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リセエンヌ  作者: 松本龍介
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余話 呼び名

余話 呼び名


 「青井さん」井上が藍に呼び掛けたのだということは分かっている。

 「はい…」

 「日直、おれ号令で、青井さん黒板でいい?」

 あおいさん、という響きに、碧は何とも言えない違和感を感じた。自分が呼ばれているのでないことは分かっているが、何だか背中から尻にかけてむずむずする。十五年余の人生で、相生さん、碧ちゃん、碧センパイ、などとは呼ばれてきたが、名前にさん付けは記憶に無い。漫画などでは、良家のお嬢様が母親や姉からそう呼ばれていたりするが、現実にそれを見た者などついぞ聞いたことが無い。

 放っておいて藍が「青井さん」以外の呼び名で呼ばれるようになることは考えにくい。頻度は低いかも知れないが、誰かが藍に呼び掛ける度にこの変な感じを味わうことになるのだろう。

 となると、青井さん以外の呼び名を学級内に普及させる必要が有るが、自分以外の者が藍ちゃんと呼ぶのは嫌だ。何かうまい作戦を考えねばなるまい……。


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