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根之堅洲戦記  作者: 征止長
戦闘狂が率いる部隊
28/112

訓練中断

布に描かれた絵と注意書き。それを見ながらクルージュは溜息を吐いた。

騎士になって、もう直ぐ30年になる。

魔族の侵攻は、その少し前に始まったが、当時は危機感が薄かった。

今は追い詰められている。そう感じていた。全力を尽くしている。そう思っていた。


だが、やはり甘かったのかもしれない。領地のカラファト城が最前線となったが、未だに危機感が足りないと言われても、勇者に言われたら否定が出来ない。

そんな事を言われた訳では無いが、彼の行動は自分たちの甘さを認識せずにいられない。

魔属領となった場所の周辺で訓練を行い、地形を覚える。次の戦場と考えられる場所だ。地形を覚えるのは当然だろう。更に、魔族の事を知ると言って、解体を始めた。


「我が国は、とんでもない勇者を引き当てた様ですな」


同じように絵を見ていた部下の、呆れた様な(つぶや)きに同意する。

未熟な若い急造の騎士が大半となる50騎の部隊。それを率いて24名の脱走者を救助し、追っていた20体の魔族を撃破した。

それだけでも、信じられない戦果だ。それが1騎の犠牲も無いとあれば大戦果である。


この部隊の存在だけでも異質である。

その戦果が理解できないわけではあるまい。それなのに誰1人として驕る様子もなく、大いしたことはしていないような態度である。


そして、副長を務めるヴィクトルの変化。

彼の父親であるステファンとは親しくしていた。戦友だと言える。

そんな彼の息子であるヴィクトルは、5年前までは何処か才気走ったところがあった。確かに天才と言っても良い能力を持っていたが、己に自信を持ちすぎているのが欠点だと思えた。


そして、5年前に壊れた。理由は察している。彼の苦しみも分かるつもりだ。

彼に昔の輝きを取り戻してほしい、そう願う者を何人か知っていたが、それは彼の苦悩を知らない者だからこそ考える事だ。彼の苦悩は癒えることは無い。惜しいが朽ち落ちていくだけだと予想していた。


だが、再会した彼は変わっていた。昔の輝きなど霞んでしまう変化だ。

無知ゆえの自信では無い。己の無力を知りつつ、なお立ち向かう強さを持った輝き。

少し口調が軽くなったが、中身は重さを増している。何処か圧倒されそうになった。

聞けば、彼の指揮で半数以上の魔族を討ったという。


そして、その間に勇者が行っていたこと。

それこそが、今回の件で最大の衝撃だった。

勇者の部隊が上げた信じられない程の戦果は吹き飛んだ。その程度は戦果ですら無いと、戦果を上げた勇者本人に思い知らされた。


魔族の情報。奴らが、どうして攻撃を弾くのか。その謎を解き明かした。

生かした魔族を捕らえ、彼らの身体で実践した。勇者の言う身体を覆う気は見えなかったが、間違いなく一定の攻撃を仕掛けると刃は通り、高い生命力と言われていた魔族が、あっさりと死んだ。


