10.次なる魔王城へ
ヒラ達のいる村を出て次なる魔王城を目指しとある村を訪れたシン達
「今日はこの村で止まって明日魔界に向かおう」
村は宿屋や酒場、道具店などがしっかりとある旅人達の中継地点のような大きめな村だった
村に入るとシン達はまず宿屋に向かって部屋を取った部屋は、4人がまとめて泊まれる大部屋がありそこを選んだ
4人は部屋に荷物を置いて宿屋の食堂に向い晩御飯をいただくことにした
「そういえば明日向かう魔王城はどの魔王が統治してるところなんだ」
「食欲の魔王ベーゼが統治してるところだよ」
ライアスの質問にシンが答える
「ベーゼのところか二人目の魔王にしてはちょうどいいな」
「うん、比較的挑んで行った勇者の被害が少ないところから行ってみようとしてたからね、今回は運良くライアスのところから割と近いところで開門石を使えば行けるところだったしね」
「ちなみにお前達が知ってる魔王ってのはどれくらいなんだ、前に世界の話をした時に思ったより多いって反応だったが」
「えーとっ、ライアスの虚実に次に行く食欲、歓喜、哀愁、あと強欲かな」
「半分も知らなかったのか、お前のじいちゃんは魔王のことを話してくれなかったのか」
「魔族の種族とか魔界の環境とかは色々話してくれたけど魔王のことは聞いてないなあと魔界の観光スポットの話もあったな、て言うかじいちゃんもそこまで知らないと思うけど、原初の魔王とかその魔王が生んだ各々の魔王なんて」
ライアスとシンが魔界のことについて話していると窓の外で小さな影が動いているのをライアスが気づいた
「おっん?」
「どうかしたの〜ライアス〜?」
「あー、いや何こっちを見てる影かと思ったけど多分犬かなんかの影だは」
ライアスが何かに反応するとご飯を食べながらリーナ何かと聞き、ライアスは食堂の外の窓に犬か何かが通ったと答えた
ご飯を食べ終え寝室に戻るとシンがあることに気づいた
「あっ!しまった開門石が行き分の一つしかない、ヒラ達の村を往復すること予定になかったから忘れてたよもしもの時用の大開門石も使っちゃったしな」
「じゃあ道具屋で買ってくればいい」
「そうするよ、ちょっと行ってくるね」
アスヤに言われシンが不足した開門石を買いに道具屋へ行くことにした
「んじゃあ俺は、ちょっと村を探索してくるぜ、ファスティシアは奴隷狩りの一件のせいで全く見れてないからな」
ライアスの世界を知るに含まれる地上人達の生活をファスティシアでは行えなかったのでこの村で行うことにした
そうしてシンとライアスは宿屋の外に出て別々に行動をした、少し村を見て周っているとライアスは建物の隅から視線を感じた
その建物を見ると食堂で見たときと同じような小さな影が動いた
ライアスはその影に気づかないふりをしてその影が折ってくるのを確認して曲がり角でその影がライアスを見失うところで待ち伏せをした
「なんだガキじゃねーか」
待ち伏せをして確認したかげの正体はライアスの見立てではおそらく4歳くらいの少女だった
「なんだガキ食堂の時から見てたみたいだけどなんのようだ」
「お、お兄さん達まかいにいくの?」
「ん?なんでそう思うだ別に魔界に行く奴らは少なくないがそれ以外の可能性もあるだろ」
「宿の食堂で話してたから…」
「食堂で話してたって、お前外にいたのに聞いてたのか?めちゃくちゃ耳いいな、魔族の耳長の種族でもかなり優れてないと聞こえないぞ大声で喋ってた訳じゃないし」
外にいた少女が自分たちが建物の中で話していたことを聞き取っていたことに驚くライアス、するとそこに村人が通りかかると
「あんた!その子から離れたほうがいいよ、その子忌み子だから」
通りかかった村人がそう言うと少女は逃げるようにどこかに走り去っていった
「なんなんだ忌み子って別に耳がいいってだけで普通のガキにしか見えなかったけど」
通りかかった村人にライアスに聞くと村人が引き攣った顔した
「それが異常なんじゃないかあの子の耳は遠く離れたところの話声や音を聞き取るあんなの化け物だよ、魔界の魔族どもと一緒普通じゃない、人間じゃないんだよ」
そう言って村人はそそくさとどこかにいった
(普通じゃないないね、普通ってなんだろうな)
ライアスは少し複雑な心境になり、思った以上に必要最低限のものしか村にはなかったのでアスヤとリーナのいる宿屋に戻った
しばらくすると道具屋からシンが戻ってきた
「ごめんみんな道具屋でも今切らせてるみたいで、次に届くのが2日に後なんだって、他の村や街に行って買って戻っても結局同じくらいになっちゃうから2にちかんはこの村に滞在することになる」
開門石が道具屋も切れていたので次に商品が入荷するまでこの村で滞在することが決まったシン達。夜も遅くなり始めていたのでその日は眠ることにした。