愛スル事ヲ誓イマスカ。
「準備はいいか?」
俺の言葉にエレットは大きく頷く。暗い廊下の突き当たり、丁字路のちょうど真ん中で二人して並び前方にいる存在を睨みつける。
対面する廊下の端には何やらもぞもぞと蠢くモノがいてそれらは少しずつ俺達の方へと向かってきていた。
やがて廊下の窓に月明かりが注ぎ込みそれらを映し出す。
蔓延る亡者共は全て首が無く、だらりと弛緩しきった腕をぶら下げたままにこちらへ歩き続ける。その集団の奥には片手に剣を持ち、もう片方の手にはこの場に不釣り合いな程に浮いた存在。自衛官御用達の軍用ラッパが握られていた。
「一体どうやって吹いてるんだろうな?」
「ガウセセ、ワハテ?」
声を出す口が無いのにあれほど見事な吹奏を行う事はよく考えてみればありえない事だ。俺の言葉に同意とばかりにエレットも首を傾げていた。
「まっ、関係無いけどな」
不死者の生態について考える必要は無い。今やるべき事は奴を倒し、俺達の無事を確保する事。それだけを考えればいい。
「いくぞエレット。状況開始だ!」
言うが早いか為すが早いか。小銃の銃口は言葉を言い終わる前に火を噴いた。蠢き進む首無しゾンビの群れに疎らに放たれた光は一見するとただのばら撒きに見えるが、廊下に広がって進む敵には中々効果的だった。
三十発入りの弾倉を撃ち尽くし、非常にゆったりとした動作で新たな弾倉を込めて撃つ。数の多さがそのまま互いの動きの妨害に繋がり、連携とは無縁な集団はあっという間に倒れていく。
俺はその光景に満足し思わず口笛すら吹かしてしまう程である。それほど呆気なくゾンビ達は無力化されていったのだ。
「弾除けはいなくなったぜ? さぁ、どう動く?」
笑みを浮かべ不敵な様子の俺にデュラハンは何か思うところがあるのか、その場で一旦立ち止まる。直立不動するその姿は何かを警戒しているようにも見えた。
(気付かれたか?)
首筋に不穏な気配を感じ、俺の表情を不敵な笑みから引き攣った笑みに変わる。奴がここで俺達の作戦に気付いてしまっては元も子も無い。仕方無しに俺は作戦を前倒しにする。
「エレット。ちと遠いが頼む!」
「イ、ゲオテ、イテ! ……ンイルヴァンァッ!」
気合の入ったエレットの声とは裏腹に、飛び出た白き炎は俺の指先程の大きさしか無く輝きも弱い。さらには威力も無いのか非常にゆっくりな動きでデュラハンの元へと飛んでいく。
まだ不死者を滅する程の魔力は回復していないのか吹けば掻き消えてしまいそうなほど心許無く、ふわふわと漂う炎はまるでタンポポの綿毛にも見えた。
「――ッ!」
放たれた低威力の魔法にデュラハンは自分が舐められていると感じたのか、手に持つ剣で叩き落とすとすぐさま駆け出し俺達への距離を詰める。荒々しい走り方は猪突猛進する獣の姿と重なり、想定外の速さで迫る。
「オカッ! ムーロハジメ!」
「やるぞエレット。気張れよッ!」
ここまでは順調。問題はここから先だ。
「散開ッ!」
号令と共に俺とエレットは同時に左右の通路に分かれて走り出す。後ろを振り返らず全力疾走する神官服と迷彩服。
一切迷いの無い敵前逃亡にデュラハンは面食らったのか立ち止まる。一瞬だけ。
「ーッ! ーーツッ!」
声なき声をあげ二つの影を交互に見やるデュラハンは、迷った後に追いかける相手を決めた。
「よしっ、かかった!」
デュラハンが追いかけたのは神官服の方だった。俺は後ろを一度だけ振り返り作戦通りの行動を取るデュラハンへほくそ笑む。