魔族の一兵士にクルージュは、一騎打ちでは勝てない。そう思っていた。

あの、いくら攻撃しても死なない。果ての無いと思える攻撃をする重圧は、言葉には言い表せない。

だが、原因が分かれば今までと全く異なる心構えで戦える。今なら勝てる。そう思える。


しかし勇者は、それだけで満足せず、魔族がどのような動きが得手で、逆に不得手な動きが何か。それを、解体して考察している。

捕らえた魔族は手足の骨が砕かれていたので、正解か否かは、次の戦闘で確認する必要があるが、本来なら早くに知っておくべきだったと今にして思う。

何しろ、勇者は、たった1度の戦闘で、その情報を集めたのだ。単なる目先の勝利が霞むのも仕方が無いだろう。


「近い内に元帥と直接会って話す必要があるだろう。私が王都へ向かう手配と、留守の間の準備を頼む」


「承知しまし…」


「失礼します」


指示を出している最中に、部屋に別の部下が入ってきた。

救出した脱走者の話を聞いていた者だ。少し慌てているように思える。


「どうした?」


部下の説明を聞いて驚く。不快な話はあったが、少なくとも全体で見れば悪い話では無い。王都の反応も予想が付く。

どうやら、王都へ向かうのを早める必要がありそうだ。





◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇





「前線とは言え、粗末なものしか用意出来ずに申し訳ありません」


「いいえ、たいへん美味しかったです。部下も非常に喜んでいました。それと、今回の受け入れだけでなく、これまでの兵糧などの支援、改めて有難うございました」


カラファト城で、久しぶりにマトモな食事をした。兵糧になれたせいか凄く美味く感じる。

城主との会食なんて胃が痛くなりそうだったが、散々と世話になったので断るなんて選択肢は無い。

ヴィクトルとエリーザに同席させ、ジジィには隊員の引率を命じている。アイツ等が久しぶりのマトモな食事を前にして、変なことをしないか心配だったからだ。


会食相手の城主を務めるクルージュ将軍は、40歳半ばの屈強な人物だが、人当たりは良い感じだ。まあ、城主ともなれば、戦争だけをやっている訳にはいかないし、文官も支配下に置くので、外見通りの武辺者では務まらないだろう。


「では、食事も終わったことですし、話しますが、例の脱走者の詳細が分かりました。聞いて頂きたいのですがよろしいでしょうか?」


「お願いします。我々も気になっていました」


「前もって断らせて頂きますが、正直、不快になる内容もありますが。まず、タケル殿の隊で保護している少女ですが、名前をマイヤ・モルゲンスと言うようです」


「モルゲンス! あのモルゲンスですか? ……し、失礼しました」


エリーザが驚いて口を挿み、慌てて謝罪する。良くは分からんが、モルゲンスって有名なのか?

どちらにしろ、俺としては解説役が欲しい。


「申し訳ありませんがクルージュ将軍、私はロムニア王国での家名などに詳しくないので、この両名に会話に参加することを許してもらえますか?」


「わかりました。こちらこそ配慮が足らず、申し訳ありませんでした」


「それでは、最初に必要な事前知識を、私から隊長に説明させて頂きます。先に断らせていただきますが、ウチの隊長は、遠回しな言い方や、丁寧ながらも察しろ的な説明は好まないので我々の間では、上品とは言い難い会話がされるかもしれません。不快に思うこともあるでしょうが、お許しください」


