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北部戦争終結

エフィールドは夏を迎えた。


ミクリ村の自衛団もカリント北部自衛団と名前を変えて、カリント地方の北部と西部の広い地域を巡回するほどになった。

カリント地方の東は港街アクロネが領主ピグルの拠点であるので、治安はピグルの領兵がしているが、それ以外の地域はまったく治安活動は行えていない状態であった。

ミクリ自衛団は近くの村の子供達が集まり、サリマ村を助けて近くの村の巡回をしてから、巡回の村々の子供達の憧れになりメンバーが増えていった。

ダンション戦の前にはすでに50名近くなっていたが、ダンション戦でピグルの息子ブルトに引き連れられた各街の自衛団の兵が、壊滅、及び逃亡、逃亡した兵は各街に逃げ戻っていたがピグルは逃亡兵を許さず追い立てた。

元々の街の自衛団に戻れず、各街の自衛団は人数を減らされたままで街からの近くの村への巡回はできないようになった。

しかしミクリ自衛団は子供ながら大人以上の活躍、戦力をもって盗賊を蹴散らし、盗賊もミクリ自衛団を嫌い、巡回先の村々から盗賊はいなくなり、近寄りもしなくなった。

ここで団員も、ピグルに追い立てられた、ダンション戦の逃亡自衛団員の大人達までやってきて、総勢215名まで増えたのである。

地元のカリント北部地方の安全を確保できたミクリ自衛団に、小貴族地域から流れ込む、逃亡兵あがりの盗賊団に悩まされていた、東の地域から巡回依頼が来た。

そしてカリント東部もミクリ自衛団の巡回地域となった。

大人顔負けの剣技と力で、団長は相変わらずカシムで副団長はロンだ。

体内の魔力を増やすのに魔晶を使えばいいのだが、レクスの持ってくる魔晶の数も限られていて元々のミクリ自衛団のメンバーが魔晶を使っている。

ダンション戦もあったことから自衛団で使っている魔晶の存在はミクリ村を中心とした50名の秘密になっている。


いつもどうりレクスがミクリ自衛団の秘密基地だったところにやってきた。

秘密基地の建物も増えてちょっとした砦になっている。

この場所にはミクリ村を中心とした子供達が集まっている。

あらたな団員は北部と東部の巡回に廻りやすいようにスレーネの町の近くに建物を建ててそこが合同本部になっている。

砦は北部の子供達の訓練場所であり、武器の貯蔵場所にもなっている。


「たいへんです!師匠。兄貴」


カシムとロンがレクスとカカに会った第一声だった。


「どうしたカシム何があったんだ?落ち着いて話すんだ」


「北の国との戦いの撤退は船を使ってアクネロに退避していたんだがクラレンス側の港クワイエトの兵が退避して兵数が減ったところにクラレンスが攻撃をしかけたらしい」


エフィールドの前線縮小の拠点は城砦都市のロンクラードと補給の港であったクワイエトの2箇所を中心とした縮小撤退であった。

ロンクラートから南はエフィールドに街道で繋がっていたがクラレンスの後方撹乱でクラレンスにふさがれていた。

そこで安全な航路アクネロとクワイエトをつかって撤退も安全に行えるとロンクラートに小貴族の部隊、あとはクワイエトに集まった。

船に限りがあるので王家の兵、貴族の兵、徴兵された農民兵や自衛団の順番に、撤退となっていたが、貴族の兵が撤退し、迎えの船が来たところで、クラレンスはクワイエトに攻撃を仕掛けてきた。


「キームやトムの父親が向こうから帰ってきていないんだ」


カシムが言うキームやトムはミクリ村の子供達でその父親は戦争に徴兵されていた。

クワイエトから撤退してくるはずだった。

クワイエトはカリント地方から北の火山山脈を越えた先の港で距離は近いが助けにいけない。

レクスには精霊の助けを借りる手があるが距離がダンションから離れるほど魔力を使い、運べる量も少なくなる。

無理に頼み込んでも、レクスとカカ、あと2、3人は移動できるが戦場で個人を探し出して逃げ帰るのは無理だ。


「もう1つの拠点はどうなってるんだ?」


「ロンクラードはまだ落ちてない。包囲されてるって聞いた」


レクスの質問にカシムが答えた。


「船で帰って来なくてもロンクラードに逃げ込んだ可能性もある。キームやトムに希望を捨てるなって伝えといてやれよ」


「師匠。そうだな。まだ希望があるよな」


レクスは包囲されている城砦都市に逃げ込むのは無理だろうと思いつつも気休めになればとカシムに言った。


「降伏して捕虜になってる可能性もあるし、きっと生きてるよ」


「そうだよな!戦争が終わりそうなのに死んじゃ悲しいもんな」


カシムはキームやトムにレクスの意見を伝えに行った。


「カカ。みんなにこれから戦えるようにより一層、みんなの指導していかないといけないぞ」


「師匠。戦争終わるのになんでだ?」


「これから国の中で何があるかわからないだろ。何か起きたときにがんばれるのは、自分の力が土台にあれば自信や気力も沸く」


「ふ~ん。わかんないや」


「カシムも自分の力があって団長してるだろ。そんなもんだ」


「なるほどね~さすが師匠」


レクスは戦争が終わった後も混乱が続く予感がしていた。

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