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勇者パーティの魔王  作者: クロウサ
2章 新たな出会い
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18.シンの戦い

「あー、もー、ライアス何かしたなあいつ」


 シンがライアスによって飛ばされたのは木々が多く生えている森の中だった


「あれれ、何されたんだラブラの姐さんとトラスはどこだ」


 シンと一緒に飛ばされたのは獣人種の魔族だった


「君は!さっきの獣人種の魔族じゃないか〜、色々と調べさせてくれないか!」


「お前はさっきの地上人の一人、嫌だね姐さんがさっき断ってただろ」


 獣人種の魔族にも断れるとシンはガッカリして落ち込んでいた


「それにお前は姐さんの敵だ!」


 獣人種の魔族はシンに飛びかかり爪で引き裂こうとして来た


「獣の姿だけあって爪もすごく鋭いのか今まであった魔族とは全然違ってくるな、人と獣をマジ合わせた感じか!」


 シンはその攻撃を避け襲われつつも初めて見る獣人種に興奮をしていた


「あっ!そういえば名乗るの忘れてた、獣人種の魔族は、相手と戦う前に名乗るの礼儀なんだ、オイラはラガン、楽観の魔王の氏族だ」


「なるほど、獣人種にはそう言う礼儀があるのか、僕はシンだ、魔王に挑む勇気ある者てことで一応勇者だ」


「勇者なら、オイラを楽しませてよ!」


 そしてラガンは再びシンに飛びかかり、シンは腰にかけてある剣を抜き、攻撃を防いだ


「全力で善処するよ、それに僕は強いからね」


「自分で強いって言うんだな、そういうのはジイシキカジョウっていうんだぞ」


「なに、ただの自己暗示だよ戦いのルーティンみたいなものだよ」


「そうなのか、ならいいと思うぞ!」


 ラガンは今度は飛びかかってくるのではなくさんの後ろにまわりこんできた、シンはそれになんとか反応して攻撃を防ぐが攻撃のすぐにまたまわり込まれ蹴り飛ばされてしまい木に衝突をした


「ぐっ!素早さも威力もかなり優れてるな、魔族の中でも獣人種は上なのかな、他の魔族とはまだ戦ったことがないからわからないな〜」


「勇者ってこんなものなのか、でもお前おされてるのになんか楽しそうだな、楽しいことはいいことだ!」


 すかさずに追撃をしてくるラガンにシンは防ぐことしかできていない


「うん!楽しいよ、新しいことを知るってのは楽しいんだよ!それに安心していいよ僕はまだまだ強くなる」


「また、自己暗示ってやつか!」


「自分を奮い立たせるのには一番もってこいだからね!」


 すると先ほどまで防いだばかりだったシンが防御の中に時々反撃を繰り返していく


「確かに、さっきより動き良くなった、うん!面白いなお前、オイラ楽しいぞ」


 シンの動きが良くなってくると今度はラガンの動きが先ほどより上がり始めて来た


「楽観の氏族は、感情が上がると身体の能力値が上がってくるのか、て言うかそう言う能力って魔王だけじゃないのか」


「感情の魔王の氏族だけはべつ、魔王様達よりは劣るけど、オイラ達も感情の昂ぶりで強くなる!オイラが楽しめば楽しむほどお前はオイラに離されていく!」


 そして、ラガンの動きはまたシンを防御に専念させるようになっていた


「うん、知らないことだらけでやっぱり、いいなでも僕は強くなる君の動きに追いついてみせる!いや追い越してみせる!」


 するとまたしてもシンはラガンの攻撃に対応し始めて来た!


「お前、面白い!本当に面白い!本当はお前も感情の氏族なんじゃないのか、ここまでオイラの力についてくるなんて楽しすぎるぞ」


「ただの気合いと慣れだよ!」


 ついに先ほどまで防いでばかりだったシンの攻撃がラガンに当たり、いつのまにか攻守が入れ替わっていた


「面白いぞお前、いやシン!こんな地上人は初めてだもっともっと戦いたいぞ!」


 二人の力は片方が上がるともう片方も上がるように相乗的に上がっていき攻守入れ替わりを繰り返していた、しかし一定のところまで行くとラガン力の上昇が落ち着いて来た


「このままだとやばいな、でもここは森、場所の利は、オイラにある!」


 そう言ってラガンは森の木々にと飛び移りシンの先を狙い木の上から襲いかかってくる、木々の多さがラガンの姿を隠し、防御が少し遅れてしまうシンはまた劣勢になり始めて来た


「もっともっと本当はシンと戦いたいけどオイラよりシンの力の上昇、いやシンが言うには自己暗示による気合いと慣れの方が優れてる、だから獣人種隠れるの得意そこから攻撃繰り返す、次の攻撃で終わらせる」


 木々に隠れどこから声がするかわからないシンは、目で追って探すのをやめ一度目を瞑り深呼吸をしたそして小さく呟くように自己暗示をする


「大丈夫、落ち着けどこから来るかわ分からないけど反応が出来ないわけじゃない、相手が襲ってくるのに合わせて反撃をすればいいんだ、大丈夫、落ち着いてる」


 森の中に吹いていた風が止み森は奇妙な静けさを纏う、しばらくの沈黙が続いた瞬間風がまた吹き出した、風に揺られ木々の葉が揺れると同時にラガンは飛び出した、シンはまだ目を瞑っている、ラガンの攻撃が当たるその瞬間、シンは体を逸らしラガンの攻撃を避けそして手にしている剣でラガンに叩きつけるように斬りかかった


「僕の勝ちだ!」


 ラガンはシンの斬りをなんとか防ぐがその一撃はかなり重くラガンを後ろへと大きく吹き飛ばす、そしてラガンの体は大木へと勢いよく衝突した、二人の体力はかなり消耗しておりその攻撃が決定だとなった


 ラガンの意識は朦朧としている


「よく、オイラの攻撃を避けたな、オイラの負けだすごく楽しかった…」


 そしてラガンは倒れた、攻守が入れ替わる戦いの中シンの最後の一振りが決め手となりシンを勝利へと導いた

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