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エフィールド国

エフィールドの王、フリード=エフィールド16世は悩んでいた。

レクスの父、クラウの武器を持って北のクラレンスに攻め込むまではよかった。

魔剣という、革新的な武器の登場によって、クラレンス軍を初戦においては大勝。

クラレンスを征服できるかに思われたが、エフィールドと同じく領内にダンションを持つガルツ国がクラレンスに援軍を派遣、ガルツ軍はクラレンスの王都、ヴェネートを守り、クラレンス軍はエフィールド軍の後方撹乱を戦術にされてから、戦況は停滞した。


魔剣には魔晶がないと大きな戦力にはなりえない。

そのためにダンションから精霊を倒して魔晶を大量に確保しようとしたが、近年、精霊が強くなってきているとの報告をフリードは受けていた。

よって、魔晶の確保は十分と言えず、戦争によって市場への魔晶も滞り、戦争物資の不足に繋がっていた。

フリードの悩みはクラレンスとの戦争の停戦、講和をどうするべきか、である。

エフィールドという国はダンションの町を中心とした王の領地、その他は4大貴族を中心とした貴族の領地で構成されている。

戦争において、クラレンス軍の後方撹乱で影響を受けているのは基本、小さな貴族の領地であり戦争終結を望むのはその貴族達である。

しかし、4大貴族は、クラレンスに勝利し、利益を確保できるまで講和反対の立場であり、フリードは有利な条件での講和を求められていた。

しかも、戦争においては決定的な負けは無く、後方撹乱によって小さな貴族の領地が荒廃していっているのを4大貴族は、その貴族達を取り込み、自分の勢力下にしていける好機ともみていた。


国の北東に位置して、北に火山を含む山脈があり、北に位置してもクラレンスからの直接の影響を受けないカリント地方の領主、ピグル=カリントは4大貴族の1人で、戦争にも積極的参加している貴族である。

ピグルは戦争当初にクラウの剣に気づきボイスを派遣し、レクスの両親を殺した貴族でもある。

特にこのピグスが講和締結に反対していた。

補給的には当初、王の領地に物資を集積してから直接、北に向かって送っていた物資はクラレンス軍に妨害されており、今は一旦北東のカリント地方から東の海をつかって北の山脈を迂回して船によって物資を運んでいた。

そのことはピグスに大いに利益をあげさせて、王家は戦争の経費拡大を意味していた。

4大貴族は王家の力が落ち、自分たちの力が強くなる状況を継続させたいが為に戦争継続なのである。

そして、ピグスは王家をともに戦争の軍の主力を担い領地確保を要求していた。


戦争は停滞して散発的な戦闘で魔晶は消費、勝っているはずの戦況なのにクラレンスは征服できず、戦争を終わることができない。

しかも戦争をしかけたのはエフィールドでありクラレンスは被害国であったので、別の国を経由して外交官との話し合いで、できた戦争終結の条件が、即時撤退、戦争前の領地の返還、クラレンスへの戦争賠償なので、フリードは講和締結できずまだまだ戦争は続きそうなのだ。


フリードはクラレンスとの講和ではなく、クラレンスに応援の派兵をしているガルツとの講和ができないか探った。

クラレンスは農業国でガルツとエフィールドに農産物を輸出していた。

その経緯もあり、ガルツはクラレンスをエフィールドに征服されるのを良しとせず、クラレンスに応援となった。

フリードはクラレンスを征服したらガルツに無関税での農産物の輸出を打診したが、

クラレンスからガルツへ無関税条約を派兵条件にしていたため断られた。

ガルツとの講和もできず、フリードは膠着している戦況を動かし勝利をもって有利な講和条件を導くことを考えるのであった。


「やはり、魔晶を大量確保によって一気に攻める方法しかないか」


1人つぶやいたフリードは、


「ダンションの冒険者に、大量の魔晶を持ってきたものは貴族に取り立てると布告しろ」


そばに控える内政官に命令した。


「王様。与える領地の予定はどうなさいますか?戦争での領地確保は難しいと思われますが…」


フリードは答える。


「クラレンスとの講和で領地確保できない場合は、北の小さな貴族を領地管理できない罪で取り潰して、今回の布告によって取り立てる貴族の領地にすればいいか」


と、フリードは答えた。

その内政官は北の領主の息子であることを考えずに…。

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