神官を追いかけるのは当然だ。何故なら不死者にとって脅威となる光の魔法を唱えられるのはエレットの方なのだ。
俺の銃ではゾンビを駆逐する事は簡単であっても鎧に包まれた相手を倒すのは手厳しい。現に先の戦闘でも俺の攻撃はデュラハン相手に大した効果は得られなかった。
奴からしてみれば対不死者の魔法を使える神官さえ倒してしまえば後に残った俺は煮るなり焼くなり自由にできる。そして俺達二人を倒してしまえば残った一人である負傷したイオンにもトドメをさせる。
ありとあらゆる理由を考えても、エレットを狙う利点しか無い。
(後は頼むぜエレット……)
声に出さず、心の中で呟いた俺はそこから先振り返る事は無かった。
神官服の裾に何度か足を取られそうになりながらも、無我夢中で走り続ける。
月が雲に隠されて一瞬だけ暗くなる廊下に気を取られて壁に接触し肩を擦り付ける。鈍い痛みが肩から首へ登り頭へ響く。それでも尚走る事は止めない。
時折追いつかれそうになりデュラハンが振るう剣が頭上を通り過ぎ、頭に被る黒と白のベールの端が切り裂かれるが、それでも足を動かして走り続ける。
小石に躓き転びそうになるも剣を杖代わりに態勢を立て直し尚をも走る。スカートの裾はとっくに破れ、背中の部分も大きく裂けている。
それほど長い距離では無いはずなのだが常に向けられる殺気の所為か、気が遠くなるような時間を走っている錯覚に陥る。
(見えたッ!)
命を削らんと振るうデュラハンの猛攻を辛うじて避け切り、ついに目的地が見え心の中で歓喜の声を上げる。
少しだけ開かれた大きな扉がすぐそこに映り心が浮き足立つ。その隙を見逃す程、後ろから追いかけてくるデュラハンは甘く無かった。
「ツウッ!?」
突如として背部から感じる激痛。堪らず勢いよく前方に転がるように吹き飛ばされ、頭を木製のドアにぶつけて悶絶する。
デュラハンの勢い任せの体当たりにより、飛びそうになった意識を自らの手で頭を叩く事によって誤魔化し、追撃として放たれた逆袈裟斬り皮一枚でなんとか避けるが神官服の腹の部分が破け肌色の皮膚が露わとなる。
「クゥゥ……ッッ」
呻くような声を出しつつも、這いずるように部屋の中へ入る。デュラハンは無理な体勢で斬撃を放った所為なのか少しの間動きが止まっていた。
「ハァ、ハァ、スゥーハァー……ゲホ、ゲホ……」
荒い呼吸を整える為に無理矢理深呼吸を繰り返し、部屋の中の異様な臭いにむせ返る。
剣を杖にしよろよろとした足取りで奥へ進み、置いてあった木箱に寄りかかる。体重を預け何度も肩で息をしたおかげで少しだけ呼吸は楽になった。
「……ッ」
ギギギっと軋む音をわざとらしく立てながらデュラハンは部屋の中に入ってきた。獲物を追い詰めた満足感からか、何処と無く嬉しそうにも見える。まるで叙勲される騎士の様に優雅な雰囲気を醸し出しつつ歩み寄ってくる。
「ヨォウ、フゥッシケ……」
荒い息遣いの口から出た言葉にデュラハンは全く反応せずに歩み寄る。
「フゥッシケ、ヨォウ、デュラハンッ!」
変わらぬ歩みに変わらぬ存在感。言葉を一切意に介していない様だ。
「フゥッシケッ!」
大気を揺らす声は虚しく響く。遂にデュラハンは一足飛びで斬れる間合いにまで入る。
「……意味はな。糞野郎だ。ルチアが教えてくれた」
「ーーーッ!?」
