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音楽家の現実きびぃ

音中 響は音大生であった。

しかし、この音楽に恵まれたような名前は見かけだけ、大学の課題は溜まるだけ。

音大生の音楽を作りながらの日常が今始まる

「なんでだよぉ!」

いつからだろう、音楽家を目指したのは。

初めて音楽を聴いたとき、頭の中でずっと反響して鳴り終わることがなかった。

この時代、いろいろな音楽家たちがこぞって新しい音楽を出す中、その音楽たちは大抵グループ分けでき、似たようなリズム、同じコード進行、似たようなフレーズ。

このようにグループ分けできるわけで、俺は音楽を本格的に勉強している時、何んかのYou◯ubeの動画で見た、気がする。

それを見た俺は「らくしょぉじゃん」とアホな考えにいたり、一層音楽の勉強に火がついたが現状は死ぬほど苦しんでおり、さらには有名な楽曲のコード進行やリズムを真似すれば才能はいらないと言われたものの、YO◯SO◯Iさんなどのコード進行を使ってみるが、そんな上手くいくことはなく、有名な音楽家たちが作った音楽とは程遠い頭の中にチリも残らないぐらい印象の薄いメロディが出来上がってしまう。

これは全て俺が今思っている才能のない音楽家志望のバカの頭の中である。


「なんでだよぉ!」

日曜の昼下がり、静かな住宅街、だいたい一時30分ぐらい。俺はアパートの一室で怒号をあげた。

俺の名前は音中 響 音大生である。

「おかしいじゃん?人気な曲のコード進行とか、リズムとか真似したら誰でも作れるって言ったじゃん!」などと、そんなことを言っても止まらない画面の中の動画の音楽家にキレた。ムカついた俺はとりあえず動画の再生ボタンを押し、画面の中で無慈悲に話し続けるものを止めた。

俺はそのまま立ち上がり友達に電話をかける

「どぉしたぁ?響?」

気の抜けたような返事が画面から聞こえる。

こいつは俺の数少ない友達、いや親友かもしれない男、「中条 拓郎」である。

「いやこの音楽に恵まれてますぅみたいな名前を捨てたくて、」

俺は少し八つ当たり気味に中条に言った。

すると中条は

「無理だろ?響はその名前で生きていくしかないんだわぁ^_^」

この言葉の節々から出てくる気の抜けたアホみたいな返し方に俺はイラつきながらも答えた。

「お前一応公務員の両親いるだろ?なんか聞いたことないの?」

「お前なぁ、親が公務員だからって俺がなんか知ってるわけじゃねぇんだぞ?」

「ちぇマジかぁ」

などと言いつつ自分で作曲について調べていた。

結局調べた内容はほとんど先ほど見ていた動画と同じ内容だった。

数時間話していると急に中条が

「てか、明日から月曜だぜ?課題やったのかよ?」

「すぅー。」

「やってるわけねぇじゃん?」

月曜とかいう最悪なことを思い出させた中条にダルさを覚えつつもちゃっかり課題のノートを開こうとしていた。

しかし課題をやってないのはかぁなりヤバい。うちの担当の教授は授業に関しては甘いが課題に関してはかぁなりめんどくさい。昭和の教師のように課題を忘れると両手にバケツを持たされ「これを持って立っていなさい(圧)」と言われる。

しかし今回の課題はかなりだるかった覚えがある。

今は日曜の5時。

課題の内容は音楽理論についてまとめること。

いくら作曲を勉強しているとはいえ残り12時間ちょいしかないのはきつい。

これは、もう切り札を使うしか、

「中城さん、課題みせてください。お願いします。」

「うーん...無理」

予想外の返事に俺は驚いた

「どぉしてだよぉ」

「俺も終わってない」

答えはとても単純だった

「は?」

「は?」

終わった、何もかも。

これ徹夜コースだ、二人仲良く徹夜コースだ。

あーコンビニ行こ。

2024年 6月10日月曜日 午前1時13分

「中条、ここ分かる?」

俺はさっきコンビニで買ったエナドリを飲みながら質問した

「無理、分かんねぇわ。そっちこそ、ここ分かるかぁ?」

中条に質問された俺はメッチャテキトーに答えた

「あぁー、それあれだ、なんかテキトーなこと書いとけ」

「りょ」

2024年 6月10日月曜日 午前2時27分

「中条、これなんだっけ?」

おかしい、中条から返事が返ってこない10分前ぐらいから中条の話し声が聞こえなかったし

「...」

「中条?」

これ、あれだ、俗にゆう寝落ちってやつか

「...」

「なかじょぉー!」

2024年 6月10日月曜日 午前2時29分

中条 拓郎 死亡(寝落ち)

音中 響 課題続行

2024年 6月10日月曜日 午前3時4分

音中 響 課題終了のちに死亡(就寝)

初投稿になります。音大生の音楽を作りながら始まるゆるーい日常を描いた作品です。これからも頑張って書いていきますので応援よろしくお願いします。

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