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カリントの反乱

秋になりカリント地方北部で徴収された村人の内、150人の内、ただ1人だけ帰ってきた。

それは前年、税の麦の減税を訴えた為に、カリント領主ピグルの命令で見せしめで討伐された村の住人だった。


レクスはカシムからその結末を聞く。


「師匠だめだ。帰ってきたのは1人だけって、ピグルの領兵はほとんど帰ってきてるのに村からの大人はまったく駄目だって」


「そっか。残念だ。みんなの様子は?」


「おれは父親が盗賊に殺されたけど、戦争に駆り出された所の仲間は落ち込みが大変だ」


レクスとカシムが無言になる中、カカが言う


「俺の父親はダンションで死んだんだけど、直接見たわけじゃないから、しばらくは信じなかったよ」


「そうだな。カカのところはそうだった。どうやって乗り越えられた?」


「ナミのおかげかな~?あいつには俺しか居なくなったから、おれがしっかりしないと」


「いい兄貴だな。カカ。これからもナミのために頑張れよ」


「あと!師匠のおかげだ!!これだけは言いたい!!師匠のおかげで生きてる気がする!」


「そうか~生きてる気がするか~」


レクスは鍛治師の自分が、他の人の為になっていることがうれしかった。


「カシム。カカの言ったことを踏まえて落ち込んでるみんなに家族の為に頑張れって言ってやれ」


「兄貴の話をみんなにして頑張るように言うよ」


カリント地方に起きる、悪い話はそれだけですまなかった。

生き残って帰ってきたゴンザという村人はピグルの領兵の荷物持ちとして、徴兵された村人と別で領兵の船で先に帰ってこれたので生き延びた。

しかし、船の中でクワイエトが襲われる事は認識されていて、農民は見捨てられた事。

ピグルが輸送でお金を稼いでいるにもかかわらず、戦争を理由に重税をかけていることを聞いていた。

自分の住んでいた村がピグルに廃村にされていたので、親戚の住む町に行き、自分の聞いたことを町で話した。

その話はカリント地方で一気に伝わった。


そして、秋の麦の収穫においてなるべくしてそれは起きた。


「師匠大変だ!!反乱が起きてる!!」


カシムがレクスの元に飛び込んできた。


「落ち着けカシム!で、どこでだ?」


「どこじゃないよ!あちこちでだ!!」


「一気に複数か!!」


「ピグルの徴収官が戦争の復興のためにって、さらに税を上げたんだ」


生き残った村人の話は、カリント地方の住人ならほとんどもう知っていた。

さらに税を上げたなら住民は、我慢もできないだろう。


「それに困ったことなんですが、団の半分以上が反乱を手伝うって言ってるんだ」


レクスはカシムからの報告を聞いてしばらく考えたのちに

カカとナミ、カシムとロンとナタリーを前に考えを伝えた。


「おれはピグルに両親を殺された。しかも、団のみんなは俺の子供と思ってる。みんながばらばらに反抗してもピグルに殺されるだろう。だからみんなでピグルを倒さないか」


「師匠がいうならおれはやる!」


カカが言う


「レクス様から教わった弓は、敵を必ず射抜きますよ」


ナミが言う


「団のみんなに師匠達が力を貸してくれるって言ってこないと」

「ほんとだみんな勝手に行ってしまうからな」

「止めてくるね~」


カシムとロンとナタリーがいそいで伝えに行く


「イフリート様にしばらくダンションに帰らないって伝えないとな」


レクスはイフリートにさっそく相談に向かう。

カシム達と話した山の団の砦から山に向かうと、精霊によってダンションに連れて行ってもらう場所がある。

レクスやカカ、ナミがその場所に来るとイフリートの分体が現れてダンションに連れて行ってくれる。

その場所にレクスは立ち、イフリートが現れる。


「イフリート様、しばらく鍛冶場を空けてよろしいでしょうか?」


「何があった?」


「地上の争いに介入させてください」


「わたしはレクスを失いたくない。精霊に危害を加えない大切な人だからな」


「そう言ってもらえてうれしいです。しかし、ミクリ村の子供たちも精霊には危害を加えません」


「レクスのおかげでだな」


「精霊の話を王や貴族が間違って伝えていたからです」


「そうか…」


「精霊の鍛冶場のおかげで武器を持ち、立ち上がる子供達がいます。わたしは手伝ってやりたいと思うのです」


「わかった。種族を守ろうとするのは当たり前だ」


イフリートは火の精霊を守っている。

レクスが仲間を守るのはイフリートは当たり前と思った。


「人をレクスの武器でダンションから追い出したおかげで、使える魔晶が少し増えている。増えた分使って良いぞ」


「ありがとうございます!!」


レクスはイフリートに地上の戦いに参加させてもらう許可のほかに、魔晶も使わせてもらえないか頼むつもりだったので、イフリートから言われてとてもうれしかった。

カリント北部自衛団の武器は魔剣では無い。

魔晶は精霊の物だから魔剣を作っても、それを使える魔法力や魔晶が無いからだ。

魔晶なしで魔剣を使えるのはレクスやカカやナミ、カシム、ロン、ナタリーまでだ。

しかも、魔剣の魔法を飛ばす攻撃は目立ちすぎて、レクスの存在が知れ渡り、レクスを捕まえたり、魔剣をねらう敵が必ず現れる。

だから魔剣、ファイアソードを作っていないし、作るのにも時間がかかりすぎる。

しかし、レクスが地上で戦うことからイフリートは魔晶をくれると言う。

レクスの父クラウは魔剣をつくるのに1ヶ月かかった。

レクスも最初の1年は半年もかかった。しかし、イフリートのおかげで魔法力は上がり、1日で魔剣を作れるだろう。

すこしでも時間が余れば魔剣をつくり、時間が足りず、作れなければ身体強化の魔法に魔晶を使おうとレクスは考えている。

イフリートの許可ももらえた。


「やるぞ!!」


レクスは気合をいれた。






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