表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リセエンヌ  作者: 松本龍介
54/62

余話 ホテルにて、余話 居間にて

ホテルにて


 携帯電話が鳴った。短い音なので、電話ではなくメッセージだ。母親か碧だろう。

 ズボンのポケットから取り出してみると、やはり碧だった。『四柱神社の向かいの藤がチョー見頃です! 明日早く帰国したら、松本駅に迎えに行くので、一緒に見に行きましょう! 荷物持ちはお任せを!』

 約束は出来ないと事前に言っておいたのにわざわざこんなことを言ってくるということは、よほどその藤が良かったのであろう。飛行機が時刻通りに発着すれば夕方松本に着くから、日の長いこの時期なら花見するのに十分な時間がある。

 とりあえず返信を認めよう。『早く着くかどうかは運次第だけど、何にせよ成田に着いたら連絡します』

 飛行機の出発時刻は夜だから、まだまだ空港に行くまでには何時間も余裕が有る。これからショッピングモールに行って屋内スキー場で一滑り、その後別のショッピングモールに移動して食事と買い物、いや多分冷やかしだけになると思われるが、そんな楽しい予定が入っている。にも関わらず少し気が漫になっている自分に軽く驚く。旅行に行って、早く帰りたいと思うことなど嘗て無かったのだが。




居間にて


 「来い来いサブロー」

「よっしゃよっしゃ。今日は楽しいおでかけだ」

「そうかそうか。獣医も楽しみに待ってるぞ」

「よしよし。じゃ行くか」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