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第四話  スイセン


 次の日は日曜で、昨日とは打って変わって青空が広がっていた。太陽がこの星を照らしているのに、昨日と同じくらいに空気が冷たく、これから秋が訪れるのだな――と、俺は感じた。

 今日もまたやることがなくて暇なので、公園にでも行こうと思った俺は、薄いジャケットを羽織り、外へ向かった。


 外の空気は、一昨日まで漂っていた空気とは違うことを知らせる。透明な空気はどこまでも澄んでいて、まだ遠い冬の面影がそこにはあり、少しだけ体が身震いするような寒さがあちこちを徘徊していた。

 いつものコンビニに向かい、そこでサンドウィッチとコーヒー牛乳を買った俺は、いつも佇んでいる公園へ歩いて行った。

 公園へはさらに三十分ほどかかる距離のところにあって、冷静にそれを考えてみれば、何度も足を運ばせようなんて思わないのかもしれない。少々遠いし、社会人になってからそこまで時間に余裕がないはずなのに、なぜか行ってしまうというのは、暇だからか。

 道路では無数の車が行き交い、歩道には多種多様の服を纏った人々が歩いていて、故郷の光景を考えると、あそこでは異変か何かでも起こらない限り、ここのような姿になることはないなと思った。だけど、それはそれで嬉しく思ってしまい、ホッとしている自分がいるのも事実。やはり、故郷というのは変わってほしくないと思ってしまうものなのだろう。

 道端にはいろいろな木の葉が落ちていて、中には銀杏のものがあった。まだその色が黄色くなるのは早いはずだが、それには緑と黄色が混じり合ったような色になっていて、隣に広がっている車道を走る車が通り過ぎた時に生じる風に押されて、カサカサと小さな音を立てながら、俺の足元を動き回っていた。

 秋か……。

 友香と出逢ったのも、円に告白されたのも、九月だったな。

 そんなことを思い浮かべていると、俺は自然とビルたちの向こうまで広がる青空を見つめてしまい、前方の注意を怠った。そのせいで少年とぶつかってしまい、彼は尻もちをついてしまった。

「ご、ごめん。大丈夫?」

「うん、大丈夫。ごめんなさい、お兄さん」

 肌寒いというのに、半袖と半ズボンのその少年は、手で砂利などを払いながら立ち上がる。彼の後ろには、母親らしき人が駆け寄ってくる姿があった。母親は苦笑しながら、俺に謝ってきた。この子が悪いわけではないのに、思わず謝ってしまうのはどうしてなのだろう――と、その人へ小さく頭を下げながら思う。

 俺とは真逆の方向へ歩いていく親子を一瞥し、俺は再び歩き出した。

 今の子供と、幼い頃の自分を重ねてしまった。そして、自分が悪いわけでもなく謝ってくる姿が、いつかの友香と重なる。

 ――時間は、たしかに過ぎていった。

 そう、思った。



 ここの公園はそれなりに広くて、グラウンドのような公園ではなく、どこかの草原のようなもので、俺はその方が好きだった。あちこちに休日をのんびりと過ごす親子の姿があって、それらを視界に収めながらいつも座っている白いベンチに座った。

 サンドウィッチとコーヒー牛乳をビニール袋から取り出し、俺は一息ついた。

 そういえば、今年の春だっただろうか。ここで、懐かしい人と再会したんだ。



「俊?」

 春独特の穏やかさと柔らかさで今にも眠ってしまいそうな俺の前に、一人の女性の姿があった。なかなか思い出せない――と感じながらも、その姿は数年前の日々に触れるような、温かな心地がした。

「私だよ。円」

「……ま、円?」

 自分で自分を指さしながら、彼女はニコッと笑った。それを見て、確信する。ああ、彼女は円なんだって。


 円と会うのはいつ以来だっただろう……たしか、高校を卒業してから会ってなかったかもしれない。

 久しぶりに見る彼女は、あの頃とは違って肌が白くなっていて、女性の大人らしい服装をしていて、髪型もロングになっていた。

「なんでここにいるの?」

 隣に座って来た彼女は、そんな質問を投げかける。俺もそう言いたいところなのだが、そんなことはどうでもよかった。自分を知りたいと思っている彼女の気持ちが、なぜか懐かしく感じて。

「まぁ、なんとなく」

「なんとなく?」

「うん」

 そううなずくと、彼女は小さく笑い始めた。それを問うと、彼女は「だって、相変わらずなんだもん」と言った。

「俊は、変わらないね」

「そうかな」

「そうだってば」

 どこか大人びたようにも見える彼女の笑顔の奥には、あの頃の笑顔の姿が潜んでいて、それは成長した証しなのだと囁く。それがあの頃から自分を優しく包んでいたのだと悟ると、言葉では表現できないほど大きな想いが湧いてきた。それはきっと、「感謝」というものなのだろう。