俺の言葉にデュラハンは初めて動揺の色を見せる。ガチャリと鎧を鳴らして半歩退がり構える。俺はその姿を見て無感情なこの敵に、初めて一杯喰らわせてやったと嬉しさが胸の奥底から込み上げてくる。
「女の尻を追いかけてるつもりだったか? 節穴だなお前の目は!」
胸元からタバコの箱を取り出し、俺は火を点ける。赤く照らされた俺の姿をデュラハンはどのような目で見たのだろうか。どのように思ったのだろうか。
「女装なんて忘年会の余興以来だぜ」
俺はエレットが着ていた神官服を身に着けていた。伸縮性があるにしても所々が無理やり着た際に破け、特に足と腕は寸足らずになり、パツパツに張った肩周り、背中の所は服を無理に来た際に大きく破けてしまっているので被っているベールで隠している。唯一、胸の部分だけは俺の胸よりも布生地を余分に余らせていた。
黒白のベールから覗くものは金髪では無く黒い短髪に黒い瞳。俺はその黒色の眼でしかと前を見据えていた。
「あぁ、悪い。お前は見る目が無かったもんな?」
「〜〜〜ッッッ!」
怒りに身を震わせ、カタカタと鎧同士が擦れる音がする。俺はさらに挑発するように煙草の紫煙をデュラハンに向けて飛ばし中指を立てて手招きした。
すると見事に挑発に乗ったデュラハンは爆発的な速度で飛び出し、俺に向け剣を振り下ろす。思い掛けない速度に内心ビビりつつも半身で避け距離を取る。寄りかかっていた木箱を一刀の元に破壊したのを確認した後に、入り口近くまで一気に駆けて移動した。そして俺は入口のドアを内に閉め、背水の陣の覚悟を決める。
破壊された木箱の中に入っていた瓶詰めの液体をモロに被った鎧は液体が滴り落ち闇の中で月灯りに照らされてなんとも幻想的な佇まいを見せてくる。
「がっつくなよ。嫌われるぜ? 少しはゆっくりしてけよっとなァッ!」
言葉の最後に俺はタバコの火をデュラハンに向け投げつける。放物線を描き向かうそれをデュラハンは剣の一振りで叩き落とそうとした。空を切り裂く剣と仄かに光る赤い火が触れた瞬間、鋼の身体は炎に包まれた。
「ーッ!? ーーッッ!?」
突如燃え盛る我が身に驚き慌てふためくデュラハンに俺は笑みを浮かべる。淡い炎に照らされた俺の笑みはさぞかし悪人面だっただろう。
「知ってたか? 酒は燃えるんだぜ?」
「ーーーッ!」
腕を振り回し、身体を大きく揺らすデュラハンは俺の不敵な笑みに気が付くとそのまま猛然と突進してきた。風を切るように迫る鋼の塊は、あまりの速度により身体を包んでいた火が搔き消えそうになる程だ。しかし、俺はその勢いに呑まれず冷静に後ろへ下がり胸元を探る。
「燃えるのは少しでいいんだ。それで充分だからな!」
探る指先に触れたモノの蓋を開け、その中身を淡く燃える対象へと振りかける。
茶色がかった液体の飛沫は宙を舞いそのうちの数滴がデュラハンの身体へと当たる。途端に爆ぜたように火炎が立ち登りデュラハンの身体を覆い尽くす。
「最後の一杯だ。とくと味わえやッ!」
ガソリンが入っていたペットボトルを投げ捨て俺は吠える。酒の燃焼とは桁違いの火炎に飲まれた鎧は漆黒の身体を赤く染め上げる。
「〜ッ、〜〜♪」
炎に巻き上げられながらもデュラハンは手に持つラッパを本来なら口があるべき場所に持っていき甲高い音で吹奏する。すると足元から魔法陣のようなモノが浮かび上がり、そこからは首の無いゾンビが這い上がって来た。一つ二つの数では無い。十や二十の数の暴力でこの状況を打開しようとしていた。