「了解した。任せるよ」


た、助かる。ずっと堅苦しい空気だと辛いんだよ。ナイスだ同志ヴィクトル。それに何処か嬉しそうにヴィクトルを見るクルージュさんにも感謝。


「まずは、モルゲンスって家名だが、中貴族だが、相当に大きい領土を持っている上級貴族の一歩手前。そんな家だ」


「要はお前の家やエリーザの家程では無いが、喧嘩が出来るくらいには大きいって事か?」


「そうだ。今回戦闘があった付近には、それなりに大きな中貴族が複数あったが、その代表みたいなものだ」


この世界での貴族は、大きく分けて大貴族、中貴族、下級貴族となる。まあ、そのまま公式に下級貴族とかは言わないが、分かりやすい俗語として通じる。

で、大貴族の代表と言えるのがエリーザの家で、カザーク王国との国境を守るライヒシュタイン家。

他に、西の海峡付近を守護するパドゥレアス家や南の穀倉地帯を預かるラドミール家などがある。

中貴族とは大きさは違えども、領地を預かっている貴族。


要は、大貴族が豊臣政権内での5大老クラスで、王家との繋がりが強く、国の運営に関しても発言力が強い。

中貴族は領土も発言力もそれなりだが、ピンからキリまである。江戸時代の大名と同じで大藩から小藩まであり、それと一緒と思って良い。

元帥やクルージュ将軍も中貴族の一員だ。


下級貴族は、領地を持った貴族や王家で働く身分で、領地は持たずに報酬を貰って生活している。

また、基本的に王都での生活も屋敷を持つ者は少なく、軍の隊舎や仕える大中貴族の屋敷で生活している者が多い。

ウチの隊員はヴィクトルとエリーザ以外は下級貴族である。

そして、助けられた幼女、マイヤは中貴族の娘。江戸時代の大名の娘に等しい。


「じゃあ、あの子ってお姫様みたいなものか?」


「その認識で間違いない。(ウチ)には、その認識を崩しそうになるエリーザが居るが、それはそれだ。

 公式の場でも王女は姫殿下で姫様とは言わないが、エリーザやマイヤは姫様で通る」


「エリーザと同格……急に俗っぽくなったな」


「だから注意しただろうが。それはそれだと。今だけで良いからエリーザの事も高貴な姫様だと思え」


エリーザを見ていると勘違いしそうになるが、普通は中貴族以上の娘は騎士になったりしない。

現在は、追い詰められた王家が形振り構わずに、才能さえあれば騎士にしたがるので、エリーザの存在も珍しくないが、そのエリーザを普通と思う俺の認識は、この世界の本来の常識とはズレているらしい。

常識的には、エリーザ様のような高貴なお方が剣を取って戦っておられる。お労しや~。と思うのが正解。


「じゃあ、そこのお姫様が脱走してきたってことは?」


「ああ。半年前の戦いでモルゲンス家は滅んだ。一族は全滅と思われていた。

 あと、補足として5年前の大侵攻の後から半年前まで、ロムニアを支えた貴族で最大の功績が誰かって言われたら、ほとんどの者がモルゲンス家だと答える」


「じゃあ、目出度いって話だよな?」


「ああ、普通は大喜びだな。問題は……」


そう言って、クルージュ将軍に視線を送る。そう。それだけなら良くやってくれました。ありがたや~。で、終わる話なんだが、将軍の雰囲気だと、色々とあるらしい……って、あれ? そう言えば、あの子って投げ捨てられていなかったか?


何処か微笑ましいものを見る視線で俺たちを見ていたクルージュ将軍が、真剣な表情を作る。

さあ、真面目な話だ。


「タケル殿への解説、ご苦労だったな。ヴィクトル。

 さて、それでは、ここで分かったことなのですが…」


半年前の侵攻で、モルゲンス家は領土を奪われ、一族は滅んだように認識されていたが、それは外から見ての事。中から見ると戦死した者以外は家畜としての過酷な生活が続くようだ。