 俺と円はいろいろな話をした。どうして自分がこの都市にいるのか、どういう仕事をしているのか――など。高校を卒業して既に七年も経っているわけで、それぞれが経験していたものは大きく違っていて、個々が持つ情報は互いに驚かされるものばかりだった。

「そうか、結婚するのか」

「うん!」

 満面の笑みを浮かべるその顔には、少しだけピンク色に染まっているほほがある。寒いのか、或いは照れているのか。

「俊はどうなの? 東京に来てるんだから、少しくらい出会いはあったでしょ」

「そうでもないよ。仕事ばかりさ」

 仕事に没頭していました――と言えるほど仕事をしていたわけではないが、それでも仕事中心の毎日だったかもしれない。もちろん、こうやって公園に来て、自分は世界の一部なのだということを忘れないようにして、毎日が過ぎていくだけのものにさせないよう気を付けていたが。

「あ、もう行かなきゃ」

 ふと気付いたのか、腕時計を見て彼女は立ち上がる。その時、彼女の長い髪から漂ってきた香りは、いつかのシャンプーのそれと同じだった。

「じゃあね、俊。また会おうね」

 笑顔で手を振る彼女はそう言った。

「円」

 俺は座ったまま彼女の名を呼ぶ。円は首をかしげながら、俺の方に向き直った。


「ありがとう」


「え?」

 唐突な言葉に、彼女は口を半開きにさせていた。目を何度も瞬きさせ、その視線を俺に送りながら。

「ど、どうしたのよ? 急に」

「なんとなく」

「……まったく」

 円が大きなため息を漏らすと、俺と彼女は互いに笑ってしまった。

 俺は彼女にお礼が言いたかったのだと思う。高校生の時から、ずっと告げたかった言葉だったはず。そうなのかどうかはよくわからないが、ともかく、彼女と優太には言いたかった言葉。

 彼女が結婚すると聞いた時、血の気が引くようなものに襲われてしまうんじゃないかって思ったけれど、そうでもなかった。もし、それが少しだけあったとしても、それを打ち消してしまうほど巨大な嬉しさが湧き上がった。きっと、円はあの頃からずっと一歩前を歩いていたからだ。

 彼女はやっぱり、向日葵のような人なんだ。子供の頃、畑に生えている向日葵は自分よりも背が高くて、光り輝く黄色い花びらに触れようと、背伸びをしながら手を伸ばしていた。

 きっと、彼女はこれからも俺の中で輝き続ける。そういう存在だ。














 天気がいいから、私は出掛けようと思った。どこに行くわけでもなく、目的地があるわけでもなく、とりあえず外に出ようと。

 衣替えをしようと荷物を整理している時に見つけたものは、大切に机の上に置いている。それに触れ、少しだけ立ちつくす自分。

 あの頃は幸せだったな――

 そう思うと、今は幸せではないのかと、自分に言ってしまう。


 東京に引っ越してきて八年が経ったわけだけど、九年間過ごしたあの村は、きっと何も変わっていないのだろうなと、私は思った。だって、私がいる間、その姿はほとんど変わらなかったから。

 八年前、引っ越す時に涙は流さなかった。その時は、父が死んだ時に涙を流しすぎたから泣かなかったのだと思うけれど、たぶん……彼への手紙に「泣かない」と書いてしまったからかもしれない。絶対に泣かないと思いながら、車の窓から見えるあの風景を瞬きもせずに見つめていると、自然と目が乾いてきてしまって、潤んでしまったけれど。

 でも結局、私は泣いた。半年後に届いた一通の手紙が、本当の私を封じ込めていたものを壊してしまったから。

 彼からの手紙には彼自身の文字の特徴が刻まれていて、それさえも愛おしく思えて、住み慣れたあの土地への想いと彼への切実な想いが重なり合い、とめどなく流れ出してしまった。

 会いたい。今すぐ会いたい。

 そんな想いが私の全てになろうとしていたけれど、私は自分を抑えてしまったんだ。きっと、また迷惑をかけてしまう。彼は別の土地で、一人で生活をしているのに。返信さえしなかったのは、それもあったからだと思うし、そこまでの勇気がなかったのもある。また、拒絶されるんじゃないかって。

 だから、私はせめて忘れようと思った。彼に会うことができないなら、こんな想いを抱いていてもしょうがないから。自分を苦しめるだけでなく、他人にでさえ心を開くことができなくなる。


 ――そんな懸念が広がった。


 だから、あの手紙も、あのネックレスも、隠してしまおうと思った。目の届かぬ所に追いやって、そうすれば楽になれると思った。



 でも、ある日気付いた。私には、無理なのだと。



 移ろいゆく季節と同じように、眠気を誘う暖かな春の空気が、肌から汗を引き出そうとする夏の空気に変化するように、私の心は変わることはできない。それだけ彼が好きで好きでたまらなくて、会いたくてしょうがなかった。