「甘いんだよッ!」
俺は胸元の収納スペースから9ミリ拳銃を取り出し明後日の方向の床を撃つ。小銃のモノと比べると小さい発砲音が鳴り、小さな弾が床に当たり火花が跳ねた。
その火花が床に撒かれていた液体に当たるとほぼ同時に、部屋の中は一瞬にして火に包まれる。部屋を埋める勢いで燃える炎はゾンビやデュラハンはもちろんのこと、俺自身も包み込む。
「ぐっ……」
炎に巻かれ俺は一瞬だけ怯むが、身体に熱さを感じさせない事を理解すると銃を胸元に入れ直し前を向く。
「神官の耐火服に補助魔法。これ程とはな……」
予め床にばら撒かれた食糧庫の小麦粉や腐った肉、そしてアルコール度数の高い酒に火は次々に引火していき炎は勢いを増していく。炎に煽られていくゾンビは俺に倒されるまでも無く火の勢いを増すための薪となっていく。
その光景を眺め、自身が着る神官服とエレットの補助魔法の効果の高さに俺は舌を巻いていた。
「ーーーヅァッ!!」
いよいよ急を呈してきたのかデュラハンは剣を真っ直ぐに突き出し、そのまま俺に向けて突撃をしてきた。
策もへったくれも無い、自暴自棄な攻撃手段だが鎧の重量を乗せた一撃はまともに受ければ致命は必須となる。俺は横に飛んで距離を取り突進を避け、元いた場所を漆黒の鋼が通り過ぎてゆく。
「そう来たか。けどな……」
締め切られた部屋の中で一気に燃え盛った炎は最初の勢いが良すぎたのか、燃やせる物が無くなってしまい大火を徐々に小さくしていく。小さくなればその分威力や熱量は下がってしまい、相手の動きを妨害する効果は薄まってしまう。
そこの隙を突いたデュラハンは俺に突進すると見せかけて一気に入り口のドアにまで進み、木材で作られたドアをその重量で体当たりをして破壊する。
「それは予想してたぜ?」
メキメキとへし折る音が鳴り木製のドアは破壊される。頑丈そうに見えたドアだったが長い年月が経過した所為なのか、鋼の巨弾を受け止めきれる強度は既に失われていたようである。
勢いそのままに壁にまでぶつかってようやくデュラハンは止まり、その体躯を振り返らせ食糧庫のの中にいる俺を眼無き視線を送ってくる。その様子は自身の戦闘力を誇らしげに語っているようにも見える。
その誇り目掛けて部屋の中の炎は一気に噴き出してぶつかって行った。
部屋の中で燻っていた火は自慢気な態度に頭に来たのか、烈火の如く逆上し再び大火となって部屋の外のデュラハンへ襲い掛かる。
「くっ……」
炎の流れが外に向かっていく圧と熱を背中に感じ俺はよろけて咄嗟に剣を杖にし、転ばぬように耐える。炎の渦は全てデュラハンの元へ向かっていて、内側から見るそれは龍の激昂という言葉が相応しいだろう。
バックドラフトと呼ばれる現象が存在する。締め切られた室内で火が燃焼し続けると酸素を消費し過ぎて火は弱くなる。その状態の時に窓が割れたりドアが開かれたりすることによって外の酸素が補充され急激に炎の勢いが増す現象である。
大規模な火災現場などで消防が突入して消化や救助活動を行う際に最も気を付けなければならないモノでもあるのだ。今起きたのはまさしくそれであり、当然俺はこれを狙っていた。
「補助魔法様々だぜ。まさか呼吸補助の魔法まであるとはな?」
火の中にいた俺も通常ならば酸欠や熱気で自身の命も危ない筈なのだが、そこはエレットの強力な補助魔法のおかげで事なきを得ている。俺は今一度大きく深呼吸をして歩き出す。