モルゲンス家の例で言うと、当主を始めとした壮年の男性は戦死したが、当主の妻や子供は生き残って家畜としての生活が始まる。


ただ、家畜と言ってもランクがあるようで、貴族なんかは上等な肉として扱われているらしい。

これは、前々から分かっていたことではあるが、魔族は魔力が多い者を好む。そして、基本的に平民より貴族の方が魔力は高い。

魔力がある平民で編成される弓兵だが、貴族だったら魔力が少なくて騎士を目指さない者でも弓兵くらいはなれる者が多い。


今回の脱走劇は、上等な肉として飼育されていたモルゲンス家の生き残りが反乱を起こした。

騎士を目指せない位の弱い者しか残っていなかったが、それでも家畜としての運命を受け入れるよりはと立ち上がったようだ。

ただ、立ち上がろうにも、1番年少の娘、つまりマイヤは戦えるはずもない。また、反乱自体が本気で成功するとは考えていなかったのだろう。

マイヤだけでも生き残ってほしい。そう願う母親と姉によって、戦う力が無い下働きの者に預けられて混乱に紛れて脱出した。


「つまり、彼らは姫を託され、脱出させてもらった下働きの人って事か」


「それが、託された姫様を投げ捨てるところを見られた。俺たちの質問に答えにくいはずだな」


「ギリギリまで守ろうとしてたんだがな……もう少し、早く出ていれば良かったな」


「彼らに同情するのですか?」


「そうですね。同じ立場になったら戦って姫様を逃がす。私ならそう言えますが、それは私に戦う力があるからです。それを身に付けることが出来る環境にあった。

 それが無かった彼らの行動を、上から目線で断罪する気はありません」


彼等にとって、俺たちの登場は最悪のタイミングだった。もう少し早ければ姫様を抱きかかえたままだったし、遅ければ投げ捨てた後になるので、姫様の事を黙っていれば良かった。


「そうですね。ですが、彼らの処遇は王家と相談の結果となるのですが、どう処遇しようと周囲の目があります。厳しいでしょうな」


何でもモルゲンスの当主は良い殿様だったようだ。配下の騎士だけでなく領民にも慕われており、半年前の敗戦の前に、自国の領民を大量に疎開させたので、今でも慕っている領民が、そこら中に散っている。

彼等が、今回の事を知れば姫様の生還を喜ぶのと同時に、一緒に逃げながら姫を見捨てた彼らを許すはずが無いというのがクルージュ将軍とヴィクトルの予想だった。


「そこに口出しをする気はありません。この世界のやり方で決めれば良いでしょう」


俺の常識で言えば、最初に平民を守る立場である貴族が魔族に負けた罪がある。敗北は罪だ。大罪である。

その罪に比べれば、姫様を投げ捨てた罪なんか……いや、もう少し成長すれば凄い美少女(至高の宝石)になると考えれば、やはり許せんか。


「それでは、マイヤは王家の預かりとなるのでしょうか?」


「そうなるだろう。或いは、王都に屋敷のある貴族の預かりとなるかだな。ヴィクトルとエリーザも候補に挙がるだろう」


まあ、どちらにしても俺には関係が無い話だ。

マイヤはクルージュ将軍に預けて、俺たちは訓練の再開だな。出来れば、少数で動いている魔族を発見して研究の結果を確認したい。


「なあ、隊長。すでに他人事って顔をしているが、まだ終わってないぞ?」


「え? まだ、なんかあるの?」


「早く魔族と戦いたい気持ちは分かるが、残念ながら近い内に王都へ戻らなくてはならないだろうな」


「な、何で? マイヤを送り届ける任務なら、別にいるだろ? もっと相応しそうな…」


「申し訳ありませんが、その任は勇者殿で無くてはならないでしょう」


「クルージュ将軍の言う通りだ。さっきも説明したが、マイヤは囚われのお姫様だ。それを救ったのは伝説の再来である勇者の率いる部隊。ああ、ちなみに勇者は隊長本人じゃなく、勇者って響きで客観的に考えてくれ。

 しかも、その部隊は今年騎士になったばかりの未熟な騎士で編成され、勇者はそんな部隊を率いて一兵も損なうことなく敵を全滅させた。

 そこで質問。それを聞いた若い騎士や民衆はどう思う? その反応を想像した王宮の廷臣はどう動く?」


お姫様を救って、敵は全滅、味方は無傷。勇者ってカッケェ~、俺もそんな部隊で戦いたい……うん。どうやら客観的に見たら凄い事をやったらしいぞ。

そりゃあ、政治家としては宣伝に使いたいだろう。俺としては時間の無駄だが、国民の士気を上げる格好の材料だ。使わない手は無いよな。

……もしかして戦勝パレードみたいな事をしなくてはならないのか?


