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勇者パーティの魔王  作者: クロウサ
2章 新たな出会い
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26.哀愁の魔王城

 砂浜に水が打ちつけられる波の音、ライアスが能力で移動した場所は海辺だった


「潮風の匂いに波の音、海に移動したのか」


「そうだ、哀愁の魔王の城は海辺にあってな、ほらあそこだ」


 ライアスが指差した場所を見ると、そこには城が建っておりその周りには何もない砂浜にその砂浜の先には広大に広がる海があった


「あれが哀愁の魔王の城か、海の前に建ってるて魔王の城って崖の上以外にもあるんだな」


 シンはライアスに少し小馬鹿にした感じで言った


「当たり前だろ全部全部崖の上に城があるわけないだろ俺とベーゼの城がたまたま崖の上にあるだけだ」


「そりゃそうだよね、それじゃあ行こうか」


 シンは少し笑いながらそう言うと城に向かって歩き出した


 城の近くまで来るとシンがライアスに哀愁の魔王について聞く


「哀愁の魔王ってどんな感じの魔王なの?」


「簡単にいえば引きこもりの根暗魔王だ、あいつはほとんど城から出ないで城で何かやってる」


「城を出ないのって珍しいの?なんか王様って魔王に限らないで城にいつもいるイメージだけど、まあ実際はライアスみたいに城を出てる人もいるけど」


「確かにほとんどは城にいることが多いけど哀愁の魔王の場合は城の外に出ないと自分が危ないと思わない限りはほぼほぼ出てこない、地上界の王だって視察とかで城を出たりするだろ、そう言うことすらしないでずっと城の中に引きこもってるんだよ」


「本当に引きこもりの魔王なんだね、よっしそろそろ城に着く、ん?」


 カンカンカン、カンカンカン


 哀愁の城の前まで着くと城から鐘を鳴らす音が聞こえてきた、すると城から何人かの魔族達が出てきた


「侵入者発見直ちに撃退する!」


 城から出てきた魔族達は槍を向けてシン達に襲いかかってきた


「侵入者って、まだ私たち城に入ってないわよ!」


 リーナが城から出てきた魔族に訴えるが魔族達はお構いなしに向かってくる


「襲ってくるなら仕方ない、倒して無力化しよう」


 シン達は襲いかかってくる魔族達を相手にすることにした


 襲ってきた魔族達はそこまで強くなくシン達は簡単に無力化することができた


「なんで、まだ城に入ってもないのに僕たちに気付いたんだろ、それにどうして襲ってきたんだ」


「それは、哀愁の魔王が占って俺たちがくることを先に知ってたからだろうな、それにあいつは他人を城に入れようとしないからな」


「それだと、話ができるか不安だな、大丈夫かな」


「目の前まで行けばさすがに観念して話ぐらいは聞いてくれるだろうよ」


「ならいいんだけど、それじゃあ城に入るよ」


 城から出てきた魔族を倒したシン達は城の前の扉まで行き、城の扉を開いた。

 扉を開くと同じ顔の4人の魔族が立っていた


「よくも我々の部下を倒してくれたな虚実の魔王ライアスとそのしもべどもよ」


「誰がしもべだよ!」


「えっ?違うのか?」


「違うよ!と言うかなんでライアスだってわかってるの?これも占いの力なの?」


 シンは出会ってそうそうに魔族がライアスのことを虚実の魔王と言い当て、これも占いの力なのかと思う


「その通りだ!地上人よ、我々の王、哀愁の魔王シエル様の力はすごいであろう」


 4人のうちの1人がそう言うと残りの魔族も自分達のことのように誇らしげに笑っている


「ならよう、俺らが敵意がないことも占いでわかってるだろ、シエルのところまで通してくれよ」


「それはならぬ!シエル様の命令によりおまえ達を近寄らせぬように言われておる」


「ちっ、あの野郎めんどくさがってやがんな」


「そう言うことだから、虚実の魔王ライアスよ、帰らなければ我々哀愁の魔王の四天王4兄弟がおまえらの相手をしてやる」


 すると同じ顔の4人の魔族は、それぞれが変なポーズをとる


「シエルの野郎、こいつらが倒されることまで占ってるくせにわざわざ面倒なことを、おいおまえら!相手してやるからささっとかかってこい」


「虚実の魔王と言えど、流石に我々、哀愁の魔王四天王4兄弟のコンビネーションには敵わないだろう、行くぞ!ニシュウ、サンシュウ、シシュウ!」


 そして4人の魔族達は一列になりライアスに向かって飛びかかる


「あっ、シエル」


「「「「なに!シエル様!」」」」


 襲いかかって来る4人に対してライアスがそう言うと4人とも反応する、そして反応している隙にライアスが魔弾を4人に放つ


「「「「ぐうっわー!!」」」」


「相変わらずこいつらバカだな」


 ライアスの口ぶりからおそらくこのやりとりは初めてではないのだろうとシンは思った


「クソ、虚実の魔王め能力で我々を騙すとは卑怯者め、がくし…」


「我々のシエル様愛を利用しおって、がくし…」


「次に来た時はこうはいかないからな、がくし…」


「おのれ、その、えーっと、あれだ、なんだ、がくし…」


 4人の魔族はそれぞれ何か言った後に気絶をした


「別に能力はつかってねーっつうの、ただシエルって言っただけだし、それに最後のやつ何にも言うことないなら黙って倒れとけっての」


「なんか、やかましいだけだったね」


「普通に戦ったらまあまあ厄介な奴らなんだけど、全員シエルバカだからシエルの名前出すだけですぐ反応するから、その隙を狙うだけでいいからな」


 そうして、4人の魔族を倒し、ライアスは哀愁の魔王の玉座の間へと向かう

 哀愁の魔王の玉座の間へと着き扉を開けるとそこには誰もいなかった


「あれ?いないけど、食欲の魔王の時みたいに別の場所にいるのかな?」


「大丈夫だ、この部屋の隅に扉あるだろ哀愁の魔王はそこにいる」


 ライアスが指を刺した場所を見ると部屋の隅に扉があった、哀愁の魔王はその扉の先の部屋にいるようだ


 そして、その扉を開くとそこは色々なものが散らばっており、その隅にはベッドが置いてあり、そのベッドの布団が膨らんでいた


 ライアスはベッドまで向かい布団を摘み上げた、するとそこから体を丸めて隠れてた女性の魔族が出てきた


「よう、シエル久しぶりだな」

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