火に吹き飛ばされ、壁にもたれかかるように倒れたまま動かない首無し騎士に俺は警戒をしながらも近づいて行く。持っていた剣も遠くへ飛ばされ彼方へ落ちていて、先程まで軽快に吹いていたラッパは入り口の近くに落ちていた。
俺は金色に少し煤が付いているラッパを拾わずに改める。見れば見る程間違い無い。自衛隊で使われているラッパそのものだ。
「手強かったぜ。でもな、これで最後だっ!」
俺は倒れ臥すデュラハンに向けて剣を大きく振りかぶり、そして全力で打ち下ろした。
鈍い金属音が鼓膜を揺らし、剣が真ん中からへし折れ飛んで行ってしまうほどの威力を前に紅く染まる鋼の鎧は亀裂が入る。
「ーーヅゥ!? ……ッ……」
叫ぶように身体を震わせたデュラハン。度重なる俺達の猛撃に鎧は既に限界を迎えていたのか、亀裂の波はどんどんと広がっていきやがて全身に回る。
「今のはテメェが殺した冒険者の分だ。そしてこれがぁッ!」
俺は刀身が短くなった剣を逆手に持ち、先程よりもさらに力を込めて振り下ろす。
「俺の大事な仲間……イオンの分だッッッ!!」
「ヅゥゥゥッ!!」
胸に真っ直ぐ振り下ろされた剣は既に亀裂塗れの鎧を微塵に打ち砕く。断末魔のような声無き悲鳴を出し、デュラハンの鎧は完璧に崩れ去り辺りに広がる静けさは戦いが終わりを迎えた事を証明してくれた。
しかとそれを見届けた俺は目の前に残ったモノを見た。
「同郷のよしみだ。自衛官さんよぉ……」
鎧の破片に埋もれ、目の前で倒れたままの迷彩服を着た首無し人間を前にし、俺はゆっくりと膝を手を合わせる。
仰向けの形で倒れたまま動く気配は無い。そして相変わらず顔の部分には何も無くただ青白い炎が湧き上がっているのみであった。
顔を見ればもしかしたら誰か分かるかと期待していたのだが確認できないのであれば仕方がない。
あとは胸元の名札を確認すれば分かるかもしれないのだが、残念ながら迷彩服の損傷が思ったよりも激しく名札の箇所は擦れて見えなくなっていた。
「クソッ。誰なんだお前は?」
僅かに上下する胸を見るにまだ息はしていると判断できる。とすれば後はこのデュラハンが意識を取り戻した時に聞けばいいと結論付けた。
「仕方ねぇ。終わり良ければ全て良しだ」
場内で銃声が鳴らなかった事から途中で別れたエレットは俺の小銃もろとも無事に逃げられたはずだ。ゾンビを生み出すデュラハンは俺の前にいたので安静にさせたイオンも無事だと思われる。
結果として見れば調査対象は生きたまま確保でき、俺とイオンは生きている。幻想調査隊の入隊試験としては文句無しに合格な筈だ。
「帰るか……」
疲れ切った身体に鞭を入れ、俺はデュラハンが落としたラッパを拾った。部品に付いた煤を手で払うと元の金色の輝きが戻ってきた。
そして俺はそに映ったあるモノを見て気が付いてしまった。
「ッ!? ……成る程ね。どうりでラッパの音に聞き覚えがある筈だぜ」
驚きつつもいざ思い返して見れば納得が出来る。道中に何度も聞いたラッパの音色が懐かしく思えた本当の理由がそこにあった。
俺はどこか呆れたような溜息を吐き、天を仰いで自身の胸の中身を全て吐き出した。
「本当にこの異世界は不思議で楽しく、残酷なんだな。お前の言う通りだったぜ。なぁ、ウェスタ……」
陸上自衛隊。
二等陸曹。
中元昴。
俺と同じ部隊の上司。その名前がラッパに刻まれていた。