「気付いたか。それで、隊長が全力で拒否したら、陛下と言えど無理は言わないが、どうする?」


「士気もあるだろうし、嫌とは言い難いな。だが、あまり派手なのは勘弁してほしい。何より時間の無駄は避けたいな」


「その辺は、まだ戦いは終わっていないのに浮かれるなと、暗に言えば大丈夫だろう。むしろ、その方が良い。騒ぎたがる廷臣は居るだろうが、そのような戯けはダランベール殿が抑えてくれるだろう。

 クルージュ将軍、王都への伝令は出されたのですか?」

 

「いや、今から出しても深夜では馬を駆けさせることは出来んからな。

 明日の早朝から出発させる予定だ。どちらにしても王都へは明日中には到着する」


「では、その伝令に私も一緒に行きます。隊長、俺が少し隊から離れる許可をくれ」


「何をする気だ?」


「国の戦略としては納得できるが、隊としては時間の無駄だ。少しでも時間を取られないよう交渉する。

 だが、それでも時間の消費は避けられない。だったら、前倒し出来る事を前倒して相殺しよう。

 今後の予定として、隊員の増員が考えられる。むしろ、するべきだ」


ヴィクトルの予想としては、全力で急がせても王都でマイヤの受け入れが整うのに1週間はかかる。

その間、俺たちはカラファト城の周辺から動くことは出来ない。全く持って時間の無駄だ。

よって、その1週間を使って、隊員の補充を行う。今回の実績から言っても問題ないと考えられる。その選別を先に終えて、俺が王都へ戻ったら直ぐにでも新しく補充された隊員を連れて動ける準備をしておく。


一応の予定として、1週間後に王都に近い街で宿泊。早朝に出発して王都の南門から入り、民衆が見守る中をゆっくりと北上して城内に入る。今度は南城門から下級騎士や見習い騎士に見守られながら宮殿まで北上してマイヤを引き渡す。マイヤは馬車が良いかもしれないが、本人が望むならダニエラの馬に乗せても構わない。ただ、お姫様らしく着飾ってもらう。


到着後は晩餐会が行われるだろう。大貴族中貴族との楽しい時間。そこは隊員諸共、強制参加だ。

翌日も夕方くらいまで、俺だけは王宮の人間に捕まる覚悟が必要らしい。そこは諦めろと言われた。

だが、その間、1日だけとは言え、隊員に休暇が与えられるのは悪くない。アイツ等も良く耐えたしな。


ヴィクトルは先に戻って、それだけで済むように交渉し、同時に元帥と相談して隊員を集める。

急激な増加は望ましくないが、ヴィクトルに言わせれば、大軍の前だと50騎では針を刺すようなもので少なすぎる。飲み込まれる危険も増える。本当は10倍は欲しいが、現状だと倍の50騎の追加、そこを一押しして60騎の追加を希望する。質も若くて力量がある者を集める。ただ、自信過剰な奴は却下。


悪くないプランだ。クルージュ将軍は、廷臣がそれだけで済ますのは難しいと考えているようだが、ヴィクトルは絶対に譲らないと断言した。頼もしい限りだ。

俺もそれ位なら我慢できる。と、言うか、これ以上拘束する気なら、マイヤを放り出すと言って脅迫しよう。ヴィクトルは悪役を引き受ける気かもしれないが、俺の方が危険人物だということを知ってもらうのも悪くは無い。


大変そうなヴィクトルには悪いが、もう1つ追加注文。

注文自体は容易いと受け入れて貰った。その後は知らんという事だが、多分だが大丈夫。

結局、クルージュ将軍も受け入れ、交渉をフォローする人員を付けてくれると約束してくれた。

同時に、待機となる1週間は将軍の部下と一緒に訓練をすることになった。これはこれで役に立つだろう。


あと気になるのは、ずっと黙っているエリーザが何を考えているかだが……


「何か気になることがあるのか?」


「え? いえ、大したことでは無いのですが、確かに私って、お姫様扱いされたこと無いなって……」


とりあえず殴った。




一区切り。感想や評価をしてもらえると助かります。何分、流行から外れている自覚はあるので、どう思われているか気になって……


次回はプロローグに出ていたディアヴィナ王国の勇者の動向を間に挟みます。


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