28.西の国ウェスタル
西の王国の近くの草原に白い光が現れると、そこからシン達が現れた
シンは、周りを見渡すとここが西の王国の近くの草原だと気づいた
「あの場所からだと王国の近くに飛ぶんだね」
「ん?元々ここら辺から行くんじゃなかったのか」
ライアスは地上界と魔界がどのように繋がってるかわ分からないのでシンに元々ここからじゃないのかと聞いた
「いや、元々哀愁の魔王の城に向かうには他の街の近くから開門石を使う予定だったんだけど僕たちが魔界から使った場所だけ琉脈の流れがここに繋がってたから王国近くに来たんだろうね」
シンはおそらく哀愁の魔王シエルが自分達が次に王国に向かうことを占いで察して魔界から王国の近くに飛ぶ場所を教えてくれたのだろうと思った
「ちょうど王国の近くに来たし、ライアスも地上界の街並みを見ることもできるから王国に行こうか」
「やっと地上界の街がどんなのか見れるのか、ファスティシアは奴隷狩りの件でほぼ見れてないし、シャルルの村はほとんど何もなかったからな」
そうしてシン達は草原を進み西の王国へと向かった
しばらく歩いていると西の王国の城下街へ入る門が見えてきた
「でっけー、門だなファスティシアに入る時も門があったけどその倍はあるなー」
ライアスが言う通りその門は10メートルほどの高さを誇りその外壁で国を囲んでいる
「西の王国、ウェスタルは、東の王国のイスタリシアと並んで2大王国って言われてて地上界で一番大きな国なんだよ」
「だからこんなに門がでかいわけだな」
「大きな、門、広い、街」
西の王国ウェスタルの城下街を前にして一番ウキウキしていたのはシャルルだった
「なんだ、シャルルも王国に入るのが楽しみか」
「うん」
門の前まで進み、門番に荷物のチェックをされ問題のないことを確認され、無事に城下街へと入った
街へ入るとそこに広がっていたのは様々な建物だった
色とりどりの野菜を売っている八百屋に剣や鎧を売っている武具屋ネックレスにポーチなど色々なものを取り扱っている雑貨屋など多種多様な店が連なりそれに伴いたくさんの人で賑わっていた、そして所々に酒場やカジノなどの娯楽施設も紛れていた
「思ってた数倍の賑やかさだな」
「それだけ大きな国だからね、まずは宿をとろうか」
「こんだけ大きな街だと宿の数も相当あるんだろうな」
「そうだね、少し周って良さそうな宿を見つけるとしようか」
シン達は自分達の泊まる宿を探して街を歩いていると、前にいる人から声をかけられた
「あら、リーナちゃんじゃない、それにあなた達も」
「ベーゼの城の近くにいた野良魔族、なんでこんなところにいるんだよ?」
それは、食欲の魔王の城を出た後に現れ、リーナと戦った野良魔族のラブラだった
「あなた達と別れた後ちゃんと働くためにこの国に来たのよ、今はヒナギクって宿屋に雇ってもらってるは」
「宿屋で働いてるのか、ちょうど良かった僕たち今日泊まる宿を探してたんだ、その宿に案内してくれないか」
「あら、そうなのねいいわよ、着いてきて」
そうしてラブラはシン達を連れて働いている宿屋まで案内した
辿り着いた宿屋は他の宿屋に比べて少し質素ではあるが大きな宿屋だった
「ここがおまえ達が働いてる宿屋か結構でかいんだな」
「そうね、他の宿屋に比べると結構大きいわね、でもその分他の宿屋は内装や外装が派手で高級感があるから大体はそっちの方にお客が取られちゃうは」
「俺からしたら見た目なんてどうでもいいんだけどな、それより美味い飯を食わせてくれればなんでもいいや」
「それなら安心してちょうだい、私たちの宿屋のご飯はとても美味しいわよ、それこそ虚実の魔王でも気にいるくらいね」
「そりゃ良かった、じゃあ早速入ろうぜ」
そして一同は宿屋の中に入っていった
宿屋に入るとシンがラブラに一つ質問をした
