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国営会社『黒葬』~秘密結社は暗躍し、世界の闇を『処理』する~  作者: ゆにろく
Ⅱ 南極古代都市『アトランティス』編

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第70話 地下へ(1)

「――で、燈太クンが変なものを見た、私がここから更に地下へ続く巨大な階段をみつけた、という訳デス」


 幽嶋は皆を集め情報共有を行った。


「オイ、燈太。貴様がそのイメージが頭に飛び込んできたのは能力を使った直後なんだな?」


「はい。それは間違いなく」


「ふむ……」


 静馬は何かを考えるようにして黙りこんだ。


「能力のパワーアップなんスかね? サイコ……なんちゃらって」


「た、確か、サイコメトリー……じゃないですか?」


「それッスね!」


 空と藤乃が言うサイコメトリーとは物の記憶を読み取るような超能力だったはずだ。

 燈太は指を合わせ、能力を使った。

 時間、温度、場所。そういったものは読み取れるが、やっぱりイメージが頭に飛び込んでくるようなことはなかった。


「……そういった能力が備えついたわけじゃなさそうです。何度か試しましたけど、建物近くで能力を使うときだけイメージがみえる感じです」


「ドンマイッス!」


 空は燈太の肩をバンバンと叩いた。


「……いや、貴様はここに入るとき、『共鳴』を一度起こしている。能力が『共鳴』のあと変化、もしくは覚醒したというケースが何度か確認されている。お前もあの『共鳴』で不完全ながら能力が変化したという風に考えることもできなくはない。もしくは――」


 静馬はそう言うと、建物の方を見た。


「こっちにまだ『何か』がある」


 燈太の能力ではなく、オリハルコンで出来た建物に『何か』がある。それも否定はできない。しかし、なぜ燈太の能力が関わってくるのか。


「『何か』ってなんだよ」


「知らん。わかっていたら苦労しないだろうが、クソ猿」


「それを考えんのがてめぇの役割だろ、ボケ」


「なーんですぐ喧嘩するんスか!」


 紅蓮と静馬の間に空が止めに入った。


「あの……皆サン? 私の発見の方は?」


 そう、こっちも大発見である。


「そ、そうですよ! 凄いです課長」「スゴーイ!」


生物課(身内)だけに褒められてもなお悲しくなるだけデス」


『アトランティス』の建物には入り口がないことを考えると、幽嶋の言う巨大な階段というのはどこへつながるのか非常に興味が湧く。ここまでの調査で何か目ぼしい物がなかったこともあり、期待せざるを得ない。


「このへん調べててもなんもねーし、幽嶋さんの言う階段調べてもいんじゃねーの?」


「遺跡の地下! お宝の臭いがするッスね!」


 ほんとにありそう。

 その時、イヤホンからノイズが聴こえた。指令部が何かこちらに指示を出すようだ。


『こちら、指令部長獅子沢。伊佐奈の言う通り、今から階段の調査の方を行ってもらう。あと、坂巻。その調査の際は、能力を頻繁に行使し、その「イメージ」のついても調査しろ。以上だ。検討を祈る』


 調査開始だ。

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