7 パンケーキとサラダ
しばらくすると、パンケーキとサラダをもってミャオの母親がやってきた。
そういえば名前は何て言うんだろう?と疑問に思ったが美味しそうな食事を前に聞くのは後回しにする。
うん、食事は出来立てが一番だ。
「どうそ、お召し上がりくださいませ。栄養たっぷりにしておつくりさせていただきましたわ。」
にっこりと微笑まれる。
(癒されるなぁ)
さっそくフォークを手にとってパンケーキに切り込みをいれると湯気がたつ。
(うん、美味しい。)
ナッツのすりつぶしが混ぜられたパンケーキは、血糖値が一気にあがらず前世でいう健康食品のようなかんじだ。
上に昨日とったであろうミマオの果汁ソースがかけられていて口のなかがすっきりする。
サラダにも同じソースがかかっていて美味い。
「御馳走様でした。」
手を合わせて礼をのべる。
「うーん、何かいい匂いがするんだけど...」
目を擦りながらミャオが起きてきた。
ユキはまだ寝ているようだ。
「パンケーキ焼いたのよ。ユキも起こしてらっしゃい。」
「パンケーキ?やった、俺二個食う。二個!!ユキ起こしてくる。」
バタバタとユキの方へ駆け寄る。
「おいっ!!ユキ!!パンケーキだぞ、パンケーキ!!起きろっ!!」
大きな方が響くミャオとユキの方へ行くと、ミャオがユキを強引に揺さぶって起こしている。
ユキはかなり眉間に皺がよっている。
お、モゾモゾと起き出した。
「おい、ユキパンケーキだぞ!!」
「パンケーキ食べる」
顰めっ面で答えるがパンケーキは食べたいようだ。
「母さん、ユキ起こしたよ。パンケーキちょうだいパンケーキ」
ミャオのパンケーキコールがとまらない。
「はいはい、もうちょっとで焼けるから。」ミャオの母親がそう諭す。
ユキがとぼとぼとイスに座ったので俺も食事は済ませたがイスに座る。
「ミャオ、フォーク自分のぶんとユキのもとってあげなさい。」
「はーい」
フォークをもってばたばたとイスにミャオが座る。
「ユキ、はいっっ」
フォークを渡されたミャオとユキの待つ体勢が同じで思わず笑う。
右手にフォークをにぎりしめてテーブルにつきたてているのだ。