 だから、ネックレスを手にした。いつも肌身離さずに。彼の温もりがそこには染み込んでいて、私を守ってくれると思ったから。いつまでも、あの時のように手を引いてくれそうだから。……そのおかげで大学に合格したとか、今の就職先に勤めることができたと考えるのは、ちょっと大げさだろうか。

 そうであっても、私にはそれだけ大きなものだった。きっと、これからも先、それは変わらないと思う。















 円と再会してから、何か変わったわけでもないのだけれど、どこか、自分が満ち足りていくような感覚に襲われた。何かが終わったようなものではなく、何かが始まったような……そんな感じ。冬に降り積もった深雪が、春の呼び声と共に緩やかに融けていくかのように。

 それが何を告げているのか、何をさせようとしているのかはわからない。ただ、俺はこれからもこの都市で、この公園で、世界の一部であることを感じながら日々を過ごしていくのだろう――そう思った。

 公園を漂う風には、秋独特の寂しさと冷気が含まれているけれど、あちこちで微笑んでいる子供やその親の顔を見ていると、自分も温かなものに包まれている気がしてきて、自然と微笑んでしまった。それは、さっきぶつかった子供を見た時と同じだった。

 サンドウィッチを食べて、コーヒー牛乳を一口飲むと、俺は小さく吐息を吐き出して、目を瞑った。すると、この公園で遊んでいる子供たちの笑い声や、それに混じった穏やかな大人の声、少しだけ寂しげな風の音色と、それによって優しく揺れている楓の葉とそれらが互いに触れ合っているかのような音が、俺の耳に届いてくる。


 ああ、これがいいんだよな。


 こうしていると、俺も自然の中へと溶け込むことができたような気がして、少しだけ優しくなれる。

 年齢を重ねていくと俺の心は少しずつ固まっていって、様々な想いが詰め込まれていって、たしかな形をしてはいるが、どこか角ばっているような気がしてならなかった。大学を卒業してからもそれは続いて、仕事をするようになってからもその先端が尖がっているような気がして、俺は自然とここへ足を運ばせるようになっていた。こうして目を瞑ると、それらの輪郭が柔らかくなっていくような感覚があって、眠気と共に俺をどこかへと誘ってくれる。

 そこは、一つのエデン。ずっと昔、そこから逃げ出してしまった俺が求めていた場所――なのかもしれない。

 そうやっていると、俺は彼女に会いたくなってきた。

 彼女への想いは自分の大切な礎になって、大学生になってからもそれは変わることがなかったし、今でもそうだ。

 彼女を想うと、どうしようもないほど切なくなるようなことはなくなったけれど、それでも俺は、未だに彼女のことがどうしようもないほど好きなんだなと、しみじみ思う。なぜなら、今まで見てきた女性の中で、彼女だけが全てのものに混じることのない、独自の色を持っているから。

 それは灰色で、雪のように真っ白な色。世界を覆い尽くそうとせんばかりに降っている雪には、そのような意思の欠片などどこにもなくて、ただただ、音も立てずに重なり合っている。

 そこに、彼女は一人でいる。でも、俺は寂しいという感情は抱かなかった。俺はその手を引いて、自分の傍に置いて暖かな手で彼女の手を握り締めたのだから。


 ふと、目を開ける。


 視界に広がっているのは、変わらぬいつもの公園の姿。上空に広がる青空には、飛行機が一直線に飛んで行って、それを追うかのように白い雲が一直線に伸びている。

 世界が優しいのだと悟ったのは、いつだっただろう――

 そんな言葉が浮かぶと、彼女へのイメージはどこかへと消えて行って、俺はそこでようやく寂しさを感じた。


 ……そう言えば、優太は元気かな。

 そう思いながら、俺は残りのコーヒー牛乳を飲みほした。
















 外には、一昨日まで蒸し暑かった空気がとても軽くなっていて、そこには爽やかな世界が広がっていた。

 ともかく歩きたい――と思って、私は歩きだした。既に見慣れた東京の都市には、やっぱり抵抗感がある。ここに引っ越してきた時、ずっと昔に東京に住んでいたとはいえ、もう記憶の中では色あせてしまっていて、そこに執着も愛着も抱いていなかったからだと思う。

 でも、あの頃よりかは今見えるものが好きになれているような気がして、いつも俯き加減だった私の顔を自然と、前へ向かせてくれていた。きっと、彼からの手紙とプレゼントのおかげでもあったのだと思う。

 それに、あのスイセンの絵も。

 日曜日の昼下がり、団地の中の道にはほとんど人がいなくて、微かに聞こえてくるテレビの音や掃除機の音が、私を包む秋の大気と混じり合って、不思議な安堵を届けてきた。それを普段実感することはないけれど、こうしてそれを知ることができるというのは、大事なことなんだと悟った。