「この宿屋の主人はあなた達が魔族だって知ってるのかい、この国は魔族を嫌ってる人が多い、街を出る時は隠していても働いている場所でずっと隠すのは大変じゃないか」
「ええ、ここの主人なら私たちのことは魔族だって知っているはワタシとトラスはまだしもラガンは獣人種だから働くとなると隠し通すのは難しいからね、それにここの主人は魔族に差別的意識はないわ」
「いい人のところで働けたんだね」
シンにそう言われるとラブラはにっこりと笑いそうなと言ってから宿屋の主人を呼んだ
「オークスちゃん帰ってきたわよー」
すると通路の奥の部屋から40代くらいの少し大柄で筋肉質の男が出てきた
「だからちゃんじゃなくてさんにしろと言っているだろうが、ん?あんたら客か?」
「そうよ前に話したリーナちゃん達よさっき偶然出会って宿を探していたから連れてきたの」
ラブラがそういうと男はなるほどうと言った感じでうなづいた
「あんたらがラブラ達をボコしたって言う勇者パーティか、俺はこの宿屋ヒナギクの主人のオークスだ大きめな部屋を1つでいいか」
「ボコしたって…まー違くはないけど、部屋は1つで大丈夫です」
「あいよ、それでどいつが魔王なんだいそこのムスってしてる兄ちゃんかい」
オークスはそういうとアスヤを指差した
「違うはよ彼はトラスを一撃で仕留めたすごく強い地上人の子、虚実の魔王はその隣の青年の見た目の人よ」
「あんたが魔王か、見た目だけだと完全に地上人だなこりゃわからないぜ」
「だろ、でもこう見えてもしっかりと俺、魔王なんだぜ」
「魔王が泊まる宿とはこりゃヒナギクの株も上がったもんだな、ラブラ一番広い部屋を案内してやってくれ、俺は料理の仕込みの続きをしてるから」
そう言ってオークスは元いた場所に戻って行った
「それじゃあ部屋に案内するはね」
「頼むよ、それにしてもオークスさんすごく気さくな人だね」
「そうね、前になんで魔族と知って雇ってくれるのかと聞いたら、『生まれた場所が違ってそんでもって少し見た目が違うだけで、同じ生きてる人間ってのは変わらねーだろ、そんだけ嫌悪したりとか差別したりする気なんて起きねーよ』っていたのよ、そういう考えだから私たちを受け入れてくれたのね」
「そういう考えの人ばかりだったら良かったのにな〜」
「その通りねリーナちゃん、でもそうもいかないのが世の中ね、考え方なんて人それぞれみんな違う、みんなおんなじ考えだったらそれはそれで気持ち悪いわね」
話しながら皆んなを案内しているとラブラが一つの扉の前で足を止め、扉を開けた
「ここがあなた達が泊まる部屋よ」
その部屋はかなり広く5人が泊まるには十分な広さだった
「かなり広いな、こりゃいいぜ」
「それじゃあワタシも下で作業してるわ、晩御飯は宿で食べるのかしら」
「うん、頼むよ」
「分かったわ、それじゃあ日が沈み始める頃にはできるから下にある厨房に来てちょうだい」
そう言ってラブラは下に降りて行った
「んで飯まではどうするんだ」
「そうだね、ちょっとよるところがあるんだけどライアスも来るかい?」
「まー、暇だし着いていくかな」
「アスヤとリーナはどうする?」
「俺は、鍛錬をしておくから遠慮しておく」
「ごめん、シン私も買い物しておきたいものがあるから二人でいって来て」
アスヤとリーナは遠慮をしてシンとライアスの二人で行くことになった
シンとライアスは荷物を部屋に置き宿屋の外に出た、そしてシンは目的の場所に向かい始めた
「それで、よる場所ってのはどこなんだよ」
「着けばわかるよ」
「そりゃ着けばわかるのは当たり前だろ」
そうしてシンは城下町を進んで行き、ある場所で立ち止まった
「なーおいここって」
「うん、この国城ウェスタル城だよ」
シンが向かっていたのはこの国の城だった




