞ」


 門番から許可を得て城の中に入るとシンとライアスは王のいる玉座の間へと案内された


 玉座の間に着きシンとライアスを案内した兵士が玉座の間の扉を開く


「失礼致します!客人を連れて参りました!」


 そして扉が開いた先の玉座に男が座っている、その男は筋骨隆々としており、城の中で指示を出すだけの王とは違い、むしろ他の国の領土に遠征に行く際には自らが前線に赴くような見た目の逞しい姿の男だった


 シン達が部屋に入るとその逞しい肉体の男が玉座から立ち上がった


「おう!久しぶりだなシン!」


「うん、久しぶりギースおじさん!」


 2人のやりとりを見ているライアスはポカーンとしていた


「おじさん?どういうことだ、シン?」


「紹介するよおじさん、この人はライアス、旅の間に出会って一緒に旅するようになったんだ、それでライアスこの人がこの国の王で父さんの親友で母さんの幼馴染で小さい頃からお世話になってたんだ、だからギースおじさん」


「なるほどな、だとしても一国の王をおじさん呼びは相当気の知れた中なんだな」


「今更シンに敬語を使われても俺も戸惑うからなむしろおじさん呼びの方が違和感がなくて良い、ライアスとやらシンが旅で世話になってると思うが何卒頼むぞ」


「あー、よろしく頼まれた」


 ライアスは畏まることなく堂々と返事をした


「んで、シン旅に出て実際にどうだ、魔王には会ったのか」


「うん、何人かの魔王に実際にあって色々話を聞いたけど、やっぱり魔族を敵視しなくてもいいと思うよ」


「それは、出来ないな、確かにお前が実際に見てきてそう思うなら悪くない魔族いるかも知れない、だが俺ら人間に敵意を持つ魔族も存在する、その時点で俺は魔族を敵視しそして、憎悪する」


 そう言ったギース王の言葉には魔族に対する恨み、憎悪の感情が感じ取ることができた


「あんたは、どうしてそんなに魔族を嫌うんだ」


 そんなギース王にライアスが聞いた


「そういう風に育てられて来たからだな、俺の一族は昔から魔族を敵視しているそれが今の俺にも受け継がれているのだな、そしてそれが国民達にも伝染していきこの国のほとんどの民が魔族を敵視している」


「なら、あんたの代で考え方を変えればいいじゃねーかここにいるシンが国を統治するお前の目の代わりになって魔界を旅する、その出来事を聞いて言って魔族の考え方を変える、そうすればこの国の民の考え方も少しずつ変わっていく。その方がいいんじゃねーのか」


「さっきも言った通り人間を敵視する魔族がいる以上俺は魔族を敵としてしか認識しない、それに…俺自身が魔族を信用できないんだ、魔族は嘘をつく、魔族の中には虚実の魔王とかいうのもいると聞くしな」


「…まー、そういう魔王もいるな〜…でも真実の魔王っていうのもいたぞ、名前からして嘘をつかない魔王なんじゃねーのか、」


「だが魔族だ」


 突然に自分を喩えに出され苦し紛れに真実の魔王を話題に出すライアスにギース王は無機質にこたえる


「無駄だよライアス、おじさんは、頑固だからそうと決めたものは早々には変えてくれないからね」


「頑固って何だシン!一国の王にちょっと失礼じゃないのか」


 シンの言葉でギース王はまた明るく喋り出した


「まーでも、出来る限りは、おじさんの魔族に対する考えを変えさせようとはしたいけどね」


「だから変える気ねーって言ってるんだろうがバーカ」


「バカってひどいなー、一国の王様があんまり使はない方がいいじゃないの」


「うるせ〜いいんだよ別に王である前に一人の人間だ言葉遣いなんて気にしてられるかっつーの」


 それからしばらくシンとギース王は売り言葉に買い言葉の言い合いを続けて行った


「それじゃあ、おじさんそろそろ失礼するよ次の旅の準備しないといけないからね」


「そうか、また魔界に行くんだな、言っとくが俺の意見を変える気はねーからな」


「はいはい、わかってますよー」


 そう言ってシンとライアスはギース王のいる城を後にした


「んでシン、俺をあの王様のところに連れて行ったのは何でだ」


「うん、おじさんを…ギース王の魔族に対する思いを魔王であるライアスに知ってもらおうと思ってね」


「そして俺にあの魔族嫌いの王様に魔族を好きになってもらうよう、魔界を変えてくれって言いたいのか」


「流石にそこまでは言わないけどいつかはおじさんが魔族を敵視しないとまでは言わないけど憎悪がなくなるくらいまでにはしてほしいかなってね」


「んなもん無理だ魔界は何にかの魔王がいるのは知っての通りその分だけ考え方が違うんだあの王様の魔王版の考えのやつだっているんだからよ、あながちあの王様の意見は間違ってねーよ」


「それでもいつかは、変わると思うよまだライアスを合わせて4人の魔王にしか会ってないけどみんな地上人達と本質は変わらない、それは魔王だけじゃなくてラブラやラガンにも言えることだね」


 その会話の後シンとライアスは次の魔王城へと行くさいの道具をあらかた揃、宿屋へと向かうとライアスが道具屋の近くの路地裏に行くひとかげをみるも足を止めた


 ライアスにはその路地裏へと向かう人影に見覚えがあった


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