 そう言えば、優太くんは言ってくれたな。「普段、忘れる」って。その時、それが何なのかよくわからなかったけれど、もしかしたらこういったもののことなんじゃないかと思う。そうすると、彼は私よりもずっと世界を知っていたのかな。そう思うと、悔しさと一緒にいつか会いたい――という想いが湧いた。

 優太くんも元気にしているだろうか。彼が引っ越して以来、優太くんは私を何度も励ましてくれていた。それは彼に手紙を書くための勇気になったし、今でも好きでいられるのは、優太くんのおかげだろう。

 今はもう遠い場所に来て、彼らの姿は見えない。ただ寂しいと思うだけで、私にはどうにもできない。














 俺は携帯電話を開き、一つの画像をパネルに開いた。

 ――スイセンの絵。昔、スイセンを描くことができなかった友香に、俺は自分が描いたスイセンの絵をあげた。その後、また自分で同じ絵を描いた。それが、玄関に飾られていたものだった。「うまく描けてるね」と、今はいない祖母が褒めてくれて、照れてしまったのを覚えている。

 スイセンは一月の誕生花で、一月では咲かないのにどうして誕生花なのだろうと、疑問に思ったことはある。白いスイセンとかもあって、実家にあったのは専らラッパスイセンだった。



 私は携帯電話を開いた。

 ――スイセンの絵。昔、スイセンを描くことができなかった私に、俊くんは自分が描いたスイセンの絵を譲ってくれた。その後、また自分で描いたって言っていて、彼の家の玄関には、それが飾られていた。お祖母ちゃんに褒められたって、照れながら彼は言っていたっけ。

 スイセンは私の誕生花で、一月には咲かないのにどうして誕生花なのだろうと、頭をかしげてしまったものだ。黄色いスイセンとかもあって、彼が描いたのはどちらもラッパスイセンだった。







 こうしていると、俺は何を求めていたのだろうと思うことがある。どうして、そんな問いを自分に投げ掛けるのかはわからない。

 でも、はっきりとしている。彼女がいた場所に誰かいてほしい――それだけだ。



 こうして歩いていると、私はずっとあの人のことばかりを考えていたのだと、明確なものとして悟ってしまう。

 道端には、まだ緑色の銀杏の葉が落ちていて、またいつもの季節が訪れる――そう思いながら、私は目的もなく、歩いていた。








 俺はベンチから立ち上がって、空を見つめた。

 明日からは仕事か――

 そう思うと、どうしてか大きく体を伸ばしてしまう自分がいた。体が軽くなったような気がして、どこへ行こうかなんて考えもせずに、公園から出て行った。


 町に出ると、多くの人々が行き交っていた。日曜日ということもあり、買い物に来ている人が多い。カップルだったり、家族だったり。それを少しだけ羨望の眼差しで見つめる自分がいて、少しだけ虚しいとさえ思う。

 ここにいる人々、それぞれに今までの人生があって、彼らだけの時間と世界があって、その中に物語がある。自分もその中の一つに過ぎず、もしかしたら、誰かと共有し合っているのかもしれない。

 ――俺は一人じゃない。

 そう思った時、何かが煌めいたような気がした。夜空の星のように輝いたそれは、一つの閃光を俺に届ける。




 きっと、俺は見つけられる。そんな気がする。

 きっと、私は見つけられる。そんな気がした。




 同じ世界の中、同じ青空の下で、俺たちは……

 同じように、歩いている。今も、私とどこかで繋がっている。



 だから――

 だから……





 ――ガーネットのネックレスは、その証――





 俺も、

 私も、




 ――きっと、また会える――






 そんな気がする。























 友香へ



 きっと、これが届いたら驚くんだろうなぁと、書きながら思っています。


 俺もお前と一緒で、手紙なんて書いたことがなく、何を書けばいいのかいまいちわからないけれど、ともかく、お前にどうしても伝えたかったことを書きます。


 友香、あの時はごめん。お前は謝らなくてもいいのに、謝らせてしまったことと、お前を傷つけたこと……それを謝りたい。

 できれば直に言いたいけれど、それもままならないのが現状で、ごめん。


 あと、大事なこと。

 俺は、友香が好きだ。それだけは、今のところ自分で胸を張って言えることです。信じることができないと思いますが、それが真実です。ただ、それになかなか気付かなかったことが悔やまれるのですが。


 このネックレスは中学生の時の修学旅行で買った、友香へのプレゼントです。受け取ってください。


 友香、いつかお前に会いたい。

 だから、それまでお互いに頑張ろう。



 じゃあ、また。




                                       青木 俊










1月のスイセン  終わり

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